
モーアシビというのがあったらしいね。私達は親が厳しくてそんなものには出た事はなかったけどね。モーアシビをやって月が上がっていたら必ずきれいな女の人が来たそうだ。三線を弾いて踊ったりして輪になってモーアシビするでしょう。その輪の中に必ずとてもきれいな女の人が来たそうだ。その女の人は浴びて来るんだけどシーリでしか浴びないからそのモーアシビの輪に行ったら臭かったそうだ。「臭いね」と誰かが言ったら「雨降り前」と言ったそうだ。雨が降る前は便所の臭いがするでしょう、そのことを言っていたって。三線を弾いていると、その歌の囃子に雨降り前、雨降り前と言って歌っていたそうだ。そういうふうにしていたんだが。今度は占い師の所に行ったら何処の家でも正月が済んだら初占いに行くでしょう。そこに行ったら「貴方達は雌豚がいるか」と言ったそうだ。「居ますよ」と言ったら「貴方達の豚は変だよ、まず帰り道の月の夜に、戸は閉めないでスダレの隙間からランプは消して見てみなさい」と言った。そうしたらやっぱりその時間になったら豚がのこのこと出てきたそうだ。そこのお父さんかは知らないけど、ついて行ったらモーアシビの中に交じって皆なと一緒に遊んでいたそうだ。あそこではきれいな女になって遊んでいるんだが、いつも皮の草履を履いてそれを隠しておこうと持って帰ったらしい。そうしたら、皮の草履を隠してから寝て、翌朝行って見たらその豚の爪だったそうだ。それでその爪が剥がれて無くなっていたそうだ。それでこんな事をしていたら、後はこの豚に命を取られると思いその豚を殺すつもりで縛ったら「悪かったよ」(ごめんなさい)とあやまっていたそうだ。
| レコード番号 | 47O375080 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C218 |
| 決定題名 | 豚化け美女(方言混) |
| 話者がつけた題名 | 豚マジムン |
| 話者名 | 真栄田カツ |
| 話者名かな | まえだかつ |
| 生年月日 | 19100110 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村大木 |
| 記録日 | 19770225 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第8班 |
| 元テープ番号 | 読谷村比謝T02A08 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 11 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | モーアシビ,きれいな女,三線,臭い,雨降り前,便所の臭い,歌の囃子,雌豚,皮の草履,豚の爪 |
| 梗概(こうがい) | モーアシビというのがあったらしいね。私達は親が厳しくてそんなものには出た事はなかったけどね。モーアシビをやって月が上がっていたら必ずきれいな女の人が来たそうだ。三線を弾いて踊ったりして輪になってモーアシビするでしょう。その輪の中に必ずとてもきれいな女の人が来たそうだ。その女の人は浴びて来るんだけどシーリでしか浴びないからそのモーアシビの輪に行ったら臭かったそうだ。「臭いね」と誰かが言ったら「雨降り前」と言ったそうだ。雨が降る前は便所の臭いがするでしょう、そのことを言っていたって。三線を弾いていると、その歌の囃子に雨降り前、雨降り前と言って歌っていたそうだ。そういうふうにしていたんだが。今度は占い師の所に行ったら何処の家でも正月が済んだら初占いに行くでしょう。そこに行ったら「貴方達は雌豚がいるか」と言ったそうだ。「居ますよ」と言ったら「貴方達の豚は変だよ、まず帰り道の月の夜に、戸は閉めないでスダレの隙間からランプは消して見てみなさい」と言った。そうしたらやっぱりその時間になったら豚がのこのこと出てきたそうだ。そこのお父さんかは知らないけど、ついて行ったらモーアシビの中に交じって皆なと一緒に遊んでいたそうだ。あそこではきれいな女になって遊んでいるんだが、いつも皮の草履を履いてそれを隠しておこうと持って帰ったらしい。そうしたら、皮の草履を隠してから寝て、翌朝行って見たらその豚の爪だったそうだ。それでその爪が剥がれて無くなっていたそうだ。それでこんな事をしていたら、後はこの豚に命を取られると思いその豚を殺すつもりで縛ったら「悪かったよ」(ごめんなさい)とあやまっていたそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:26 |
| 物語の時間数 | 3:26 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |