
渡嘉敷ペークという人は、御主加那志前の先生で教える役目をなさっておったらしいが、それで、その坊主御主というのは、今野菜作りの専門でいろいろこの方言でチブルといいますかね、あれをたくさん作ってから、もうそこでカミアチネー(頭の上に物を載せて売り歩くこと)して、この野菜を売って歩くから部落のおばさんたちがもう怒ってよ。「この御主加那志のこの野菜があんまり豊作で、私らのものは売れなくなっている。」ほんで、その怒っていのるをペークが聞いたそうですよ。それで、「こりぁいかんなあ。」と思って、「あんたの野菜畑を見学してみよう。」と行って。で、坊主御主の畑に行ったら、「いつの日か来なさいねえ。」と御主と一緒に見学して見たら、もうなるほどもう豊作だよ。「もう立派なもんですね。御主加那志。」と言って、ほいで、見学してあっちこっちもう見て歩きながら、渡嘉敷ペークは、もう後ろなっているもんだから、わざと根っこひっちぎってよ。そしたら、帰ってくる間にもう、しおれてしまってよ。「あい、この野菜はなんでこんななっているの。ペーク。」「ああ、もう、御主加那志前はもうみんなに怒られてたいへんなっていますよ。それで、この部落の野菜を町に出しておるおばさんたちが怒っておるからね、これを、そういうふうにさせたらいかんと思って、僕はひっちぎりました。」と言ったら、坊主御主も、「ああ、そうだったのか。それはよかったなあ。」と、そういうふうに言ったらしいですよ。いつももう、この人は、まあこの知恵があったでしょうね。
| レコード番号 | 47O361427 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C054 |
| 決定題名 | 坊主御主(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 渡嘉敷ペークの話 |
| 話者名 | 大城善光 |
| 話者名かな | おおしろぜんこう |
| 生年月日 | 19400910 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県北中城村和仁屋 |
| 記録日 | 19810923 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字和仁屋調査11班T17A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 父親から聞いた |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P564 |
| キーワード | 坊主御主,渡嘉敷ペーク,チブル,野菜 |
| 梗概(こうがい) | 渡嘉敷ペークという人は、御主加那志前の先生で教える役目をなさっておったらしいが、それで、その坊主御主というのは、今野菜作りの専門でいろいろこの方言でチブルといいますかね、あれをたくさん作ってから、もうそこでカミアチネー(頭の上に物を載せて売り歩くこと)して、この野菜を売って歩くから部落のおばさんたちがもう怒ってよ。「この御主加那志のこの野菜があんまり豊作で、私らのものは売れなくなっている。」ほんで、その怒っていのるをペークが聞いたそうですよ。それで、「こりぁいかんなあ。」と思って、「あんたの野菜畑を見学してみよう。」と行って。で、坊主御主の畑に行ったら、「いつの日か来なさいねえ。」と御主と一緒に見学して見たら、もうなるほどもう豊作だよ。「もう立派なもんですね。御主加那志。」と言って、ほいで、見学してあっちこっちもう見て歩きながら、渡嘉敷ペークは、もう後ろなっているもんだから、わざと根っこひっちぎってよ。そしたら、帰ってくる間にもう、しおれてしまってよ。「あい、この野菜はなんでこんななっているの。ペーク。」「ああ、もう、御主加那志前はもうみんなに怒られてたいへんなっていますよ。それで、この部落の野菜を町に出しておるおばさんたちが怒っておるからね、これを、そういうふうにさせたらいかんと思って、僕はひっちぎりました。」と言ったら、坊主御主も、「ああ、そうだったのか。それはよかったなあ。」と、そういうふうに言ったらしいですよ。いつももう、この人は、まあこの知恵があったでしょうね。 |
| 全体の記録時間数 | 2:56 |
| 物語の時間数 | 2:37 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |