
王様のお辞儀‥‥昔、渡嘉敷ペークが家を造ったので、王様に対して、「家を造ったので、祝いに招待してみよう」と思った。そういうことを考えているころに、友人達と賭けの約束をしていた。それは、「私が
御主加那志を自分の家祝いに招待して、その場所で御主加那志を私に必ず御辞儀させてみせる」というふうに本当にやると友人達に言うと、「お前は、御主加那志には、自分から御主加那志に頭下げて御辞儀するのであって、御主加那志がお前に御辞儀するだってえ、こんなことは、自分で考えても当たり前のことでは
ないだろう」と言われた。すると、「さあ、それじゃあ私は間違いなく御主加那志を御辞儀させてみせる。そしたらどうするか」「おお、そうか。自分で試してみろ」と言われた。それで、渡嘉敷ペークは、そういうふうに友人達と賭けごとをしたので、そんなことで、「御主加那志、私は家を造りましたので、家
祝いをしますから是非一、二回お見えになって家を見に来てください」と言った。「おおそうか、とお、それなら行くから」とおっしゃって、御主加那志は返事をしたようである。それから渡嘉敷ペークは、「さあ、友人達との約束だから、それに賭けごとでもあるからぜひ御主加那志が自分に御辞儀するように、しなければならないなあ」と言って、この渡嘉敷ペークは、知恵をはたらかせ、自分の家の入口までアーチ型の門を造った。それで家の前になると、このアーチは非常に低く、その側も低く造られており、側も低く曲がっていて、屈んで入らないと入れないほど低く造られてあった。そしたら、御主加那志が約束どおりいらっしゃって門から入って来られた。そこにいらっしゃるたびにこのアーチを通るたびに、御主加那志がこんなに頭を下げて家に入って来られたので、渡嘉敷ペークは、「おい、どうだ。急いで私に御辞儀しただろ
う」と言って、友人に自慢した。それからこの御主加那志は、「なんという場所なのだ。私が通り抜ける際にこのように頭下げないといけないのか。それに私には御辞儀もせず。ここは、どういう場所なんだ」と叱られた。「とんでもない。そんなことはありません。御主加那志、あなたが私にこうして御辞儀をする
か、しないかの賭けごとをして、このようにしました」と言って、説明したら、「はあ、お前はもうなんでこうなろうかと思えば、そういうことであったのか」と、御主加那志はおっしゃったという話。
| レコード番号 | 47O220789 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C035 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ペーク 王様のお辞儀(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 渡嘉敷ペーク 低頭門 |
| 話者名 | 親川富二 |
| 話者名かな | おやかわとみじ |
| 生年月日 | 19161110 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村津波 |
| 記録日 | 19830331 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村白浜T30B07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 伊波明徳さんという方から |
| 文字化資料 | 『おおぎみの昔話』(平成10年3月31日 大宜味村教育委員会発行)P207 |
| キーワード | 渡嘉敷ペーク,王様,友人達,賭け,御主加那志,家祝い,招待,御辞儀,アーチ型の門,低く,頭を下げた, |
| 梗概(こうがい) | 王様のお辞儀‥‥昔、渡嘉敷ペークが家を造ったので、王様に対して、「家を造ったので、祝いに招待してみよう」と思った。そういうことを考えているころに、友人達と賭けの約束をしていた。それは、「私が 御主加那志を自分の家祝いに招待して、その場所で御主加那志を私に必ず御辞儀させてみせる」というふうに本当にやると友人達に言うと、「お前は、御主加那志には、自分から御主加那志に頭下げて御辞儀するのであって、御主加那志がお前に御辞儀するだってえ、こんなことは、自分で考えても当たり前のことでは ないだろう」と言われた。すると、「さあ、それじゃあ私は間違いなく御主加那志を御辞儀させてみせる。そしたらどうするか」「おお、そうか。自分で試してみろ」と言われた。それで、渡嘉敷ペークは、そういうふうに友人達と賭けごとをしたので、そんなことで、「御主加那志、私は家を造りましたので、家 祝いをしますから是非一、二回お見えになって家を見に来てください」と言った。「おおそうか、とお、それなら行くから」とおっしゃって、御主加那志は返事をしたようである。それから渡嘉敷ペークは、「さあ、友人達との約束だから、それに賭けごとでもあるからぜひ御主加那志が自分に御辞儀するように、しなければならないなあ」と言って、この渡嘉敷ペークは、知恵をはたらかせ、自分の家の入口までアーチ型の門を造った。それで家の前になると、このアーチは非常に低く、その側も低く造られており、側も低く曲がっていて、屈んで入らないと入れないほど低く造られてあった。そしたら、御主加那志が約束どおりいらっしゃって門から入って来られた。そこにいらっしゃるたびにこのアーチを通るたびに、御主加那志がこんなに頭を下げて家に入って来られたので、渡嘉敷ペークは、「おい、どうだ。急いで私に御辞儀しただろ う」と言って、友人に自慢した。それからこの御主加那志は、「なんという場所なのだ。私が通り抜ける際にこのように頭下げないといけないのか。それに私には御辞儀もせず。ここは、どういう場所なんだ」と叱られた。「とんでもない。そんなことはありません。御主加那志、あなたが私にこうして御辞儀をする か、しないかの賭けごとをして、このようにしました」と言って、説明したら、「はあ、お前はもうなんでこうなろうかと思えば、そういうことであったのか」と、御主加那志はおっしゃったという話。 |
| 全体の記録時間数 | 3:35 |
| 物語の時間数 | 3:27 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |