
亀が漁師の側を通ったので、その漁師が亀を犯して放した。その子(亀の子)が漁師に「スー(父)ヨ、スー」と呼ぶので、「私のことか」ときくと、「はい、あなたです。お父さんこちらへ来てください」といった。その親が、「そこは海の中なのにどうして行くのか」というと、その子は「あなたは水の中に潜ることが出来るでしょう」といった。その親は「それくらいは出来る」といって底に潜ると、道があった。漁師が「お前は私をお父さんと呼んでいるが、なぜだ」ときくと、その子は「私は亀とあなたの子供です。お父さんがそこに来ているから呼んで来いと母にいわれたので、ナンジャチャブン(銀の茶盆)と黄金ミンダレー(洗面器)をナカジンの親にお土産として用意してある」といった。その子は、「お父さん、ご馳走を用意してあるが、あなたはサンゴのお吸い物を食べたことがありますか」ときいた。その親は、分からんといった。「ご馳走は何品かお膳に盛られているが、サンゴのお吸い物を先に食べて他の物は後にしてください」とその子が教えた。また、「母親がお土産を持って行けというときには、床に飾ってある南蛮瓶をくださいといいなさい。そしたら、それは昔の祖先の譲りだから上げることは出来ないというはずだから、そのときは、それでは私を連れて行くといって私を抱きなさい。そしたらどんな宝物でも渡すはずだから」という。その漁師はそのとおりにした。そしてその宝は家には持って帰らず、洞穴に隠した。そしてその南蛮瓶からご馳走を出して食べ、妻が作る物は食べなかった。それで妻は怒って、朝早く起きて隠れていた。漁師は洞穴に入って行き、ご馳走を食べて出てきた。妻はその洞穴に入って行き、南蛮瓶を地面に落として壊してしまった。
| レコード番号 | 47O230022 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C002 |
| 決定題名 | 亀女房(方言) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 末吉カマ |
| 話者名かな | すえよしかま |
| 生年月日 | 18880805 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村字浜 |
| 記録日 | 19760816 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T02A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 粟国島の民話P67 |
| キーワード | 漁師,亀,龍宮のみやげ,南蛮瓶 |
| 梗概(こうがい) | 亀が漁師の側を通ったので、その漁師が亀を犯して放した。その子(亀の子)が漁師に「スー(父)ヨ、スー」と呼ぶので、「私のことか」ときくと、「はい、あなたです。お父さんこちらへ来てください」といった。その親が、「そこは海の中なのにどうして行くのか」というと、その子は「あなたは水の中に潜ることが出来るでしょう」といった。その親は「それくらいは出来る」といって底に潜ると、道があった。漁師が「お前は私をお父さんと呼んでいるが、なぜだ」ときくと、その子は「私は亀とあなたの子供です。お父さんがそこに来ているから呼んで来いと母にいわれたので、ナンジャチャブン(銀の茶盆)と黄金ミンダレー(洗面器)をナカジンの親にお土産として用意してある」といった。その子は、「お父さん、ご馳走を用意してあるが、あなたはサンゴのお吸い物を食べたことがありますか」ときいた。その親は、分からんといった。「ご馳走は何品かお膳に盛られているが、サンゴのお吸い物を先に食べて他の物は後にしてください」とその子が教えた。また、「母親がお土産を持って行けというときには、床に飾ってある南蛮瓶をくださいといいなさい。そしたら、それは昔の祖先の譲りだから上げることは出来ないというはずだから、そのときは、それでは私を連れて行くといって私を抱きなさい。そしたらどんな宝物でも渡すはずだから」という。その漁師はそのとおりにした。そしてその宝は家には持って帰らず、洞穴に隠した。そしてその南蛮瓶からご馳走を出して食べ、妻が作る物は食べなかった。それで妻は怒って、朝早く起きて隠れていた。漁師は洞穴に入って行き、ご馳走を食べて出てきた。妻はその洞穴に入って行き、南蛮瓶を地面に落として壊してしまった。 |
| 全体の記録時間数 | 7:16 |
| 物語の時間数 | 6:40 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |