真玉橋由来(シマグチ)

概要

真玉橋の由来記の話を致します。この真玉橋の橋は、もう架けても架けても、七回まで架けても、完成することができなかった。「珍しいなあ。これはもう何か特別な訳でもあるのかなあ。」と思って、村人達は大変心配なさっていた。「これはどのようにしたら橋を架けることができるだろうか。」と思案していたらしい。その村にノロが、霊力のある女性がいたらしく、その女性が、「あなたたちの字の真玉橋を完成させるには、是非人柱を埋めないかぎり完成することはないでしょう。この村の七色の元結いをしている女性を人柱にしない限り、真玉橋が完成することはできない。」というような、夢をみたそうだ。その女はもう、村頭の前に行って、「この真玉橋は何回架けても完成することができないのは、理由があってのことらしいのですが。この字、村から七色の元結いをしている女を人柱にしたら、この橋は完成することができるが、そうしない限り、完成をみることはないでしょうね。」と、ノロが言った。「それならば、この村中の女という女を全て調べて見よう。」ということになった。一人残さず全員、女は若い女性も全員調べたらしいんだが、七色の元結いをしている女を一人も見つけることができなかったらしい。これは、もしかしたら、ノロの方から言ったことでもあるしと思って、本人の頭を調べてみた。案の定、そういうことを言った本人が七色の元結いをしていたらしい。「もう、仕方がない。あなた自身の口から出ていることだから、どうか、国のため、字のためと思って、あそこに人柱として立ってくれないか。」と願った。女は、「私が七色の元結いをしているんだから、仕方のないことです。国のためですから、人柱となりましょう。」と心を決めた。またそのノロの夫も大変哀れんで、それに夫との間にはナビーぐゎーという娘がいたらしい。「私は先に物を言ったために、人柱となって立つことになったのだよ。ナビーぐゎー、あなたは私の遺言を守って、人より先には口を出さないでよ、物を言うなよ。」と、遺言された。するとナビーぐゎーは、その通りにお母さんの言いつけを守って物を言わない。もう唖のようになってしまった。もうナビーぐゎーはたいそう美人に成長した。ある時、首里からその村に勤めで来た侍が、侍がナビーを大変好きになり、「あなたはとても美しいし、是非とも私の妻になってくれないか。」とお願いした。しかしナビーは何も言わないので、妻になることはできない。しかし侍は、「どうしたらいいものか。」大変悩んで、「あなたが何か一言でも話してくれれば、私はあなたを妻として首里に連れて行くのだが。」と一生懸命にナビーに言うのだが、何も言ってはくれなかったらしい。それでも、「まずあなたを首里に連れて行って、私の親に許しをもらうことができればいいから。あなたは何も言わなくてもいいよ。」と、「親が許して下さるのであれば、あなたを妻にするから。」と、その侍はナビーぐゎーを首里に連れて行った。やっぱり親達は「物を言わない人は妻にすることはできない。」ということであった。しかしその侍はあきらめないで、「あなたが何か一言でも言ってくれれば、私はあなたを妻にすることができるのに、どうかお願いだ。何か一言でも言ってくれ。」とナビーに一生懸命お願いした。するとそこに白い蝶が飛んで来た。それはお母さんであったらしく、その時にはもう、「あなたが幸福になるために。」とお母さんが言うと、ナビーぐゎーは、すぐ蝶を追いかけていって歌を詠んだ。そうしたら、その時から、物を言い、言葉が出て侍のお嫁さんになり、大変幸福になったという話です。

再生時間:4:08

民話詳細DATA

レコード番号 47O374306
CD番号 47O37C187
決定題名 真玉橋由来(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 比嘉静
話者名かな ひがしず
生年月日 19151017
性別
出身地 沖縄県読谷村大湾
記録日 19770508
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村大木T04B04
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P41
キーワード 真玉橋,七回まで架けても完成しない,ノロ,霊力のある女性,人柱,七色の元結い,言った本人が七色の元結い,ナビーぐゎーという娘,人より先に物を言う,遺言,唖,首里から侍,妻,白い蝶
梗概(こうがい) 真玉橋の由来記の話を致します。この真玉橋の橋は、もう架けても架けても、七回まで架けても、完成することができなかった。「珍しいなあ。これはもう何か特別な訳でもあるのかなあ。」と思って、村人達は大変心配なさっていた。「これはどのようにしたら橋を架けることができるだろうか。」と思案していたらしい。その村にノロが、霊力のある女性がいたらしく、その女性が、「あなたたちの字の真玉橋を完成させるには、是非人柱を埋めないかぎり完成することはないでしょう。この村の七色の元結いをしている女性を人柱にしない限り、真玉橋が完成することはできない。」というような、夢をみたそうだ。その女はもう、村頭の前に行って、「この真玉橋は何回架けても完成することができないのは、理由があってのことらしいのですが。この字、村から七色の元結いをしている女を人柱にしたら、この橋は完成することができるが、そうしない限り、完成をみることはないでしょうね。」と、ノロが言った。「それならば、この村中の女という女を全て調べて見よう。」ということになった。一人残さず全員、女は若い女性も全員調べたらしいんだが、七色の元結いをしている女を一人も見つけることができなかったらしい。これは、もしかしたら、ノロの方から言ったことでもあるしと思って、本人の頭を調べてみた。案の定、そういうことを言った本人が七色の元結いをしていたらしい。「もう、仕方がない。あなた自身の口から出ていることだから、どうか、国のため、字のためと思って、あそこに人柱として立ってくれないか。」と願った。女は、「私が七色の元結いをしているんだから、仕方のないことです。国のためですから、人柱となりましょう。」と心を決めた。またそのノロの夫も大変哀れんで、それに夫との間にはナビーぐゎーという娘がいたらしい。「私は先に物を言ったために、人柱となって立つことになったのだよ。ナビーぐゎー、あなたは私の遺言を守って、人より先には口を出さないでよ、物を言うなよ。」と、遺言された。するとナビーぐゎーは、その通りにお母さんの言いつけを守って物を言わない。もう唖のようになってしまった。もうナビーぐゎーはたいそう美人に成長した。ある時、首里からその村に勤めで来た侍が、侍がナビーを大変好きになり、「あなたはとても美しいし、是非とも私の妻になってくれないか。」とお願いした。しかしナビーは何も言わないので、妻になることはできない。しかし侍は、「どうしたらいいものか。」大変悩んで、「あなたが何か一言でも話してくれれば、私はあなたを妻として首里に連れて行くのだが。」と一生懸命にナビーに言うのだが、何も言ってはくれなかったらしい。それでも、「まずあなたを首里に連れて行って、私の親に許しをもらうことができればいいから。あなたは何も言わなくてもいいよ。」と、「親が許して下さるのであれば、あなたを妻にするから。」と、その侍はナビーぐゎーを首里に連れて行った。やっぱり親達は「物を言わない人は妻にすることはできない。」ということであった。しかしその侍はあきらめないで、「あなたが何か一言でも言ってくれれば、私はあなたを妻にすることができるのに、どうかお願いだ。何か一言でも言ってくれ。」とナビーに一生懸命お願いした。するとそこに白い蝶が飛んで来た。それはお母さんであったらしく、その時にはもう、「あなたが幸福になるために。」とお母さんが言うと、ナビーぐゎーは、すぐ蝶を追いかけていって歌を詠んだ。そうしたら、その時から、物を言い、言葉が出て侍のお嫁さんになり、大変幸福になったという話です。
全体の記録時間数 4:08
物語の時間数 4:08
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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