
墓の中に、死んだからといって連れていったので、連れていったが……。ある兄さんが、草を刈るために歩いていると、「助けてくれー。」と、ガサガサして墓の中でさわいだんでしょうね。それで、この兄さんは、「不思議なことだ。」と。「何が何でも、生きている人間だから、『助けてくれー』と、言うので、開けて出してみよう。」と、思って出すと、この女は、死にそうに気絶しているでしょう。それで、水を汲むものはないのだが、泥水でも田の水でも何でも汲んで、汲んでもう飲ませたので、生き返った。そして、それから、家に連れて行って、そのときからもう、ちょうど兄妹のように、友だらのようにつきあっていたが、女が夫を持とうとしたころ、もう、いざ結婚をしようとしたときに、この男が歌を歌ったので、 「[ ]石川(いしかー)ぬ水(みじ)や、貴方(うんじゅ)忘(わし)りらな 悲(かな)し水(みじ)〔[ ]石川の水は あなたは忘れてしまったのか 悲しい水だ〕」これは、この助けた男が歌ったわけさ。それで、この女はもう、夫をもとうとしたとき、男が生き返らせたので、夫をもとうとしたのを、この歌で気づかされて、男が助けて、墓の中から出したので、二人は夫婦になったって。昔の人は、息をしなくなったら、こんなに墓の中に入れていたから、これは事実だったはずよ。
| レコード番号 | 47O382757 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C142 |
| 決定題名 | 死んだ娘(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 生き返った娘 |
| 話者名 | 東江君 |
| 話者名かな | あがりえきみ |
| 生年月日 | 18991111 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字伊是名 |
| 記録日 | 19800905 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T08 B01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P26 |
| キーワード | 墓,不思議,人間,気絶,生き返った,兄妹,結婚,歌,石川の水 |
| 梗概(こうがい) | 墓の中に、死んだからといって連れていったので、連れていったが……。ある兄さんが、草を刈るために歩いていると、「助けてくれー。」と、ガサガサして墓の中でさわいだんでしょうね。それで、この兄さんは、「不思議なことだ。」と。「何が何でも、生きている人間だから、『助けてくれー』と、言うので、開けて出してみよう。」と、思って出すと、この女は、死にそうに気絶しているでしょう。それで、水を汲むものはないのだが、泥水でも田の水でも何でも汲んで、汲んでもう飲ませたので、生き返った。そして、それから、家に連れて行って、そのときからもう、ちょうど兄妹のように、友だらのようにつきあっていたが、女が夫を持とうとしたころ、もう、いざ結婚をしようとしたときに、この男が歌を歌ったので、 「[ ]石川(いしかー)ぬ水(みじ)や、貴方(うんじゅ)忘(わし)りらな 悲(かな)し水(みじ)〔[ ]石川の水は あなたは忘れてしまったのか 悲しい水だ〕」これは、この助けた男が歌ったわけさ。それで、この女はもう、夫をもとうとしたとき、男が生き返らせたので、夫をもとうとしたのを、この歌で気づかされて、男が助けて、墓の中から出したので、二人は夫婦になったって。昔の人は、息をしなくなったら、こんなに墓の中に入れていたから、これは事実だったはずよ。 |
| 全体の記録時間数 | 5:15 |
| 物語の時間数 | 1:51 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |