
大晦日だったそうだが、貧乏暮しの年寄り夫婦で子供もない家があって、また、子供もいる金持ちがいらしたそうだが、神様が初めこの金持ちの家へいらして、「一晩泊めて下さい。」と言うと、「正月なのでできないよ。」と、この金持ちに断られてしまった。それで、神様がこの年寄りが二人いらっしゃる家へ行って、「今日、一晩泊めて下さい。」と言ったら、「私達の家は、大晦日ですが、米もなく御飯を作って食べることもできない。火正月をしているんだよ。こんなにしているけれども、それでいいならここで泊まりなさい。」と泊めた。すると、神様がジーハー〔簪(かんざし)〕で、昔の米を籠のあふれるぐらい出して、ここのこの年寄りにかきまぜさせたので、とてもたくさんになって、こうして、この神様がご飯を作って、年寄り達も大晦日の晩の御飯も立派にしたって。そしてこの金持ちがまた、真似をして、「この神様も私達にいらして下さい。」と言うと、「お前達は、精神が良くないので、全部何か化けなさい。」と言うと、この子供達が猿に化けて、毎日この年寄り達の前に、大きな石があったそうだが、この石にちょくちょくやってきて乗っているから、この年寄り達はいやだなと思ったんでしょうね。この神様に教えられて、この石をとても強く焼いて置いたので、猿はお尻を火傷してお尻が赤くなったそうだ。年寄り達に聞かされた子供のときの話だったよ。
| レコード番号 | 47O220612 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C028 |
| 決定題名 | 猿長者(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 猿長者 |
| 話者名 | 上地マツ |
| 話者名かな | うえちまつ |
| 生年月日 | 19080419 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村大保 |
| 記録日 | 19830305 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村大保T24A20 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 子供のとき年寄り達に聞かされた話 |
| 文字化資料 | 『おおぎみの昔話』(平成10年3月31日 大宜味村教育委員会発行)P86 |
| キーワード | 大晦日,貧乏,年寄り夫婦,子供,金持ち,神様,一晩泊めて,正月,米,火正月,ジーハー〔簪(かんざし)〕,真似,猿,石を焼く,お尻,火傷,赤 |
| 梗概(こうがい) | 大晦日だったそうだが、貧乏暮しの年寄り夫婦で子供もない家があって、また、子供もいる金持ちがいらしたそうだが、神様が初めこの金持ちの家へいらして、「一晩泊めて下さい。」と言うと、「正月なのでできないよ。」と、この金持ちに断られてしまった。それで、神様がこの年寄りが二人いらっしゃる家へ行って、「今日、一晩泊めて下さい。」と言ったら、「私達の家は、大晦日ですが、米もなく御飯を作って食べることもできない。火正月をしているんだよ。こんなにしているけれども、それでいいならここで泊まりなさい。」と泊めた。すると、神様がジーハー〔簪(かんざし)〕で、昔の米を籠のあふれるぐらい出して、ここのこの年寄りにかきまぜさせたので、とてもたくさんになって、こうして、この神様がご飯を作って、年寄り達も大晦日の晩の御飯も立派にしたって。そしてこの金持ちがまた、真似をして、「この神様も私達にいらして下さい。」と言うと、「お前達は、精神が良くないので、全部何か化けなさい。」と言うと、この子供達が猿に化けて、毎日この年寄り達の前に、大きな石があったそうだが、この石にちょくちょくやってきて乗っているから、この年寄り達はいやだなと思ったんでしょうね。この神様に教えられて、この石をとても強く焼いて置いたので、猿はお尻を火傷してお尻が赤くなったそうだ。年寄り達に聞かされた子供のときの話だったよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:00 |
| 物語の時間数 | 2:50 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |