
昔、神里という家は農業で生活をしていたが、働き者であった。粟国の上の方に畑があって、その畑に黍を実らせて、よく出来ていた。穂が大きく実った頃、風が強くなったので、台風で実が落ちると心配して、鎌ともっこ(オーダー)を持っていった。実はまだ熟していないが、風が強く、海は山のように高くなっているので二、三つ刈っていると、天から神様が降りてきて、「どうしてこんなに青い黍を刈るのか」ときいた。それで、「台風が来て、実が落ちたら大変だと刈っているところです」というと、神様は「今年は台風はないから安心して返りなさい」という。この人は真栄原にも畑があるが、そこに大きな木があって、自分では動かせないので、神様に動かせてもらった。この人が「二度と神様に会えないであろうから、会えた証拠をください」というと、神様が「それなら渡すが、この話はたとえ親兄弟、友達であってもいうな」といい、この人は手印をもらって帰った。友達に「どうして刈ってこなかったか」ときかれ、こうこういう理由で帰ってきた、といった途端あたりが暗くなり、やっとの思いで家に帰り着いてみると、神様の手印は消えていた。
| レコード番号 | 47O230170 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C010 |
| 決定題名 | 神里節由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 豊村幸徳 |
| 話者名かな | とよむらこうとく |
| 生年月日 | 19060805 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村字東55番地 |
| 記録日 | 19760817 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T07A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 粟国島の民話P351 |
| キーワード | 神里,黍,神様,天の印,約束破棄, |
| 梗概(こうがい) | 昔、神里という家は農業で生活をしていたが、働き者であった。粟国の上の方に畑があって、その畑に黍を実らせて、よく出来ていた。穂が大きく実った頃、風が強くなったので、台風で実が落ちると心配して、鎌ともっこ(オーダー)を持っていった。実はまだ熟していないが、風が強く、海は山のように高くなっているので二、三つ刈っていると、天から神様が降りてきて、「どうしてこんなに青い黍を刈るのか」ときいた。それで、「台風が来て、実が落ちたら大変だと刈っているところです」というと、神様は「今年は台風はないから安心して返りなさい」という。この人は真栄原にも畑があるが、そこに大きな木があって、自分では動かせないので、神様に動かせてもらった。この人が「二度と神様に会えないであろうから、会えた証拠をください」というと、神様が「それなら渡すが、この話はたとえ親兄弟、友達であってもいうな」といい、この人は手印をもらって帰った。友達に「どうして刈ってこなかったか」ときかれ、こうこういう理由で帰ってきた、といった途端あたりが暗くなり、やっとの思いで家に帰り着いてみると、神様の手印は消えていた。 |
| 全体の記録時間数 | 6:24 |
| 物語の時間数 | 5:57 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |