モーイ親方 勉強 難題 一日殿様(方言)

概要

常日頃は気違いみたいにして、人とは反対の事ばかりしていたよ。そして、その頃は夜になっても蝋燭もないし灯油といっても無かったよ。 そして自分の家の床下に行って線香を付けて、その線香の明かりで字を読んだり、学問をして、そうして成長していった。そして親は政府の摂政三司官といって今の内閣のような役職にあたったんでしょうね。 そうして、親の言う事もあまり聞かないが、親よりは頭は優れていた。そして色んな物を妨害していた。 そうして沖縄は薩摩の支配下になった。そうしたら、色々な難問題が来るわけだよ。恩納岳、雄鶏の卵、灰縄の三つを鹿児島から持って来いという注文が来るわけだね。 そして、沖縄にはこれは無いのにどうしたらいいかとこの三司官達や城の役人達は非常に悩んでいた。 自分の親が帰って来たので「何を心配しているのですか」と聞いた。そうしたら「薩摩から上納物の注文が来ているが、その物がここには無いので、城の人達は非常に心配しているよ」「どんな事ですか」「それは恩納岳、灰縄、雄鶏の卵の注文だよ」と言った。 そうしたら「これは容易い事です」「お前は何も分からないのに」と親に叱られるわけだよ。「分かるからそう言っているのに」と言った。そして今度は、「この役目は私に行かせて下さい」と言った。「お前が確かに出来るか」「出来ます」そして城に戻ってその事を話し「私の息子のモーイが行くと言っていますが」「出来るかね」と皆な頭をかしげていた。「出来ると言っています」「そうだったら任せよう」と言った。 そして今度は、親の代わりに薩摩の島津公の所に行ったら、初めは向こうからの質問だった。「実は親の身代わりで私は来ましたので、お答えします。雄鶏の卵を割って持って来なさいとありましたが、親がお産で来られませんので私が来ました」と言った。「男がお産をするという事もあるか」と。そうしたら、「これは貴方が言う通り、男がお産をするという事は無いのでこれはよろしい」 そして今度は、「恩納岳を差し上げてもいいですが、それを積む船が無いので薩摩から出して下さい」「これも出来ない」「これも貴方が言う通りよろしい」と。また灰縄は、灰縄というのはそのまま持って来て置き、燃やすと灰縄になるでしょう。「それもよろしい」と言っているわけだよ。 そして、今度は薩摩の殿様から「貴方の望みは何ですか」と聞かれたので、「薩摩の殿様の権利を一日下さい」と言ったわけだよ。薩摩の殿様は下にしてモーイ親方は上に来て、一日だけ王様になったわけだよ。 そうしたら、沖縄は毎年税金がいくら、何がいくら、砂糖がいくらなどと上納する為の証文がそこに入っているのでね。その証文を出して、「今日は王様で、私の勝手なのでよろしいでしょう」と、引き裂いて燃やしたそうだ。それからは上納物は廃止になった。 そして今度は家に帰る時に、薩摩の武士達が集まって殺そうとするが、それもかわして家に帰ったそうだ。

再生時間:5:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O375055
CD番号 47O37C216
決定題名 モーイ親方 勉強 難題 一日殿様(方言)
話者がつけた題名 モーイ親方
話者名 平安常清
話者名かな ひらやすじょうせい
生年月日 18960706
性別
出身地 沖縄県読谷村比謝
記録日 19770225
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第1班
元テープ番号 読谷村比謝T01A03
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 13
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集15渡具知・比謝・比謝矼の民話 P177
キーワード 気違い,反対,床下,学問を,親は政府の摂政三司官,沖縄は薩摩の支配下,難問題,恩納岳,雄鶏の卵,灰縄,鹿児島,薩摩から上納物の注文,モーイ,親の身代わり,親がお産,積む船が無い,一日殿様,税金,引き裂いて燃やした
梗概(こうがい) 常日頃は気違いみたいにして、人とは反対の事ばかりしていたよ。そして、その頃は夜になっても蝋燭もないし灯油といっても無かったよ。 そして自分の家の床下に行って線香を付けて、その線香の明かりで字を読んだり、学問をして、そうして成長していった。そして親は政府の摂政三司官といって今の内閣のような役職にあたったんでしょうね。 そうして、親の言う事もあまり聞かないが、親よりは頭は優れていた。そして色んな物を妨害していた。 そうして沖縄は薩摩の支配下になった。そうしたら、色々な難問題が来るわけだよ。恩納岳、雄鶏の卵、灰縄の三つを鹿児島から持って来いという注文が来るわけだね。 そして、沖縄にはこれは無いのにどうしたらいいかとこの三司官達や城の役人達は非常に悩んでいた。 自分の親が帰って来たので「何を心配しているのですか」と聞いた。そうしたら「薩摩から上納物の注文が来ているが、その物がここには無いので、城の人達は非常に心配しているよ」「どんな事ですか」「それは恩納岳、灰縄、雄鶏の卵の注文だよ」と言った。 そうしたら「これは容易い事です」「お前は何も分からないのに」と親に叱られるわけだよ。「分かるからそう言っているのに」と言った。そして今度は、「この役目は私に行かせて下さい」と言った。「お前が確かに出来るか」「出来ます」そして城に戻ってその事を話し「私の息子のモーイが行くと言っていますが」「出来るかね」と皆な頭をかしげていた。「出来ると言っています」「そうだったら任せよう」と言った。 そして今度は、親の代わりに薩摩の島津公の所に行ったら、初めは向こうからの質問だった。「実は親の身代わりで私は来ましたので、お答えします。雄鶏の卵を割って持って来なさいとありましたが、親がお産で来られませんので私が来ました」と言った。「男がお産をするという事もあるか」と。そうしたら、「これは貴方が言う通り、男がお産をするという事は無いのでこれはよろしい」 そして今度は、「恩納岳を差し上げてもいいですが、それを積む船が無いので薩摩から出して下さい」「これも出来ない」「これも貴方が言う通りよろしい」と。また灰縄は、灰縄というのはそのまま持って来て置き、燃やすと灰縄になるでしょう。「それもよろしい」と言っているわけだよ。 そして、今度は薩摩の殿様から「貴方の望みは何ですか」と聞かれたので、「薩摩の殿様の権利を一日下さい」と言ったわけだよ。薩摩の殿様は下にしてモーイ親方は上に来て、一日だけ王様になったわけだよ。 そうしたら、沖縄は毎年税金がいくら、何がいくら、砂糖がいくらなどと上納する為の証文がそこに入っているのでね。その証文を出して、「今日は王様で、私の勝手なのでよろしいでしょう」と、引き裂いて燃やしたそうだ。それからは上納物は廃止になった。 そして今度は家に帰る時に、薩摩の武士達が集まって殺そうとするが、それもかわして家に帰ったそうだ。
全体の記録時間数 5:25
物語の時間数 5:25
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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