
「生きて千人、死んで千人。」と、題はそれさ。生きておっても、死んでも千人という。 母親が遊び子だったので、《妾だよ》、妾じゃなくて遊び子さあね。(子を身ごもったので)恥だといってね、(身ごもった子をおろすために)鉄のくずを煎じて飲みよったらしい。それで、生まれてきた子は、全部、あの鉄の皮はってるわけさあね。ただのどのとんがっているこれだけが肉であったという。伝説か何か知らんけど。(体が鉄でできているその人が)子分にひげそらすのね、顔そらすにもカミソリがなまって(さびて)しまって切れなくなって、怒っておったらしい。これ、毎日ひげをそる子分がわかるもんだから、敵がね。(この人には)弓の矢も立たんわけだから、昔は弓で戦争するが、立たんわけだから、敵がそのひげそりの子分をね、だまかしてお金くれたか、それはわからんけどね。カミソリで、ギュッと切ったわけさあね、それで亡くなったけれども、生きても強かった人で、敵がそのひげそりを頼んで、少し肉はあったって、このとんがったところに。そののどを切って、そいで、むこう(薩摩)から戦争打ち寄せて来てからね、敵が寄せて来てから、まだこの 池城は生きていると見せかけたわけさあね。それでまた(薩摩は)逃げたって。だから生きても千人・死んでも千人。あの子を墓から出して立てたらね、立てないでしょう。鉄がはってるもんだから。口からはウジ虫が出てね、こうタラタラしておったんだけども、このウジ虫をね、この(薩摩の)人は、遠くから見たら米と思うでしょう。 ハチャ米、妙るき米ね、あれを食べていると言って、逃げたらしいんだよ。それで、「生きて千人、死んで千人。」というわけさ。
| レコード番号 | 47O382692 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C139 |
| 決定題名 | チョーフグン親方(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 名嘉利男 |
| 話者名かな | なかとしお |
| 生年月日 | 19101110 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字諸見 |
| 記録日 | 19800904 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T06 A21 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P235 |
| キーワード | 千人,遊び子,妾,恥,鉄,伝説,ひげ,子分,敵,弓,矢,戦争,カミソリ,薩摩,池城,墓,ウジ虫,ハチャ米,妙るき米 |
| 梗概(こうがい) | 「生きて千人、死んで千人。」と、題はそれさ。生きておっても、死んでも千人という。 母親が遊び子だったので、《妾だよ》、妾じゃなくて遊び子さあね。(子を身ごもったので)恥だといってね、(身ごもった子をおろすために)鉄のくずを煎じて飲みよったらしい。それで、生まれてきた子は、全部、あの鉄の皮はってるわけさあね。ただのどのとんがっているこれだけが肉であったという。伝説か何か知らんけど。(体が鉄でできているその人が)子分にひげそらすのね、顔そらすにもカミソリがなまって(さびて)しまって切れなくなって、怒っておったらしい。これ、毎日ひげをそる子分がわかるもんだから、敵がね。(この人には)弓の矢も立たんわけだから、昔は弓で戦争するが、立たんわけだから、敵がそのひげそりの子分をね、だまかしてお金くれたか、それはわからんけどね。カミソリで、ギュッと切ったわけさあね、それで亡くなったけれども、生きても強かった人で、敵がそのひげそりを頼んで、少し肉はあったって、このとんがったところに。そののどを切って、そいで、むこう(薩摩)から戦争打ち寄せて来てからね、敵が寄せて来てから、まだこの 池城は生きていると見せかけたわけさあね。それでまた(薩摩は)逃げたって。だから生きても千人・死んでも千人。あの子を墓から出して立てたらね、立てないでしょう。鉄がはってるもんだから。口からはウジ虫が出てね、こうタラタラしておったんだけども、このウジ虫をね、この(薩摩の)人は、遠くから見たら米と思うでしょう。 ハチャ米、妙るき米ね、あれを食べていると言って、逃げたらしいんだよ。それで、「生きて千人、死んで千人。」というわけさ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:10 |
| 物語の時間数 | 2:00 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |