
運玉義留は人の貧乏人の為しよってね。ウェーキンチュから何でも盗んで。運玉義留は知恵があって、盗みが上手ですね。大和の鼠小僧と同じ。人の物をウェーキンチュから取って貧乏者を助けるの。で、あんまり、あれは盗人(ぬする)の上手であるから、盗人(ぬする)の上手だからよ、この油喰坊主というのは、これの弟子になっているわけさ。盗人の弟子。弟子になってよ、してから、油喰坊主は、それから弟子になるわけさ。そして、「その稽古は、どうしてするか。」といったら、したら、二人は金持ちの家に着物を盗みに行っているわけさ。着物盗み。金持ちの家に、この盗人の稽古しに、そして、この運玉義留が油喰坊主に、「その金持ちの家で、お前は、箪笥に沢山のきれいな着物があるから、お前はそこに行って、その箪笥に入って取れよな。私は、お前が出した着物を、アラー〔?〕ヌガシブノーストゥルチ〔?〕。」二人で相談して、その金持ちの家に入ってから、箪笥に入れてあるのを、きれいな着物、反物を何枚何枚と物色しているわけさあ。そしてから、この着物は相当取って、十四、五枚ぐらいは抜きとって、それから、もう直ぐ、運玉義留はこの箪笥に鍵を入れてよ、出られない考えして、油喰坊主が出られないようにして、鍵を入れてから、この着物を持ってから、この運玉義留は逃げたようだ。そしたからもう、油喰坊主はもう、箪笥の中で、もう出ようとして、ガサガサして中から、この戸を開けようとガサガサするさあ。もう、この家族は、「あれ、鼠達が入っているなあ、この家に、これが、また、ガサガサして、もう眠れないなあ。」と、また、この家主が喋る声がしたら、油喰坊主や、また静かにして。また、家主が眠ったらあまた、またまた、出ようとしてガサガサしたようだ。後はもう、「不思議だなあ。」と、この家主が箪笥を開けて見ようとしたから、鍵が掛かっているから、内からは、油喰坊主は開けきれないさあな。それから、この家主が開けて、開けたから、「パッー。」。家主を驚かしてしまってよ。これ達がびっくりしている間に、この油喰坊主は。油喰坊主は逃げているわけ。〔途中で話切れ〕油喰坊主が家から着物出したのを、運玉義留はこれをまた外に持って、そして、これを持ってるのを逃げたらしいですよ、この運玉(うんたまー)は。それから二人がこの着物の取り方ですな。また、あのー運玉(うんたまー)は先輩だから、あれは、この着物、箪笥から出した着物から抜(の)がしてあるさー。例えば、油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)が「着物二十枚確か出したが。」、また、あの運玉義留がは、「いーや、十枚。十枚だった。」といって二人喧嘩して、争いしておるらしい。それから、後は油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)も、また負けんからよ、あれも。「確かに二十枚だったが、十枚といって、こんな嘘ついて。」また、この油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)は翌日よ、これがあの着物の試しするために、油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)は、この翌日、菜種油を店から買ってきてから、この盗んだ家の、金持ちの家の門口(もんぐち)でわざわざ転んでこの瓶を割ったらしい。して、こっちでもう、「はあ、この油を割ってしまったよ。」もう、非常に泣いておるらしいよ。そしたら、この家から主人らが出てきて、「どうして、お前はそんなに泣くのか。」といったら、「イケームトゥシングヮー〔?〕油を落として、落として割って損してしまった。」って、いって泣いたから、「ああ、お前は、それだけの物で、油は二、三合だろ。だって私らは、夕べはきれいな着物を二十枚も盗まれてしまってから、こうしているのに、お前たちのは大したことない。」と言ったので、もう、また、その油喰坊主は、この着物の枚数が合わないので、それを確かめる為にが、そこでわざわざ転んで油瓶を叩き割っているからよ。そんなして、すぐ勝勝ったって。こんなして二人はまた、確かめたって。あれも、油喰坊主も、やっぱり知恵があるからさ。
| レコード番号 | 47O220186 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C008 |
| 決定題名 | 運玉義留と油喰坊主(共通語) |
| 話者がつけた題名 | うんたまぎるー |
| 話者名 | 山城光次郎 |
| 話者名かな | やましろこうじろう |
| 生年月日 | 18921122 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村田嘉里 |
| 記録日 | 19830305 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村田嘉里T07B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 運玉義留,貧乏人,ウェーキンチュ,盗み,鼠小僧,油喰坊主, |
| 梗概(こうがい) | 運玉義留は人の貧乏人の為しよってね。ウェーキンチュから何でも盗んで。運玉義留は知恵があって、盗みが上手ですね。大和の鼠小僧と同じ。人の物をウェーキンチュから取って貧乏者を助けるの。で、あんまり、あれは盗人(ぬする)の上手であるから、盗人(ぬする)の上手だからよ、この油喰坊主というのは、これの弟子になっているわけさ。盗人の弟子。弟子になってよ、してから、油喰坊主は、それから弟子になるわけさ。そして、「その稽古は、どうしてするか。」といったら、したら、二人は金持ちの家に着物を盗みに行っているわけさ。着物盗み。金持ちの家に、この盗人の稽古しに、そして、この運玉義留が油喰坊主に、「その金持ちの家で、お前は、箪笥に沢山のきれいな着物があるから、お前はそこに行って、その箪笥に入って取れよな。私は、お前が出した着物を、アラー〔?〕ヌガシブノーストゥルチ〔?〕。」二人で相談して、その金持ちの家に入ってから、箪笥に入れてあるのを、きれいな着物、反物を何枚何枚と物色しているわけさあ。そしてから、この着物は相当取って、十四、五枚ぐらいは抜きとって、それから、もう直ぐ、運玉義留はこの箪笥に鍵を入れてよ、出られない考えして、油喰坊主が出られないようにして、鍵を入れてから、この着物を持ってから、この運玉義留は逃げたようだ。そしたからもう、油喰坊主はもう、箪笥の中で、もう出ようとして、ガサガサして中から、この戸を開けようとガサガサするさあ。もう、この家族は、「あれ、鼠達が入っているなあ、この家に、これが、また、ガサガサして、もう眠れないなあ。」と、また、この家主が喋る声がしたら、油喰坊主や、また静かにして。また、家主が眠ったらあまた、またまた、出ようとしてガサガサしたようだ。後はもう、「不思議だなあ。」と、この家主が箪笥を開けて見ようとしたから、鍵が掛かっているから、内からは、油喰坊主は開けきれないさあな。それから、この家主が開けて、開けたから、「パッー。」。家主を驚かしてしまってよ。これ達がびっくりしている間に、この油喰坊主は。油喰坊主は逃げているわけ。〔途中で話切れ〕油喰坊主が家から着物出したのを、運玉義留はこれをまた外に持って、そして、これを持ってるのを逃げたらしいですよ、この運玉(うんたまー)は。それから二人がこの着物の取り方ですな。また、あのー運玉(うんたまー)は先輩だから、あれは、この着物、箪笥から出した着物から抜(の)がしてあるさー。例えば、油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)が「着物二十枚確か出したが。」、また、あの運玉義留がは、「いーや、十枚。十枚だった。」といって二人喧嘩して、争いしておるらしい。それから、後は油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)も、また負けんからよ、あれも。「確かに二十枚だったが、十枚といって、こんな嘘ついて。」また、この油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)は翌日よ、これがあの着物の試しするために、油喰坊主(あんだくぇーぼーじゃー)は、この翌日、菜種油を店から買ってきてから、この盗んだ家の、金持ちの家の門口(もんぐち)でわざわざ転んでこの瓶を割ったらしい。して、こっちでもう、「はあ、この油を割ってしまったよ。」もう、非常に泣いておるらしいよ。そしたら、この家から主人らが出てきて、「どうして、お前はそんなに泣くのか。」といったら、「イケームトゥシングヮー〔?〕油を落として、落として割って損してしまった。」って、いって泣いたから、「ああ、お前は、それだけの物で、油は二、三合だろ。だって私らは、夕べはきれいな着物を二十枚も盗まれてしまってから、こうしているのに、お前たちのは大したことない。」と言ったので、もう、また、その油喰坊主は、この着物の枚数が合わないので、それを確かめる為にが、そこでわざわざ転んで油瓶を叩き割っているからよ。そんなして、すぐ勝勝ったって。こんなして二人はまた、確かめたって。あれも、油喰坊主も、やっぱり知恵があるからさ。 |
| 全体の記録時間数 | 7:05 |
| 物語の時間数 | 7:00 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |