
尚円王は、こっちでね。これは歴史話だが、諸見(すみ)の ジラーぺーチンというじいさんがね、伊是名城(いぜなぐしく)に山羊の草刈りに行ったんだ。そうしたら、きれいな箱に子どもの泣き声をするもんだから、草は放っておって、あの山、そうとう高い山です。伊是名城の山。そして、降りて行ってね、
「これ、子どもの泣き声だ。」と。そうして、この金丸尚円王は連れて、山羊の草も刈らずに、朝だからね、そうして箱の中から出して、おんぶして家に帰ったらね、家のお母さんも子を産んで、今、右往左往しているところに連れて行って、双児のようにして養ったわけです。そのときの名は金丸といってね、この村(そん)におる間は。今、諸見にこの人を養った御(み)ふす所(じょ)といってね、木の茂った、土地の肥えたところに、拝所(うがんじゅ)みたようにあるんだが、そこで太っていったんです。そして、諸見から勢理客(じっちゃく)といって、一字越していったその中間に、田んぼ、田を作っていたんだ。お米をね。そしたところが、「人の田は水ないのに、これは、干ばつしても水がある。不思議だ。」といって、また、他の悪い青年たちが見つけてね、そして逆田といってね、今でも、この形はあるんです。逆田といって、逆に水が登るといって、不思議なことですね。そして、それが今度、勢理客の少女(しょじょ)から好かれて、また、諸見の女たちにも好かれて、これは、この国にはおられんと言うて、本島に行ったんですよ。この人は。そして、どこ行ってもまじめで、美しい方だからね。行くときはね、大きな船はいないでしょう。サバニから着いたところは、国頭(くんじゃん)の奥間。国頭の奥間というところに着いて、そして、そこで今度、農業したり、鍛冶屋の手伝いして、またそこにおられんようになって、今度は那覇に上ったわけですよ。首里に。首里に上っていって、あとは王様までなったわけですよ。そして今、不思議なことに諸見の御ふす所いうてね、本島から来て、皆して拝みますよ。
| レコード番号 | 47O382704 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C139 |
| 決定題名 | 尚円王 誕生(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 東江安永 |
| 話者名かな | あがりえあんえい |
| 生年月日 | 19020715 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 不明 |
| 記録日 | 19800905 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T06 B05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P218 |
| キーワード | 尚円王,諸見,ジラーぺーチン,伊是名城,山羊,草刈り,箱,泣き声,金丸,尚円王,御ふす所,拝所,勢理客,逆田,奥間,国頭,鍛冶屋,首里,王様 |
| 梗概(こうがい) | 尚円王は、こっちでね。これは歴史話だが、諸見(すみ)の ジラーぺーチンというじいさんがね、伊是名城(いぜなぐしく)に山羊の草刈りに行ったんだ。そうしたら、きれいな箱に子どもの泣き声をするもんだから、草は放っておって、あの山、そうとう高い山です。伊是名城の山。そして、降りて行ってね、 「これ、子どもの泣き声だ。」と。そうして、この金丸尚円王は連れて、山羊の草も刈らずに、朝だからね、そうして箱の中から出して、おんぶして家に帰ったらね、家のお母さんも子を産んで、今、右往左往しているところに連れて行って、双児のようにして養ったわけです。そのときの名は金丸といってね、この村(そん)におる間は。今、諸見にこの人を養った御(み)ふす所(じょ)といってね、木の茂った、土地の肥えたところに、拝所(うがんじゅ)みたようにあるんだが、そこで太っていったんです。そして、諸見から勢理客(じっちゃく)といって、一字越していったその中間に、田んぼ、田を作っていたんだ。お米をね。そしたところが、「人の田は水ないのに、これは、干ばつしても水がある。不思議だ。」といって、また、他の悪い青年たちが見つけてね、そして逆田といってね、今でも、この形はあるんです。逆田といって、逆に水が登るといって、不思議なことですね。そして、それが今度、勢理客の少女(しょじょ)から好かれて、また、諸見の女たちにも好かれて、これは、この国にはおられんと言うて、本島に行ったんですよ。この人は。そして、どこ行ってもまじめで、美しい方だからね。行くときはね、大きな船はいないでしょう。サバニから着いたところは、国頭(くんじゃん)の奥間。国頭の奥間というところに着いて、そして、そこで今度、農業したり、鍛冶屋の手伝いして、またそこにおられんようになって、今度は那覇に上ったわけですよ。首里に。首里に上っていって、あとは王様までなったわけですよ。そして今、不思議なことに諸見の御ふす所いうてね、本島から来て、皆して拝みますよ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:49 |
| 物語の時間数 | 4:07 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |