
私は今から、スンサー、ひいては魂込めの話をやってみたいと思います。昔ある所に、お父さんとお母さんとがいらっしゃったそうですが。この長男は、今考えますと、言わば立法議員のような方だったと思いますが。ある時に息子は、唐旅へ行くことになり旅立ったようでした。そこで、父親は、自分の息子はどうすれば無事に帰って来るだろうかと考え、あの手この手を使って、易者の所へ行ったようです。そうして占い師のところへ行ったところ、やっぱし、スンサーという名字だったと私は話を聞いていますが。スンサーという占い師の所へ行った。行って、占いをさせたところ、このスンサーという占い師が、「お前達の子は…。」と、それで、運勢をみたようだ。「お前の子供は死んでしまう。」と、「私のこのスンサーの占いでそう見えています。。」と言った。父親はひどく心配して、「それならどうすれば、これを免れる方法はないだろうか。」と問うと、「免れる方法が一つあります。。」とスンサーは言った。これは息子が唐へ着いてからのことで、友達二人だったようですが。そこで父親が、「これはどのようにすれば、私の子が助かる方法があるのでしょうか。」と聞いてみた。このスンサーの見たてでは、必ず岩から三個の石を持ってきて、あのう割って来てですね。それと、サン(注 )と、また水を茶碗に入れて来なさい。それから、「松金よー、松金よー。」と呼びなさいということだった。長男は松金という名前であったそうですが。これをサンで三回招いて、「松金よー、松金よー。」と呼んだ。父親がこのように、「松金よー、松金よー。」と呼んでいる頃、長男の松金とその友達の二人は、唐へ着いていたようです。 その時、雨がひどく降ってきたのですが、もう隠れる所がなかったので、二人は岩の下に隠れていた。岩の下で隠れている時に、父親が、「松金よー、松金よー。」と、サンで三回招いたので、「何だ、私の父の声がするが。」と言って外へ飛び出したと同時に、岩が崩れてしまい、友人の一人は岩に押しつぶされてしまった。そうして、松金という青年は、父親が名前を呼んでいるようだなと思い、外へ飛び出したので、命は助かったということ。そういうことから、魂を込める時には、岩から、石を三個割ってきて、サンで招いて、魂を込めるという、昔の例え話があります。
| レコード番号 | 47O374316 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C187 |
| 決定題名 | 親の声は神の声(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 仲栄真三郎 |
| 話者名かな | なかえまさぶろう |
| 生年月日 | 19150417 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村大木 |
| 記録日 | 19770508 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村大木T05A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | - |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P47 |
| キーワード | スンサー,魂込め,お父さんとお母さん,長男,唐旅,易者,占い,子供は死んでしまう,岩から三個の石,サン,水,茶碗,松金よー,雨,私の父の声がする,命は助かっ |
| 梗概(こうがい) | 私は今から、スンサー、ひいては魂込めの話をやってみたいと思います。昔ある所に、お父さんとお母さんとがいらっしゃったそうですが。この長男は、今考えますと、言わば立法議員のような方だったと思いますが。ある時に息子は、唐旅へ行くことになり旅立ったようでした。そこで、父親は、自分の息子はどうすれば無事に帰って来るだろうかと考え、あの手この手を使って、易者の所へ行ったようです。そうして占い師のところへ行ったところ、やっぱし、スンサーという名字だったと私は話を聞いていますが。スンサーという占い師の所へ行った。行って、占いをさせたところ、このスンサーという占い師が、「お前達の子は…。」と、それで、運勢をみたようだ。「お前の子供は死んでしまう。」と、「私のこのスンサーの占いでそう見えています。。」と言った。父親はひどく心配して、「それならどうすれば、これを免れる方法はないだろうか。」と問うと、「免れる方法が一つあります。。」とスンサーは言った。これは息子が唐へ着いてからのことで、友達二人だったようですが。そこで父親が、「これはどのようにすれば、私の子が助かる方法があるのでしょうか。」と聞いてみた。このスンサーの見たてでは、必ず岩から三個の石を持ってきて、あのう割って来てですね。それと、サン(注 )と、また水を茶碗に入れて来なさい。それから、「松金よー、松金よー。」と呼びなさいということだった。長男は松金という名前であったそうですが。これをサンで三回招いて、「松金よー、松金よー。」と呼んだ。父親がこのように、「松金よー、松金よー。」と呼んでいる頃、長男の松金とその友達の二人は、唐へ着いていたようです。 その時、雨がひどく降ってきたのですが、もう隠れる所がなかったので、二人は岩の下に隠れていた。岩の下で隠れている時に、父親が、「松金よー、松金よー。」と、サンで三回招いたので、「何だ、私の父の声がするが。」と言って外へ飛び出したと同時に、岩が崩れてしまい、友人の一人は岩に押しつぶされてしまった。そうして、松金という青年は、父親が名前を呼んでいるようだなと思い、外へ飛び出したので、命は助かったということ。そういうことから、魂を込める時には、岩から、石を三個割ってきて、サンで招いて、魂を込めるという、昔の例え話があります。 |
| 全体の記録時間数 | 3:48 |
| 物語の時間数 | 3:48 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |