
城間仲は今もって大変な金持ちであるけど、昔から他人のことをよくしてくれたり、もう昔からの金持ちで、貧乏者を助ける人でした。それで、もう財産もたくさんあって、芋畑ももう立派にして、芋もよく出来ていた。もう昔、餓死にあってね、この財産の芋も出来なくなって、子どもを持っている人らがたくさん盗み取って食べないといけない立場になってしまって。それで、もう毎日芋畑では芋が盗まれていた。「これは、番をしに行かないといけないな。」って城間仲の主人が畑に行かれると、もうるほど盗人は線香をつけて、子どもを背負っていて、「ぜひ命を助けてください。また後は、私たちも恩返ししますから。」って、線香をつけてお供えをしてから盗んでいるから、もう番をしに行っている主も一緒にもう芋をあさって取らしてね。そして、「さぁ、持って行って、食べなさい。」って言ったら、その芋盗人は、「これはおかしなことになっているな。なんで芋盗人がおなじ芋盗人に持たすというのは。これは主かも知れないな。主であるはずだ。」って、それからもう、これは行ってはいけないといって。そうしたらしいが、こんどはまたもう正月になったら、この子どもらが多くて、もう正月のものはない人がいた。その人は、「盗みでもしに行かないと大晦日の御馳走を食べさせられない。」と言って、この城間仲の家の造作の上に登っていた。そうしていると、こんどはまた城間仲の家では、年取り肴といって、この年の夜の場合には、ここの主がもう幾人、幾人分って、こっちは家族分のごちそうを準備させていたらしい。だけど、「もう一人分多く作りなさいよ。」と言って、天井に人が上がっているのは、分かっておられたんだよ。そして、城間仲の主人は、もう一人分多く作らせ、この家族と一緒に茶請け、肴もみんな出して、「さあ、天井に上がっている青年よ、下りてきなさい。一緒に年を取りなさい。」と言って、そしてもう、その人が、「私たちは、こんなクーシ者でもう正月するものもないから、こんなにしています。もうすみません、旦那様。」と言って、詫びをしたら、「さあ、いいよ。これは私たちはたくさんあるから、お前も下りて来て、一緒に年を取って、御馳走になって行きなさい。」って。「それで、よろしいのですか。」って。そうして、ここは、「さあ、お前たちは正月一日に使うのがないなら、ここから御馳走を持って行って、肉もなにもかも持たせるからね、これを持って行って食べなさいよ。」って。それで、「もう大変、ありがとうございました。」って。そして、「城間仲の金持は、いつまでも栄えさせてください。」って、この盗人が言った言葉がね、今もって続いているらしい。これ自分のお父さんから、こういう話は聞かされました。
| レコード番号 | 47O361885 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C071 |
| 決定題名 | 城間仲 御願盗人 大歳の盗人(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大城善光 |
| 話者名かな | おおしろぜんこう |
| 生年月日 | 19300910 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県北中城村字和仁屋 |
| 記録日 | 19811213 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村補足調査1班T37A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P355 |
| キーワード | 城間仲,大晦日,御馳走,大歳の盗人,御願盗人 |
| 梗概(こうがい) | 城間仲は今もって大変な金持ちであるけど、昔から他人のことをよくしてくれたり、もう昔からの金持ちで、貧乏者を助ける人でした。それで、もう財産もたくさんあって、芋畑ももう立派にして、芋もよく出来ていた。もう昔、餓死にあってね、この財産の芋も出来なくなって、子どもを持っている人らがたくさん盗み取って食べないといけない立場になってしまって。それで、もう毎日芋畑では芋が盗まれていた。「これは、番をしに行かないといけないな。」って城間仲の主人が畑に行かれると、もうるほど盗人は線香をつけて、子どもを背負っていて、「ぜひ命を助けてください。また後は、私たちも恩返ししますから。」って、線香をつけてお供えをしてから盗んでいるから、もう番をしに行っている主も一緒にもう芋をあさって取らしてね。そして、「さぁ、持って行って、食べなさい。」って言ったら、その芋盗人は、「これはおかしなことになっているな。なんで芋盗人がおなじ芋盗人に持たすというのは。これは主かも知れないな。主であるはずだ。」って、それからもう、これは行ってはいけないといって。そうしたらしいが、こんどはまたもう正月になったら、この子どもらが多くて、もう正月のものはない人がいた。その人は、「盗みでもしに行かないと大晦日の御馳走を食べさせられない。」と言って、この城間仲の家の造作の上に登っていた。そうしていると、こんどはまた城間仲の家では、年取り肴といって、この年の夜の場合には、ここの主がもう幾人、幾人分って、こっちは家族分のごちそうを準備させていたらしい。だけど、「もう一人分多く作りなさいよ。」と言って、天井に人が上がっているのは、分かっておられたんだよ。そして、城間仲の主人は、もう一人分多く作らせ、この家族と一緒に茶請け、肴もみんな出して、「さあ、天井に上がっている青年よ、下りてきなさい。一緒に年を取りなさい。」と言って、そしてもう、その人が、「私たちは、こんなクーシ者でもう正月するものもないから、こんなにしています。もうすみません、旦那様。」と言って、詫びをしたら、「さあ、いいよ。これは私たちはたくさんあるから、お前も下りて来て、一緒に年を取って、御馳走になって行きなさい。」って。「それで、よろしいのですか。」って。そうして、ここは、「さあ、お前たちは正月一日に使うのがないなら、ここから御馳走を持って行って、肉もなにもかも持たせるからね、これを持って行って食べなさいよ。」って。それで、「もう大変、ありがとうございました。」って。そして、「城間仲の金持は、いつまでも栄えさせてください。」って、この盗人が言った言葉がね、今もって続いているらしい。これ自分のお父さんから、こういう話は聞かされました。 |
| 全体の記録時間数 | 4:52 |
| 物語の時間数 | 4:20 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |