
この吉屋チルーはね、大宜味村津波の産まれだけどね。この人は小さい頃から変わっていたそうだチルーは。そこの家は、大変忙しい家で七歳の頃から台所仕事をさせられていた。そしてそこで燃やしていたのはアダン葉で、チルーは七歳から窯を七つもまかされていた。だけどここの家庭はあまりにも貧しくて、非常にもう苦しかったので辻に売られて行くことになった。もうどうしても辻に遣らないということで、売られることになった。その行く道の途中に比謝橋というのがあるでしょう。 その時は九歳の時で 恨めしい比謝橋は 誰が架けたのか 私を渡す為に 架けて置いたのか そうして辻に行って、辻ではたいそう立派なジュリになっていた。そして今度は吉屋チルーが、お金になって山原へ親の面会にと歩いていたようだ。今のようにちゃんとした道はなくて山の中の道を歩いていたそうだ。そしたら山の中でのことだった。炭を焼くお爺さんが居て、その炭焼きのお爺さんの所から光が見えたのでそこを頼って行き、そこで一晩は明かしてから歩いて行こうと思っていた。そしたら、そのお爺さんはお茶を沸かして出したが、山の中なのでお茶請けは無いでしょう。そうしたら さんぴんのお茶が 白茶になっているのに いまだお茶請けの 当てはない と言ったら、そのお爺さんは 先月に搗いた 糠味噌であるが 大和味噌と思って 食べて下さい とその味噌を差し上げたら、その吉屋チルーはすべて歌で返したらしいよ。 貴方は私より 優れている人なので 私の宿にいらして 思いを語りましょう とその人は帰って行った。もうそんな話をしたものだから、その人は何月何日にそこに行くことになった。行ってみると、もう乞食のような格好をしているし、辻という所は金持ちが来る所だからね。そして辻に行ったら、そこのジュリ達が吉屋チルーを呼べる人ではないと追い返した。追いやったのだが、このウスメーはどうしても帰ろうとせず、お土産にと持って来た鶏を担いで立っていたそうだ。そうしたら吉屋チルーが出て来て 罪も無い鶏に 縄を掛けて置いてあるのか と言ったら 時を知らない鶏は 罪ではないか とそのお爺さんは返したそうです。そうしたら 貴方は私より 優れているので 中に入って下さい 思いを語りましょう と、そこで吉屋チルーと会って思いを語ったという炭焼きのお爺さんの話だよこれは。
| レコード番号 | 47O375029 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C215 |
| 決定題名 | 吉屋チルー 身売り 炭焼きタンメー 歌問答(方言) |
| 話者がつけた題名 | 吉屋チルー |
| 話者名 | 我謝ツル |
| 話者名かな | がじゃつる |
| 生年月日 | 19010310 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村大木 |
| 記録日 | 19770224 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第9班 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡具知T06A07 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集15渡具知・比謝・比謝矼の民話 P93 |
| キーワード | 吉屋チルー,大宜味村津波,貧しい,辻,比謝橋,立派なジュリ,炭を焼くお爺さん |
| 梗概(こうがい) | この吉屋チルーはね、大宜味村津波の産まれだけどね。この人は小さい頃から変わっていたそうだチルーは。そこの家は、大変忙しい家で七歳の頃から台所仕事をさせられていた。そしてそこで燃やしていたのはアダン葉で、チルーは七歳から窯を七つもまかされていた。だけどここの家庭はあまりにも貧しくて、非常にもう苦しかったので辻に売られて行くことになった。もうどうしても辻に遣らないということで、売られることになった。その行く道の途中に比謝橋というのがあるでしょう。 その時は九歳の時で 恨めしい比謝橋は 誰が架けたのか 私を渡す為に 架けて置いたのか そうして辻に行って、辻ではたいそう立派なジュリになっていた。そして今度は吉屋チルーが、お金になって山原へ親の面会にと歩いていたようだ。今のようにちゃんとした道はなくて山の中の道を歩いていたそうだ。そしたら山の中でのことだった。炭を焼くお爺さんが居て、その炭焼きのお爺さんの所から光が見えたのでそこを頼って行き、そこで一晩は明かしてから歩いて行こうと思っていた。そしたら、そのお爺さんはお茶を沸かして出したが、山の中なのでお茶請けは無いでしょう。そうしたら さんぴんのお茶が 白茶になっているのに いまだお茶請けの 当てはない と言ったら、そのお爺さんは 先月に搗いた 糠味噌であるが 大和味噌と思って 食べて下さい とその味噌を差し上げたら、その吉屋チルーはすべて歌で返したらしいよ。 貴方は私より 優れている人なので 私の宿にいらして 思いを語りましょう とその人は帰って行った。もうそんな話をしたものだから、その人は何月何日にそこに行くことになった。行ってみると、もう乞食のような格好をしているし、辻という所は金持ちが来る所だからね。そして辻に行ったら、そこのジュリ達が吉屋チルーを呼べる人ではないと追い返した。追いやったのだが、このウスメーはどうしても帰ろうとせず、お土産にと持って来た鶏を担いで立っていたそうだ。そうしたら吉屋チルーが出て来て 罪も無い鶏に 縄を掛けて置いてあるのか と言ったら 時を知らない鶏は 罪ではないか とそのお爺さんは返したそうです。そうしたら 貴方は私より 優れているので 中に入って下さい 思いを語りましょう と、そこで吉屋チルーと会って思いを語ったという炭焼きのお爺さんの話だよこれは。 |
| 全体の記録時間数 | 4:00 |
| 物語の時間数 | 4:00 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |