
ある人がね、夜、漁(いじゃ)い、漁いしに行ったら、このアカウサーが、やっぱし漁いして歩きよったそうだ。そいで、それからまあ、キジムナーというのは、大きな木のね、精(しい)といって、アカウサーは、木のまあ精みたようなもんであって、それを頼りにして行ったそうだよ。 それで、その普通の人が夜、漁いしに行きよったって。行ったらそのアカウサーも、いっしょに行ったらしいですよ。行ったら、このアカウサーが、この人に、「タコを取ったら捨てなさいよ。」と言ったそうだ。「何で、お前は、このタコをきらうのか。」「僕は、タコはとってもきらいだから、夜取れるタコを伊是名では、シガイというのだがね、それは取らないで下さい。」と言ったら、そう言って話すうちに、友だちになったらしいんだよ。友だちになって、そいでこのアカウサーがね、漁(りょう)する人と、友だちになったもんだから、(アカウサーは)毎晩、(友だちを)起こしに来て、もう、毎晩起こして、連れて行って、もう、漁は、とっても大漁しよったそうだ。それで、もう、家に持って来ると、目が抜けておった。魚の目玉(めんたまー)が抜けておるって。ほいで、これは、やっぱしアカウサーが、この目玉が抜けておる魚は、アカウサーが取ってかごに入れておるということをこの人は、感ずいたらしい。それでも、まあ、漁もできるんだから、漁をしに海に行ったら、もう、大漁しよったんだ。それで、毎晩もう、眠むたいのにアカウサーは、毎晩起こしに来るそうだ。そいで、来たもんだから、まあ、その人間も後は、もういやになったんだろう。いっしょに行って、まあ、シガイを取ってね、これに投げて、くっつけたそうだ。アカウサーに。そうしたら、これは、「チャッチャッチャッ。」と言って、もう逃げて、「お前は、私にタコを投げて、付けたから、おまえは家(うち)行ってみろ。お前の子どもの片目は、僕が抜いてやるから。」そう言ったもんだから、これ(人間)は、「うそだろう。」と。まあ、この人は帰って来たらしい。帰って来たら、やっぱし、家に帰って来たら、子どもの片目は、抜いてあったそうだ。それから、もう縁切れ、友だちの縁切れしたって。
| レコード番号 | 47O382767 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C142 |
| 決定題名 | アカウサーと蛸(共通語) |
| 話者がつけた題名 | キジムナー 魚とり |
| 話者名 | 末吉亀吉 |
| 話者名かな | すえよしかめきち |
| 生年月日 | 19081103 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字伊是名 |
| 記録日 | 19800906 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T08 B11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P99 |
| キーワード | 漁い,アカウサー,キジムナー,木の精,タコ,伊是名,シガイ,友だち,大漁,目玉,片目,縁切れ |
| 梗概(こうがい) | ある人がね、夜、漁(いじゃ)い、漁いしに行ったら、このアカウサーが、やっぱし漁いして歩きよったそうだ。そいで、それからまあ、キジムナーというのは、大きな木のね、精(しい)といって、アカウサーは、木のまあ精みたようなもんであって、それを頼りにして行ったそうだよ。 それで、その普通の人が夜、漁いしに行きよったって。行ったらそのアカウサーも、いっしょに行ったらしいですよ。行ったら、このアカウサーが、この人に、「タコを取ったら捨てなさいよ。」と言ったそうだ。「何で、お前は、このタコをきらうのか。」「僕は、タコはとってもきらいだから、夜取れるタコを伊是名では、シガイというのだがね、それは取らないで下さい。」と言ったら、そう言って話すうちに、友だちになったらしいんだよ。友だちになって、そいでこのアカウサーがね、漁(りょう)する人と、友だちになったもんだから、(アカウサーは)毎晩、(友だちを)起こしに来て、もう、毎晩起こして、連れて行って、もう、漁は、とっても大漁しよったそうだ。それで、もう、家に持って来ると、目が抜けておった。魚の目玉(めんたまー)が抜けておるって。ほいで、これは、やっぱしアカウサーが、この目玉が抜けておる魚は、アカウサーが取ってかごに入れておるということをこの人は、感ずいたらしい。それでも、まあ、漁もできるんだから、漁をしに海に行ったら、もう、大漁しよったんだ。それで、毎晩もう、眠むたいのにアカウサーは、毎晩起こしに来るそうだ。そいで、来たもんだから、まあ、その人間も後は、もういやになったんだろう。いっしょに行って、まあ、シガイを取ってね、これに投げて、くっつけたそうだ。アカウサーに。そうしたら、これは、「チャッチャッチャッ。」と言って、もう逃げて、「お前は、私にタコを投げて、付けたから、おまえは家(うち)行ってみろ。お前の子どもの片目は、僕が抜いてやるから。」そう言ったもんだから、これ(人間)は、「うそだろう。」と。まあ、この人は帰って来たらしい。帰って来たら、やっぱし、家に帰って来たら、子どもの片目は、抜いてあったそうだ。それから、もう縁切れ、友だちの縁切れしたって。 |
| 全体の記録時間数 | 4:47 |
| 物語の時間数 | 4:08 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |