
昔の話はね、吉屋ウミチルーはもうあんまり親が貧乏者になってね、ジュリに売られたから、この比謝橋を恨んで、吉屋ウミチルーが歌を作ってあるんだよ。「比謝橋ぬ橋や 誰が掛きてぃうちぇら〔比謝橋の橋は誰がかけておいたのか〕情きねん里が掛きてぃうちぇら〔情けない里がかけておいたのか〕。」「比謝橋ぬ橋ぬ 掛きてぃねんありば〔この比謝橋がかけてあければ〕我みや花島に行かんたしが〔私は花の島に行かなかったものを〕。」その歌は吉屋が、この掛けてある比謝橋を恨んだ歌だよ。吉屋ウミチルーが売られたジュリアンマーがですな、あんまり欲ばりだったから、お金取ることだけ考えていたって。もう吉屋はとっても、大変美人だったそうだが、このジュリアンマーは、らい病者からこのアンマーはお金をたくさん取って、「もう今日は、今日のお客は、灯籠もつけないよう。暗いところで相手する客だよ。」と言って、もうランプもつけない。ランプつけたら、このらい病は血もだらだらしてね、もう見られなかったよ。だから、暗いところで吉屋ウミチルーにらい病者の相手させたそうだよ。私らが子ども時代ね、座喜味城には、このらい病者がね、三月三日になったら、この日はずっともうご馳走をくださいよといって、字中ぜんぶまわりよったよ。そうしてまた、座喜味城の入口で寝たり、起きたりして食べていたよ。吉屋ウミチルーは、起きてみて分かったから、「はあ、私はこんな悪な者のらい病と寝ていたんだなあ。」と言って自殺したらしいよ。そうして、自殺したら、吉屋ウミチルーはとっても美人だったから、お客もたくさんいて、このジュリジマーは儲けていたらしいよ。それなのに、吉屋ウミチルーが死んでしまったら客も来ない。あとは、ジュリアンマーが吉屋ウミチルーの墓に毎日通って、「お前が死ななかったらもっと金を儲けたのに。お前が亡くなったから客もいなくなった。」と、毎日墓に通って墓の前でとても泣いたらしい。そうしたら、吉屋ウミチルーは、もう後生に行っているんだが霊が歌をやって、「生ちちうる間や 我すそーにしちょてぃ 〔生きている間は 私を粗末にしておいて〕死にばばくゃ屋に 通てぃ泣くな〔死んでしまったら 墓に通って泣くな〕。」って。このアンマーに歌を返しよったって。
| レコード番号 | 47O361545 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C058 |
| 決定題名 | 吉屋チルー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 当山善助 |
| 話者名かな | とうやまぜんすけ |
| 生年月日 | 18990918 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村字座喜味 |
| 記録日 | 19810924 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字荻道調査班T21A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P372 |
| キーワード | 吉屋チルー,ジュリ,比謝橋,座喜味城,ジュリアンマー |
| 梗概(こうがい) | 昔の話はね、吉屋ウミチルーはもうあんまり親が貧乏者になってね、ジュリに売られたから、この比謝橋を恨んで、吉屋ウミチルーが歌を作ってあるんだよ。「比謝橋ぬ橋や 誰が掛きてぃうちぇら〔比謝橋の橋は誰がかけておいたのか〕情きねん里が掛きてぃうちぇら〔情けない里がかけておいたのか〕。」「比謝橋ぬ橋ぬ 掛きてぃねんありば〔この比謝橋がかけてあければ〕我みや花島に行かんたしが〔私は花の島に行かなかったものを〕。」その歌は吉屋が、この掛けてある比謝橋を恨んだ歌だよ。吉屋ウミチルーが売られたジュリアンマーがですな、あんまり欲ばりだったから、お金取ることだけ考えていたって。もう吉屋はとっても、大変美人だったそうだが、このジュリアンマーは、らい病者からこのアンマーはお金をたくさん取って、「もう今日は、今日のお客は、灯籠もつけないよう。暗いところで相手する客だよ。」と言って、もうランプもつけない。ランプつけたら、このらい病は血もだらだらしてね、もう見られなかったよ。だから、暗いところで吉屋ウミチルーにらい病者の相手させたそうだよ。私らが子ども時代ね、座喜味城には、このらい病者がね、三月三日になったら、この日はずっともうご馳走をくださいよといって、字中ぜんぶまわりよったよ。そうしてまた、座喜味城の入口で寝たり、起きたりして食べていたよ。吉屋ウミチルーは、起きてみて分かったから、「はあ、私はこんな悪な者のらい病と寝ていたんだなあ。」と言って自殺したらしいよ。そうして、自殺したら、吉屋ウミチルーはとっても美人だったから、お客もたくさんいて、このジュリジマーは儲けていたらしいよ。それなのに、吉屋ウミチルーが死んでしまったら客も来ない。あとは、ジュリアンマーが吉屋ウミチルーの墓に毎日通って、「お前が死ななかったらもっと金を儲けたのに。お前が亡くなったから客もいなくなった。」と、毎日墓に通って墓の前でとても泣いたらしい。そうしたら、吉屋ウミチルーは、もう後生に行っているんだが霊が歌をやって、「生ちちうる間や 我すそーにしちょてぃ 〔生きている間は 私を粗末にしておいて〕死にばばくゃ屋に 通てぃ泣くな〔死んでしまったら 墓に通って泣くな〕。」って。このアンマーに歌を返しよったって。 |
| 全体の記録時間数 | 4:20 |
| 物語の時間数 | 4:03 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |