ちぶるはちゆらい(ほうげん)
おじいさんとおばあさんが大歳の夜に火正月をしていると、神様が現れて、「どうしてこんな大歳の夜に火をぬくんでいるのか」と尋ねる。おじいさんとおばあさんは、「隣の金持ちの家から米ユーガー(米を入れる袋かカマスの意)を借りて、それをゆすって茶碗一杯の飯を炊いて食べようと思ったが、金持ちは米ユーガーを貸さなかったので、こうして火正月をしている」と答える。それを聞いた神様は、二人に鍋に湯を沸かさせて、その中に粉を三個入れた。すると一つはご飯に、一つは肉やおかずができたので、一緒に食べる。ご飯を食べた後、神様は二人に種を上げたので、それを植えるとそれから夕顔を生えた。夕顔ができたので米フーガーを積むと、その中は全部米になった。(隣の悪い人たちは二人の真似をして)神様に、私たちにも種子一つをください、と願った。神様は夕顔の種子を一つ上げて、「それから実った夕顔を切るときは、親戚門中を集めて家の中で切りなさい」と教える。隣の悪い人たちは、夕顔の中から米が出てくると言いふらしたので、親戚でもない多くの人たちが集まってきた。みんなの前で夕顔を割ってみると、その中からたくさんのチブラー蜂が出てきて、みんなを刺したので死んでしまう。神様がおじいさんとおばあさんに、金をもらうのと若返るのとどっちがいいかと尋ねると、おじいさんとおばあさんは若返るのがいいと答える。神様は二人に、若水を汲んできて浴びると若返ると教えたので、そのとおりにトゥシンバ(元旦の日か?)の日に若水を浴びるよ二人は若くなった。
クリックすると動画が再生されます。
研究および教育普及目的以外での無断使用は固く禁じます。
コンテンツの複製、利用については、博物館に必ず許可を得てください。
レコード番号 | 47O230214 |
---|---|
CD番号 | 47O23C012 |
決定題名 | チブル蜂由来(方言) |
話者がつけた題名 | - |
話者名 | 与那嶺ヒロ |
話者名かな | よなみねひろ |
生年月日 | 19071001 |
性別 | 女 |
出身地 | 沖縄県那覇市久米 |
記録日 | 19760818 |
記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
元テープ番号 | 粟国T09A06 |
元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
分類 | 12 |
発句(ほっく) | - |
伝承事情 | - |
文字化資料 | 粟国島の民話P175 |
キーワード | 火正月,大歳,神様,夕顔,チブル蜂, |
梗概(こうがい) | おじいさんとおばあさんが大歳の夜に火正月をしていると、神様が現れて、「どうしてこんな大歳の夜に火をぬくんでいるのか」と尋ねる。おじいさんとおばあさんは、「隣の金持ちの家から米ユーガー(米を入れる袋かカマスの意)を借りて、それをゆすって茶碗一杯の飯を炊いて食べようと思ったが、金持ちは米ユーガーを貸さなかったので、こうして火正月をしている」と答える。それを聞いた神様は、二人に鍋に湯を沸かさせて、その中に粉を三個入れた。すると一つはご飯に、一つは肉やおかずができたので、一緒に食べる。ご飯を食べた後、神様は二人に種を上げたので、それを植えるとそれから夕顔を生えた。夕顔ができたので米フーガーを積むと、その中は全部米になった。(隣の悪い人たちは二人の真似をして)神様に、私たちにも種子一つをください、と願った。神様は夕顔の種子を一つ上げて、「それから実った夕顔を切るときは、親戚門中を集めて家の中で切りなさい」と教える。隣の悪い人たちは、夕顔の中から米が出てくると言いふらしたので、親戚でもない多くの人たちが集まってきた。みんなの前で夕顔を割ってみると、その中からたくさんのチブラー蜂が出てきて、みんなを刺したので死んでしまう。神様がおじいさんとおばあさんに、金をもらうのと若返るのとどっちがいいかと尋ねると、おじいさんとおばあさんは若返るのがいいと答える。神様は二人に、若水を汲んできて浴びると若返ると教えたので、そのとおりにトゥシンバ(元旦の日か?)の日に若水を浴びるよ二人は若くなった。 |
全体の記録時間数 | 4:43 |
物語の時間数 | 4:27 |
言語識別 | 方言 |
音源の質 | ◎ |
テープ番号 | - |
予備項目1 | - |