屋良の阿麻和利(シマグチ)

概要

アマンジャナーの話をしましょう。今は阿麻和利と言いますが、昔はアマンジャナーと言っていました。あの屋良のアシビナーに大川按司といって、仏壇も作ってあり、そこを拝んでいましたが。このアマンジャナーは大川按司の長男として生まれたのだが、生まれながらにして片端者で軟弱であったそうだ。それで大川按司は「これはもう世継ぎできる子供ではないな。城の下に捨てないといけない。」と捨てたようだね、アマンジャナーは。このアマンジャナーは大変賢くて、頭は優れているのだが、やっぱり歩く事ができなく、蛸のエークという諺通りに虚弱者であった。城の下には深い山があったそうだ。そうしてそこに捨てられたのだが、アマンジャナーは賢い、頭は大変良かったのだからね。そこで捨てられ座ったまま、木の上の蜘蛛が巣を作るのを毎日見て、眺めていたようだ。そうしながらどうしてもこの蜘蛛の巣に真似て、糸でまず蜘蛛の巣と同じように綱を作ってみようではないかと思った。そしてこのアマンジャナーは蜘蛛の巣に真似て、大きな網を作った。そうしてアマンジャナーは成人したのだか、(本当は)按司の長男なのだからね。虚弱児だったのだが、成人したら頑丈になって、さらに大変賢い人でもあった。網を作って、勝連、与那城に網を担いで行った。昔は勝連は魚もたくさんいたが、取る術を知っている人がいなかったようだ。それで、アマンジャナーは網を作って、魚もたくさん取って、部落の人にたくさんくれていたって。そうしたらもう部落の人は阿麻和利は神様だと、大変信じていた。アマンジャナーは是非、中城護佐丸を討ち滅ぼして、自分は護佐丸の跡継ぎになろうと企んでいた。部落の人に、「お前達は私が魚も取ってあげているのだからね。私が何時か中城護佐丸を討ち滅ぼすから、その時には松明をつけて、浜いっぱいに勢揃いしなさいよ。」と言った。この部落の人達は、アマンジャナーを信頼しているので、「そうします。」と言った。護佐丸はこの話を聞いて驚いて、「これはもう謀反を企んでいるのだから、是非婿にしてどうにかしなければいけない。」と思った。(婿にすれば反逆もしないだろうということだった)それで娘を嫁にさしだしたらしい。しかしアマンジャナーはそれでも聞かず、護佐丸を滅ぼしてしまった。それでもう、護佐丸は、アマンジャナーに滅ぼされるよりは、自ら切腹した方が良いと思った。勝連の百姓達が松明をつけて浜に兵を寄せて来るのを見て、護佐丸は大変驚かれてしまった。もうこれは薩摩から兵を寄せて来ているのだから、私は凌ぐことができないと、切腹してしまった。そうして次男の亀千代は乳母と一緒に山原に逃れさせたらしい。 それからも後も護佐丸を滅ぼしたにもかかわらず、アマンジャナーは謀反人なんだから、今度は首里城に行き、首里城を滅ぼそうと謀反を企てた。首里城には大勢の臣下がいるのだから、思うようにはいかず首里からは追われてしまった。そこでアマンジャナーは読谷の楚辺のどこかで滅ぼされてしまったという話だよ。

再生時間:4:07

民話詳細DATA

レコード番号 47O374224
CD番号 47O37C183
決定題名 屋良の阿麻和利(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 比嘉静
話者名かな ひがしず
生年月日 19151017
性別
出身地 沖縄県嘉手納町屋良
記録日 19761219
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村大木T01B02
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情 父親から聞いた。
文字化資料 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P139
キーワード アマンジャナー,阿麻和利,屋良のアシビナー,大川按司の長男,片端者で軟弱,世継ぎできる子供ではない,城の下に捨てた,大変賢くい,頭は優れていた,歩く事ができない,深い山,木の上の蜘蛛,巣,綱,勝連,与那城,魚,中城護佐丸,護佐丸の跡継ぎ,松明,謀反,婿,切腹,勝連の百姓,松明,浜に兵を寄せて来た,薩摩から兵を寄せて来ている,次男の亀千代,乳母,山原に逃れさせた,アマンジャナーは謀反人,首里城,読谷の楚辺
梗概(こうがい) アマンジャナーの話をしましょう。今は阿麻和利と言いますが、昔はアマンジャナーと言っていました。あの屋良のアシビナーに大川按司といって、仏壇も作ってあり、そこを拝んでいましたが。このアマンジャナーは大川按司の長男として生まれたのだが、生まれながらにして片端者で軟弱であったそうだ。それで大川按司は「これはもう世継ぎできる子供ではないな。城の下に捨てないといけない。」と捨てたようだね、アマンジャナーは。このアマンジャナーは大変賢くて、頭は優れているのだが、やっぱり歩く事ができなく、蛸のエークという諺通りに虚弱者であった。城の下には深い山があったそうだ。そうしてそこに捨てられたのだが、アマンジャナーは賢い、頭は大変良かったのだからね。そこで捨てられ座ったまま、木の上の蜘蛛が巣を作るのを毎日見て、眺めていたようだ。そうしながらどうしてもこの蜘蛛の巣に真似て、糸でまず蜘蛛の巣と同じように綱を作ってみようではないかと思った。そしてこのアマンジャナーは蜘蛛の巣に真似て、大きな網を作った。そうしてアマンジャナーは成人したのだか、(本当は)按司の長男なのだからね。虚弱児だったのだが、成人したら頑丈になって、さらに大変賢い人でもあった。網を作って、勝連、与那城に網を担いで行った。昔は勝連は魚もたくさんいたが、取る術を知っている人がいなかったようだ。それで、アマンジャナーは網を作って、魚もたくさん取って、部落の人にたくさんくれていたって。そうしたらもう部落の人は阿麻和利は神様だと、大変信じていた。アマンジャナーは是非、中城護佐丸を討ち滅ぼして、自分は護佐丸の跡継ぎになろうと企んでいた。部落の人に、「お前達は私が魚も取ってあげているのだからね。私が何時か中城護佐丸を討ち滅ぼすから、その時には松明をつけて、浜いっぱいに勢揃いしなさいよ。」と言った。この部落の人達は、アマンジャナーを信頼しているので、「そうします。」と言った。護佐丸はこの話を聞いて驚いて、「これはもう謀反を企んでいるのだから、是非婿にしてどうにかしなければいけない。」と思った。(婿にすれば反逆もしないだろうということだった)それで娘を嫁にさしだしたらしい。しかしアマンジャナーはそれでも聞かず、護佐丸を滅ぼしてしまった。それでもう、護佐丸は、アマンジャナーに滅ぼされるよりは、自ら切腹した方が良いと思った。勝連の百姓達が松明をつけて浜に兵を寄せて来るのを見て、護佐丸は大変驚かれてしまった。もうこれは薩摩から兵を寄せて来ているのだから、私は凌ぐことができないと、切腹してしまった。そうして次男の亀千代は乳母と一緒に山原に逃れさせたらしい。 それからも後も護佐丸を滅ぼしたにもかかわらず、アマンジャナーは謀反人なんだから、今度は首里城に行き、首里城を滅ぼそうと謀反を企てた。首里城には大勢の臣下がいるのだから、思うようにはいかず首里からは追われてしまった。そこでアマンジャナーは読谷の楚辺のどこかで滅ぼされてしまったという話だよ。
全体の記録時間数 4:07
物語の時間数 4:07
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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