
運玉義留がですね、泊のほうで山羊を殺しているのを見ているんだよ。そしたら、油喰坊主に、「向こうは山羊を殺している。さあ、取って食べてこようよ。」と言っているんだよ。行ったら、このそこは皆、茅葺きの家だったんでしょう。屋根には雨だいに竹とかなんとかあるんでしょう。それを引き抜いて、このぐらい折ってからに、「これ持って行って、取ってきなさい。」と油喰坊主に言ったんだよ。これは智恵較べですからね。ただその竹を取って持っていったら、山羊を取れるかねえと我々は考えるでしょう。その山羊を殺した家では、お爺、お婆は、その山羊夕飯は食べて、自分が食べた山羊の骨をマカイに入れたまま片づけないで、そのまま置いていたんだよ。油喰坊主は、そしたら、この竹を持たされているから、これまた自分も歯で噛んで、カタカタして骨を割るようにして音をたててよ。そうして、お爺、お婆が外を見に出た間に、その山羊の汁に外から竹を突っ込んでね、運玉義留二人で飲んだという話もあるんですがね。また、もう一つはですね、ブサチンヌウードゥといってある。盗みをしに運玉義留と油喰坊主が二人で入っているんだがね、やっぱり壁に耳ありというのと同じで、そこに盗みし行って軒に立っておるんだが、お爺、お婆が寝るときに、「あんまり寒くて寝られないな。お婆さん、ブサチンヌウードゥを被せてくれ。」と言ったのよ。「珍しいな。まだ聞いたことのない言葉だ。ブサチンヌウードゥというのは、どんなものかな。」と言って、二人ホーヤ、ホーヤして行って、その爺、お婆の被っているのを見たらね、あのニクブクといって、藁で作ったカマスみたいのを被っていたんです。それでね、「もうこっちからなにも取るものないな。」と言って、金満家の家からその家に布団を持って来て、お爺、お婆が寝ておるところに置いたというんだ。
| レコード番号 | 47O361554 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C059 |
| 決定題名 | 運玉義留(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 比嘉吉繁 |
| 話者名かな | ひがよしはる |
| 生年月日 | 19051014 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県北中城村字大城 |
| 記録日 | 19810924 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字荻道調査班T21A12 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P378 |
| キーワード | 運玉義留,泊,油喰坊主,智恵較べ,山羊 |
| 梗概(こうがい) | 運玉義留がですね、泊のほうで山羊を殺しているのを見ているんだよ。そしたら、油喰坊主に、「向こうは山羊を殺している。さあ、取って食べてこようよ。」と言っているんだよ。行ったら、このそこは皆、茅葺きの家だったんでしょう。屋根には雨だいに竹とかなんとかあるんでしょう。それを引き抜いて、このぐらい折ってからに、「これ持って行って、取ってきなさい。」と油喰坊主に言ったんだよ。これは智恵較べですからね。ただその竹を取って持っていったら、山羊を取れるかねえと我々は考えるでしょう。その山羊を殺した家では、お爺、お婆は、その山羊夕飯は食べて、自分が食べた山羊の骨をマカイに入れたまま片づけないで、そのまま置いていたんだよ。油喰坊主は、そしたら、この竹を持たされているから、これまた自分も歯で噛んで、カタカタして骨を割るようにして音をたててよ。そうして、お爺、お婆が外を見に出た間に、その山羊の汁に外から竹を突っ込んでね、運玉義留二人で飲んだという話もあるんですがね。また、もう一つはですね、ブサチンヌウードゥといってある。盗みをしに運玉義留と油喰坊主が二人で入っているんだがね、やっぱり壁に耳ありというのと同じで、そこに盗みし行って軒に立っておるんだが、お爺、お婆が寝るときに、「あんまり寒くて寝られないな。お婆さん、ブサチンヌウードゥを被せてくれ。」と言ったのよ。「珍しいな。まだ聞いたことのない言葉だ。ブサチンヌウードゥというのは、どんなものかな。」と言って、二人ホーヤ、ホーヤして行って、その爺、お婆の被っているのを見たらね、あのニクブクといって、藁で作ったカマスみたいのを被っていたんです。それでね、「もうこっちからなにも取るものないな。」と言って、金満家の家からその家に布団を持って来て、お爺、お婆が寝ておるところに置いたというんだ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:00 |
| 物語の時間数 | 2:37 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |