
縁結びの話です。ある時、その村に大変美男子、男前の人がいたらしいんだが。その男が山へ遊びに行くと、そこに白髪のお年寄りがいらっしゃったようだ。そして、「お前の妻になる人を私は知っているので、教えてあげようね。」と、白髪のお年寄りがおっしゃった。「それなら、私の妻になる人は誰ですかね。」と尋ねると、「ほら、あそこで薪を集めているあの子供だよ。あの子が大きくなったらお前の妻になるんだよ。」と、白髪のお年寄りがおっしゃった。「これは困ったものだ。あのような嫌な子供を、私が妻にするとなると大変なことになる。」と言って、男は子供に傷をつけてしまったようだね。このような子供を妻にしてはいけないと思ってね。もう傷をつけてしまったら、その子供の顔には小さい傷が残ってしまったって。それから、もうそのまま時も過ぎたんでしょうね。男はアカマターに騙されていた。アカマターが女に化けて、その男を騙していたらしい。アカマターとも知らず、その女に夢中になっている男は、薪取りをしている子供を馬鹿にしていたわけさ。そしてもう、男には大変美人な女に見えたので、そのアカマターに騙されて、妻にしようとしていた。しかし、実はアカマターで、人が見るとアカマターに見えるのだが、男には美しい女に見えていた。もうアカマターに騙されていたので、他の人が「これはこのままアカマターに騙されてはいけない。どのように退治したらよいものか。」と考えていた。 そうして、ある五月五日(グングヮチグニチー)に、菖蒲の中に男を隠して、村の女達が菖蒲の威力でもってやっつけようということになった。鬼は男を騙そうとして、菖蒲の方へ行こうとするのだが、菖蒲の力に負けてしまって、鬼を退治することができたって。男が山で傷をつけた子はいよいよ成長して、大変美しい娘になっていた。やっぱりもう、男はその女と結婚することになって。この子供というのが大変な美人に成長して、ちょうど結婚式の日になった。そうして、「お前の顔に少し傷があるがどうしたのか。」と尋ねると、「私はある時、小さい頃に、山で薪を集めていたら、ある男に傷をつけられたんですよ。」と答えた。「ああそうか。あの白髪のお年寄りが言われたことは本当のことだったんだね。神様だったんだろうね。」と、男は言って。その時から神様を信じるようになり、かつて自分が傷つけたあの時の子供と、やっぱり夫婦になったんだって。
| レコード番号 | 47O374309 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C187 |
| 決定題名 | 夫婦の赤い糸(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 比嘉静 |
| 話者名かな | ひがしず |
| 生年月日 | 19151017 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村大湾 |
| 記録日 | 19770508 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村大木T04B04 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P37 |
| キーワード | 縁結び,大変美男子,男前の人,山へ遊びに行く,白髪のお年寄り,お前の妻になる人,薪を集めている子供,男は子供に傷をつけた,男はアカマターに騙された,アカマターが女に化け,退治,五月五日,菖蒲の中に男を隠した,鬼,大変美しい娘,結婚,結婚式の日,顔に傷,神様,夫婦 |
| 梗概(こうがい) | 縁結びの話です。ある時、その村に大変美男子、男前の人がいたらしいんだが。その男が山へ遊びに行くと、そこに白髪のお年寄りがいらっしゃったようだ。そして、「お前の妻になる人を私は知っているので、教えてあげようね。」と、白髪のお年寄りがおっしゃった。「それなら、私の妻になる人は誰ですかね。」と尋ねると、「ほら、あそこで薪を集めているあの子供だよ。あの子が大きくなったらお前の妻になるんだよ。」と、白髪のお年寄りがおっしゃった。「これは困ったものだ。あのような嫌な子供を、私が妻にするとなると大変なことになる。」と言って、男は子供に傷をつけてしまったようだね。このような子供を妻にしてはいけないと思ってね。もう傷をつけてしまったら、その子供の顔には小さい傷が残ってしまったって。それから、もうそのまま時も過ぎたんでしょうね。男はアカマターに騙されていた。アカマターが女に化けて、その男を騙していたらしい。アカマターとも知らず、その女に夢中になっている男は、薪取りをしている子供を馬鹿にしていたわけさ。そしてもう、男には大変美人な女に見えたので、そのアカマターに騙されて、妻にしようとしていた。しかし、実はアカマターで、人が見るとアカマターに見えるのだが、男には美しい女に見えていた。もうアカマターに騙されていたので、他の人が「これはこのままアカマターに騙されてはいけない。どのように退治したらよいものか。」と考えていた。 そうして、ある五月五日(グングヮチグニチー)に、菖蒲の中に男を隠して、村の女達が菖蒲の威力でもってやっつけようということになった。鬼は男を騙そうとして、菖蒲の方へ行こうとするのだが、菖蒲の力に負けてしまって、鬼を退治することができたって。男が山で傷をつけた子はいよいよ成長して、大変美しい娘になっていた。やっぱりもう、男はその女と結婚することになって。この子供というのが大変な美人に成長して、ちょうど結婚式の日になった。そうして、「お前の顔に少し傷があるがどうしたのか。」と尋ねると、「私はある時、小さい頃に、山で薪を集めていたら、ある男に傷をつけられたんですよ。」と答えた。「ああそうか。あの白髪のお年寄りが言われたことは本当のことだったんだね。神様だったんだろうね。」と、男は言って。その時から神様を信じるようになり、かつて自分が傷つけたあの時の子供と、やっぱり夫婦になったんだって。 |
| 全体の記録時間数 | 3:02 |
| 物語の時間数 | 3:02 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |