
雨蛙は、親が「海水を汲んで来なさい。」と言ったら、水を汲んで来た。「水を汲んで来なさい。」と言ったら海水を汲んで来たそうだ。それで、このあまのじゃくめと親は手をやいていたらしい。こいつはと思っているのだが。そして親が死にそうになったので、「ああ、どうしよう、生きている間は、親の言うことを聞かずに親不孝ばかりしてしまった。せめて親が死んだ後は言う通りにしよう。」と思った。それで今度は、「今まではもう貴方に親不孝ばかりしていたが、貴方の言われることは何でも聞きます。思っていることは何でもおっしゃって下さい。」と言ったようだ。しかし、親としてはいつも私の言うことと反対のことしかしない子だからと思ってね。「私が死んだら、海の近く、浜辺に葬ってくれ。」と言ったって。浜辺に葬ってくれと言ったって。親は、海に葬ってくれと言えば陸に葬ってくれるはずだと思って、今度は「私が死んだら浜辺に葬りなさい。」と言った。満潮になった後に、海水が引くと、砂もみんな流されてしまうでしょう。葬った後に、浜辺に行ってみると、波に流されてしまっていたって。それで「ああ、どうしよう。私は親の言う通りに送ったのにこうなってしまって。」と思って、親が死んで改心したって、もうその時からは取り返しがつかないでしょう。それで雨が降りそうになると、親孝行しようと思ってやったことなのにと。その事を思い出して、もう雨が降ると、「私の親は流されるのかねえ。」と、いつも思いやってコロコロコロコロと鳴くそうだよ。
| レコード番号 | 47O374259 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C185 |
| 決定題名 | 雨蛙不孝(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 高江洲ツル |
| 話者名かな | たかえすつる |
| 生年月日 | 19000121 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村大木 |
| 記録日 | 19761219 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村大木T02B06 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 11 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P7 |
| キーワード | 雨蛙,親,海水を汲んで来なさい,水を汲んで来た,水を汲んで来なさい,海水を汲んで来た,あまのじゃく,親は手をやいていた,親が死にそう,親不孝,親が死んだ後は言う通りにしよう,浜辺に葬ってくれ,満潮,波に流された,雨が降る,鳴く |
| 梗概(こうがい) | 雨蛙は、親が「海水を汲んで来なさい。」と言ったら、水を汲んで来た。「水を汲んで来なさい。」と言ったら海水を汲んで来たそうだ。それで、このあまのじゃくめと親は手をやいていたらしい。こいつはと思っているのだが。そして親が死にそうになったので、「ああ、どうしよう、生きている間は、親の言うことを聞かずに親不孝ばかりしてしまった。せめて親が死んだ後は言う通りにしよう。」と思った。それで今度は、「今まではもう貴方に親不孝ばかりしていたが、貴方の言われることは何でも聞きます。思っていることは何でもおっしゃって下さい。」と言ったようだ。しかし、親としてはいつも私の言うことと反対のことしかしない子だからと思ってね。「私が死んだら、海の近く、浜辺に葬ってくれ。」と言ったって。浜辺に葬ってくれと言ったって。親は、海に葬ってくれと言えば陸に葬ってくれるはずだと思って、今度は「私が死んだら浜辺に葬りなさい。」と言った。満潮になった後に、海水が引くと、砂もみんな流されてしまうでしょう。葬った後に、浜辺に行ってみると、波に流されてしまっていたって。それで「ああ、どうしよう。私は親の言う通りに送ったのにこうなってしまって。」と思って、親が死んで改心したって、もうその時からは取り返しがつかないでしょう。それで雨が降りそうになると、親孝行しようと思ってやったことなのにと。その事を思い出して、もう雨が降ると、「私の親は流されるのかねえ。」と、いつも思いやってコロコロコロコロと鳴くそうだよ。 |
| 全体の記録時間数 | 1:49 |
| 物語の時間数 | 1:49 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |