北谷砂辺の風水(シマグチ)

概要

昔のことですよ。砂辺に村の上には、クンノーイジー、ウカマジー、カーシヌシーと言って岩がこう三つ並んでありましたよ。その三つの岩は、霊高さんといって、昔は、赤ちゃんが生まれた場合は、だから霊高いその岩を拝みに行ったんです。そこの下に砂辺と言う村があるわけです。砂辺には、いい道が通っていません。だから、昔、砂辺からは、重い砂糖を担いで那覇へは行ったというじゃないですか。道も通らんうえに、そのシーの強い岩の先が見えるところだから、砂辺は風水が弱かったんでしょう。それで、子供が生まれても全部栄えなくてね、そうして、生まれるときにヤナムンが、魂を取りに来ると言うて、それで、子どもがウニンガーと言って、泣いて生まれたら、男だったら反対に、ウフイナグと、女が生まれたらウフイキガと言って嘘をついていましたよ。その砂辺に、グルンナーのアカルチ、クルルチと言う人がおったらしいですよ。その人は大へんな武士だったらしいですよ。その人が、「ここの風水は、このままではいけない。三つの岩のケーシを作ろう。」と言って、砂辺の高い岩のてっぺんに、約二トンほどもあるかなあと思われる石なんですが、その石をはる上げてありましたよ。私たちは学校の童時代から、この石のことは、「あの石は、人があそこに座わらせているのだよ。」と言って話を聞いて、本当にびっくりしましたよ。「昔の人はあんなにも力があったのか。」と。そういうふうにして、今の第一ゲートの近くに風水返しがあったんですが、終戦後、それも無くなってしまいました。それから、ジャーの口というのがあって、そのジャーの口が砂辺に向かって、「ガー」と言っているようでした。それもあって風水が弱かったと言うわけですよ。そうして、県道が出来て、鉄道が出来たときに、このジャーの首をすり消して道を造ったので、それから、砂辺は、だんだん栄えるようになったという自分たちのご先輩の話でありました。

再生時間:2:29

民話詳細DATA

レコード番号 47O361938
CD番号 47O36C074
決定題名 北谷砂辺の風水(シマグチ)
話者がつけた題名 北谷砂辺の三つ岩風水
話者名 花城康福
話者名かな はなしろこうふく
生年月日 19161125
性別
出身地 沖縄県北谷町字茶野国
記録日 19811213
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 北中城村補足調査14班T39B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 51
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 砂辺,クンノーイジー,ウカマジー,カーシヌシー,岩,霊高さん,赤ちゃん,砂糖,風水,ヤナムン,魂,ウフイナグ,ウフイキガ,アカルチ,クルルチ,武士,ジャーの口
梗概(こうがい) 昔のことですよ。砂辺に村の上には、クンノーイジー、ウカマジー、カーシヌシーと言って岩がこう三つ並んでありましたよ。その三つの岩は、霊高さんといって、昔は、赤ちゃんが生まれた場合は、だから霊高いその岩を拝みに行ったんです。そこの下に砂辺と言う村があるわけです。砂辺には、いい道が通っていません。だから、昔、砂辺からは、重い砂糖を担いで那覇へは行ったというじゃないですか。道も通らんうえに、そのシーの強い岩の先が見えるところだから、砂辺は風水が弱かったんでしょう。それで、子供が生まれても全部栄えなくてね、そうして、生まれるときにヤナムンが、魂を取りに来ると言うて、それで、子どもがウニンガーと言って、泣いて生まれたら、男だったら反対に、ウフイナグと、女が生まれたらウフイキガと言って嘘をついていましたよ。その砂辺に、グルンナーのアカルチ、クルルチと言う人がおったらしいですよ。その人は大へんな武士だったらしいですよ。その人が、「ここの風水は、このままではいけない。三つの岩のケーシを作ろう。」と言って、砂辺の高い岩のてっぺんに、約二トンほどもあるかなあと思われる石なんですが、その石をはる上げてありましたよ。私たちは学校の童時代から、この石のことは、「あの石は、人があそこに座わらせているのだよ。」と言って話を聞いて、本当にびっくりしましたよ。「昔の人はあんなにも力があったのか。」と。そういうふうにして、今の第一ゲートの近くに風水返しがあったんですが、終戦後、それも無くなってしまいました。それから、ジャーの口というのがあって、そのジャーの口が砂辺に向かって、「ガー」と言っているようでした。それもあって風水が弱かったと言うわけですよ。そうして、県道が出来て、鉄道が出来たときに、このジャーの首をすり消して道を造ったので、それから、砂辺は、だんだん栄えるようになったという自分たちのご先輩の話でありました。
全体の記録時間数 3:10
物語の時間数 2:29
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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