
ある所にあった昔話なんですが。私の親達は私達が十四、五才頃の話なんですがね。乞食がいらっしゃったら、「これも同じ人間で、もう何かが足りなくても仕事も出来ず、物乞いをして歩いているんだから。」と私達の母親は、ずっと向こうから乞食が歩いていらっしゃったら、「ほら、あそこからおじさんがいらっしゃるよ、あのおじさんが来たら、芋でも豆でも好きな物を食べさせなさいよ。」と私達に教えていた。それで、「どうしてお母さん、だって芋はないのに、芋を食べさせるの。」と言ったら、「食べさせないと行かないので、食べさせてあげなさい。何でもいい、豆でもいいよ。」と言った。そして食べさせて帰って、門から後の方へ行き屋敷を離れて行ったので、行ってしまってから話を聞いた。「どうしてお母さん、ああして乞食に物を食べさせるの。」と言ったらね。すぐ、どこやらであったという事だが、その方達は金持ちだったらしいが、乞食にさんざん文句を言って、食べさせないで、「早く行け、出て行け。」と行かせたらね、そうしたら乞食はあちこちの路に立っては天に手を合わせて、「私はお腹が空いて歩いているのに、あなた達は何も食べさせてくれない。」と言っては、「私と同じ様になれ。」と願って手を合わせて拝んで歩いた。するとこの金持ちは貧乏になったということだよ。すぐこの乞食をバカにして、追い払ったら大変だよ。すぐ、「おじさん、おじさん。」と言って、すかして食べさせてから行かしなさいよと、こうして親から言い付けられていた。私は、「ああそうなのか。」と思って恐かったけれども、親の言い付けだったのでね、乞食に食べさせてやったりした。
| レコード番号 | 47O374138 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C180 |
| 決定題名 | 乞食の祟り(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大城トヨ |
| 話者名かな | おおしろとよ |
| 生年月日 | 19160310 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 北谷町 |
| 記録日 | 19770703 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村都屋T03A05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集12 親志の民話 P280 |
| キーワード | 乞食,物乞い,好きな物を食べさせなさい,金持ち,乞食に文句,天,私と同じ様になれ |
| 梗概(こうがい) | ある所にあった昔話なんですが。私の親達は私達が十四、五才頃の話なんですがね。乞食がいらっしゃったら、「これも同じ人間で、もう何かが足りなくても仕事も出来ず、物乞いをして歩いているんだから。」と私達の母親は、ずっと向こうから乞食が歩いていらっしゃったら、「ほら、あそこからおじさんがいらっしゃるよ、あのおじさんが来たら、芋でも豆でも好きな物を食べさせなさいよ。」と私達に教えていた。それで、「どうしてお母さん、だって芋はないのに、芋を食べさせるの。」と言ったら、「食べさせないと行かないので、食べさせてあげなさい。何でもいい、豆でもいいよ。」と言った。そして食べさせて帰って、門から後の方へ行き屋敷を離れて行ったので、行ってしまってから話を聞いた。「どうしてお母さん、ああして乞食に物を食べさせるの。」と言ったらね。すぐ、どこやらであったという事だが、その方達は金持ちだったらしいが、乞食にさんざん文句を言って、食べさせないで、「早く行け、出て行け。」と行かせたらね、そうしたら乞食はあちこちの路に立っては天に手を合わせて、「私はお腹が空いて歩いているのに、あなた達は何も食べさせてくれない。」と言っては、「私と同じ様になれ。」と願って手を合わせて拝んで歩いた。するとこの金持ちは貧乏になったということだよ。すぐこの乞食をバカにして、追い払ったら大変だよ。すぐ、「おじさん、おじさん。」と言って、すかして食べさせてから行かしなさいよと、こうして親から言い付けられていた。私は、「ああそうなのか。」と思って恐かったけれども、親の言い付けだったのでね、乞食に食べさせてやったりした。 |
| 全体の記録時間数 | 2:20 |
| 物語の時間数 | 2:20 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |