
坊主御主といってね、その王様の時代であったらしい。その坊主御主という人は、かんしゃく持ちであったって。だけど、あの渡嘉敷ペークととっても友だちされて、渡嘉敷ペークはまた、冬瓜の苗がまだ小さくて、花はまだ蕾にならないものがあるころに、冬瓜がこんなに花が咲いているのを馬に乗せてね、「花シブイを買ってください。」と言って歩いたから、もう坊主御主がそれを聞いて、 「あのシブイ売りを呼びなさい。」と言われたから、渡嘉敷ペークが行ったそうだ。「こんなまだ花が咲いているシブイを持って来て売るのか。」「大きくなったのは下の者が食べるのですよ。野菜でも人が食べない前に王様に差し上げるんです。だから、王様に差し上げるには花も落ちない今がいいんですよ。」と言ったから、もう坊主御主は喜んだんですよ。「私が買うからここに下ろしなさい。」「お前は米をもらうか。」「どうも恐れ多いことで、あり難いことです。」と言っていると、米俵を一つ持たせてくださった。そしたら、ペークは、馬の片方の腹側にこれ一つだけを乗せたら片側だけが重いから、鞍は一方に流れてきて、もう馬は片方に引きずられて歩けなくなったそうですよ。「なんで、お前の馬は歩かないのだ。」「ハイ、二つだと両方に米を乗せられますからちゃんと歩いて行けますが、一つだから片側が重くて歩けない。こんなにして御城から家まで行くのはたいそうですよ。」「それならもう一つ持っていけ。二つ乗せたら歩るけるか。」と言うから、「ハイ、もちろん二つ乗せたら両方平均がとれてちゃんと歩けますよ。」と言うから、もう一俵出して、それで、二つ取らされた。そうしたから、「おう。」と喜んでね、ペークは、二俵の米を馬に積んで持って帰った。
| レコード番号 | 47O361445 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C055 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ペーク 褒美の片荷(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 宮城ウシ |
| 話者名かな | みやぎうし |
| 生年月日 | 19001217 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19810923 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字渡口調査7班T18A11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 首里で帽子編みの仕事をしているときに、年寄りから聞いた |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 坊主御主,王様,渡嘉敷ペーク,冬瓜,花シブイ,野菜,米俵,馬,褒美の片荷 |
| 梗概(こうがい) | 坊主御主といってね、その王様の時代であったらしい。その坊主御主という人は、かんしゃく持ちであったって。だけど、あの渡嘉敷ペークととっても友だちされて、渡嘉敷ペークはまた、冬瓜の苗がまだ小さくて、花はまだ蕾にならないものがあるころに、冬瓜がこんなに花が咲いているのを馬に乗せてね、「花シブイを買ってください。」と言って歩いたから、もう坊主御主がそれを聞いて、 「あのシブイ売りを呼びなさい。」と言われたから、渡嘉敷ペークが行ったそうだ。「こんなまだ花が咲いているシブイを持って来て売るのか。」「大きくなったのは下の者が食べるのですよ。野菜でも人が食べない前に王様に差し上げるんです。だから、王様に差し上げるには花も落ちない今がいいんですよ。」と言ったから、もう坊主御主は喜んだんですよ。「私が買うからここに下ろしなさい。」「お前は米をもらうか。」「どうも恐れ多いことで、あり難いことです。」と言っていると、米俵を一つ持たせてくださった。そしたら、ペークは、馬の片方の腹側にこれ一つだけを乗せたら片側だけが重いから、鞍は一方に流れてきて、もう馬は片方に引きずられて歩けなくなったそうですよ。「なんで、お前の馬は歩かないのだ。」「ハイ、二つだと両方に米を乗せられますからちゃんと歩いて行けますが、一つだから片側が重くて歩けない。こんなにして御城から家まで行くのはたいそうですよ。」「それならもう一つ持っていけ。二つ乗せたら歩るけるか。」と言うから、「ハイ、もちろん二つ乗せたら両方平均がとれてちゃんと歩けますよ。」と言うから、もう一俵出して、それで、二つ取らされた。そうしたから、「おう。」と喜んでね、ペークは、二俵の米を馬に積んで持って帰った。 |
| 全体の記録時間数 | 1:57 |
| 物語の時間数 | 1:40 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |