
昔、私が生まれる前の話だよ。辺土名高校の側の右側から流れるミシキナから流れる滝の下に池があった。夏とても暑くて饒波から喜如嘉までの板敷道を歩いて汗をかいたのか、その池でとても美しい尾類(じゅり)が着物をぬいで、水浴びしていた。それを、ある男がのぞいていた。女は、「自分の肌をみられてしまった」と、人に見られて、もう着物を着る間もないので、その場で自殺した。それから、この女の祟りが出るようになった。それは、神衣装をつけて人間の姿になって現れて、おそろしい音もしたそうだ。それで、御願したんだけど、この男も亡くなった。そしたら、この男も火王の神になって、高校の前に火玉になって出た。この二人が、白い着物を着けて洗い髪でドーコーを往復していたらしい。それで、昔、私が小学校に行っていた頃は、「あんだーもーやー」といって、食欲がなくなって足もおれて、びっこをひく人が多かった。高校が建ってからもたびたび、「何か物音がする」と、もう高校の先生方もこわがった。そこを歩いている霊を霊感の強い人が見たから、「ここには祟りは出ないで下さい」と、お婆たちがみんなでお払いの御願をした。それからは幽霊も気がおさまったんだろうね、出なくなった。遺骨も何もかも。洞窟になって。私がまたお払いもして、ウートートーと御願もしたからか、今は何のさわぎもない。あのザーザマ石は男で、ドーコーが女になっているらしい。ドーコーは、川が流れて海の龍宮までつないでいるから、御天龍宮(うてぃんりゅうぐう)と彫った石碑が立っている。本当は、あそこの岩は子産し洞窟といって、子宝に恵まれる神どころで、あそこは参拝するところだよと言われている。、「女は三日のアシビの日など、イチブル石を踏みなさいよ。そうすれば子宝に恵まれるという由来があるよ」と祖父母がお話なさっていました。
| レコード番号 | 47O220490 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C023 |
| 決定題名 | 喜如嘉の尾類幽霊(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 遺念火 ドーコーとサーザマ石 |
| 話者名 | 前田マツエ |
| 話者名かな | まえだまつえ |
| 生年月日 | 19091130 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村饒波 |
| 記録日 | 19830304 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村饒波T20B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 辺土名高校,ミシキナ,滝の下に池,夏,暑くて,饒波,喜如嘉,板敷道,美しい尾類,着物,水浴び,ある男,のぞいて,肌,見られて,その場で自殺,女の祟りが出る,神衣装,人間の姿,おそろしい音,御願,男も亡くなる,火玉,二人,白い着物,洗い髪,ドーコー,往復,あんだーもーやー,食欲がなく,足もおれ,霊感の強い人,お払いの御願,幽霊,洞窟,ザーザマ石,海の龍宮,御天龍宮,石碑,子産し洞窟,子宝に恵まれる神,参拝,三日のアシビの日,イチブル石を踏む |
| 梗概(こうがい) | 昔、私が生まれる前の話だよ。辺土名高校の側の右側から流れるミシキナから流れる滝の下に池があった。夏とても暑くて饒波から喜如嘉までの板敷道を歩いて汗をかいたのか、その池でとても美しい尾類(じゅり)が着物をぬいで、水浴びしていた。それを、ある男がのぞいていた。女は、「自分の肌をみられてしまった」と、人に見られて、もう着物を着る間もないので、その場で自殺した。それから、この女の祟りが出るようになった。それは、神衣装をつけて人間の姿になって現れて、おそろしい音もしたそうだ。それで、御願したんだけど、この男も亡くなった。そしたら、この男も火王の神になって、高校の前に火玉になって出た。この二人が、白い着物を着けて洗い髪でドーコーを往復していたらしい。それで、昔、私が小学校に行っていた頃は、「あんだーもーやー」といって、食欲がなくなって足もおれて、びっこをひく人が多かった。高校が建ってからもたびたび、「何か物音がする」と、もう高校の先生方もこわがった。そこを歩いている霊を霊感の強い人が見たから、「ここには祟りは出ないで下さい」と、お婆たちがみんなでお払いの御願をした。それからは幽霊も気がおさまったんだろうね、出なくなった。遺骨も何もかも。洞窟になって。私がまたお払いもして、ウートートーと御願もしたからか、今は何のさわぎもない。あのザーザマ石は男で、ドーコーが女になっているらしい。ドーコーは、川が流れて海の龍宮までつないでいるから、御天龍宮(うてぃんりゅうぐう)と彫った石碑が立っている。本当は、あそこの岩は子産し洞窟といって、子宝に恵まれる神どころで、あそこは参拝するところだよと言われている。、「女は三日のアシビの日など、イチブル石を踏みなさいよ。そうすれば子宝に恵まれるという由来があるよ」と祖父母がお話なさっていました。 |
| 全体の記録時間数 | 3:33 |
| 物語の時間数 | 3:23 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |