
昔のお話でありますがね、私も年寄りの方から聞いた話をみなさんに聞かせてあげましょう。もう貧乏者が山の中に住まって、子どもがありますが子を育てることが出来なくなって、昔は、養えない子どもを捨てることもありましたからね、そうして、山にこの子を置いて来たそうですよ。そしたら、猿が飛び出て来て、その子を連れて行って、もう猿がその子に乳を飲ませて育てたそうです。そうしたから、この猿が自分の子同様に思ってね、可愛がっていたのでしょう。そうするうちに、猿は里にも出て来ますから、すぐもう人間がその猿を見つけて、畑を荒らされていると思ったから怒ってね、「こんなにしてはいけない。猿に畑を荒らされては困る。」と言って、猿が出て来るのを待っていたそうですよ。そうして、この猿が来たときにすぐに殺そうとしたからね、この人間の子が飛び出して来て、これはまた猿に育てられてものは言えないから、手真似をして、「お願いだから、この猿を殺すことはしないでくれ。この猿は私を育てている猿、恩義があるから、これを殺すことはしないでくれ。」と言ってやって、この猿は殺されなかったそうだよ。それで、この猿は喜んでね、「お前の御陰で殺されないで逃れている。お前が言う通りに畑は荒らさないようにするからね。」と言って、そして、その後もたいそう仲良く暮らしたということです。
| レコード番号 | 47O361899 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C072 |
| 決定題名 | 猿の恩返し(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 名嘉真敏子 |
| 話者名かな | なかまとしこ |
| 生年月日 | 19101103 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19811213 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村補足調査7班T38A06 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | お年寄りや母親から聞いた |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P496 |
| キーワード | 猿,猿の恩返し |
| 梗概(こうがい) | 昔のお話でありますがね、私も年寄りの方から聞いた話をみなさんに聞かせてあげましょう。もう貧乏者が山の中に住まって、子どもがありますが子を育てることが出来なくなって、昔は、養えない子どもを捨てることもありましたからね、そうして、山にこの子を置いて来たそうですよ。そしたら、猿が飛び出て来て、その子を連れて行って、もう猿がその子に乳を飲ませて育てたそうです。そうしたから、この猿が自分の子同様に思ってね、可愛がっていたのでしょう。そうするうちに、猿は里にも出て来ますから、すぐもう人間がその猿を見つけて、畑を荒らされていると思ったから怒ってね、「こんなにしてはいけない。猿に畑を荒らされては困る。」と言って、猿が出て来るのを待っていたそうですよ。そうして、この猿が来たときにすぐに殺そうとしたからね、この人間の子が飛び出して来て、これはまた猿に育てられてものは言えないから、手真似をして、「お願いだから、この猿を殺すことはしないでくれ。この猿は私を育てている猿、恩義があるから、これを殺すことはしないでくれ。」と言ってやって、この猿は殺されなかったそうだよ。それで、この猿は喜んでね、「お前の御陰で殺されないで逃れている。お前が言う通りに畑は荒らさないようにするからね。」と言って、そして、その後もたいそう仲良く暮らしたということです。 |
| 全体の記録時間数 | 1:21 |
| 物語の時間数 | 1:06 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |