
唐で一番といわれるほどの大変な金持ちの子供が病気になったらしい。しかし、それは病気ではなく金持ちだから大事にしすぎて、ずっと家の内だけにとじ込めて、子守りや番人をつけ庭にも出さなかった。そしてしだいに痩せてきたので病気だと思い、医者に診てもらったが、何の病気か分からなかった。今度は、「珍しいこともあるもんだ。ヤブーの家にでも行ってみよう。」と、ヤブーの家に行った。もうそのヤブーにみてもらったら、「それでは、今日は薬はないので二週間後に来て下さい。」と帰した。それから使用人を集めて地面を掘らせ、三尺地面を掘って、三尺下の赤土を取り水に交ぜて、赤土を沈ませては水をこぼし、赤土を足してはこぼしたりしていた。そして後は、昔の芋くずと同じようにドロドロになってしまった。それを干して乾燥させて、土の芥はみんな水に交ってしまってなくなった。油みたいになって残ったので、それを干して乾燥させ粉にしてね。そして三日分ずつその薬を持たせて飲ませたら二、三回でその子供は元気になったそうだ。そうして、「もしその子供は薬を飲んだら、どうしても元気が出るから、外に遊びだそうがどうしようが、追いかけて捕まえたりしないで、その子がやる通りにさせなさいね。」と言ってね。「そのようにします。」と言って、しまいにはとても元気になって、捕まえようにも家にも落ち着かず、外に出て飛びまわっていた。そうしたら、行くたびにそのヤブーはお金も取らなかった。それでしまいには沢山のお金を持って行った。すると、「これは金はかかってないので、この薬はどんな薬か、教えてあげようか。」と言ったので、「教えて下さい。」と。「これはこうこうで、子供は家の内にとじ込めて、外の空気や芥にもふれさせないからそうなっているのだよ。だからこれは病気ではない。この子のやりたい事をさせてあげると元気になるよ。」と教えた。それからは子守りもつけず、その子が遊ぶまま庭や野原で遊ばせると元気になった。たとえ金持ちであっても家の中にとじ込めてばかりいて、風や空気にもあてず芥にもふれさせないと病気になるんだよと。それだけを話なさっていた。
| レコード番号 | 47O373855 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C169 |
| 決定題名 | 子供は外で遊ばせよ(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 子供は外で遊ばせよ |
| 話者名 | 城間正二 |
| 話者名かな | しろましょうじ |
| 生年月日 | 18980715 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村上地 |
| 記録日 | 19770227 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村上地T01A16 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集12上地の民話 P28 |
| キーワード | 唐,金持ちの子供,病気,大事にしすぎ,家の内,子守り,番人を,痩せてきた,医者,ヤブー,薬,三尺下の赤土,水に交ぜた,ドロドロ,干して乾燥,三日分ずつの薬,元気,外に遊びだす,病気ではない,風や空気 |
| 梗概(こうがい) | 唐で一番といわれるほどの大変な金持ちの子供が病気になったらしい。しかし、それは病気ではなく金持ちだから大事にしすぎて、ずっと家の内だけにとじ込めて、子守りや番人をつけ庭にも出さなかった。そしてしだいに痩せてきたので病気だと思い、医者に診てもらったが、何の病気か分からなかった。今度は、「珍しいこともあるもんだ。ヤブーの家にでも行ってみよう。」と、ヤブーの家に行った。もうそのヤブーにみてもらったら、「それでは、今日は薬はないので二週間後に来て下さい。」と帰した。それから使用人を集めて地面を掘らせ、三尺地面を掘って、三尺下の赤土を取り水に交ぜて、赤土を沈ませては水をこぼし、赤土を足してはこぼしたりしていた。そして後は、昔の芋くずと同じようにドロドロになってしまった。それを干して乾燥させて、土の芥はみんな水に交ってしまってなくなった。油みたいになって残ったので、それを干して乾燥させ粉にしてね。そして三日分ずつその薬を持たせて飲ませたら二、三回でその子供は元気になったそうだ。そうして、「もしその子供は薬を飲んだら、どうしても元気が出るから、外に遊びだそうがどうしようが、追いかけて捕まえたりしないで、その子がやる通りにさせなさいね。」と言ってね。「そのようにします。」と言って、しまいにはとても元気になって、捕まえようにも家にも落ち着かず、外に出て飛びまわっていた。そうしたら、行くたびにそのヤブーはお金も取らなかった。それでしまいには沢山のお金を持って行った。すると、「これは金はかかってないので、この薬はどんな薬か、教えてあげようか。」と言ったので、「教えて下さい。」と。「これはこうこうで、子供は家の内にとじ込めて、外の空気や芥にもふれさせないからそうなっているのだよ。だからこれは病気ではない。この子のやりたい事をさせてあげると元気になるよ。」と教えた。それからは子守りもつけず、その子が遊ぶまま庭や野原で遊ばせると元気になった。たとえ金持ちであっても家の中にとじ込めてばかりいて、風や空気にもあてず芥にもふれさせないと病気になるんだよと。それだけを話なさっていた。 |
| 全体の記録時間数 | 3:21 |
| 物語の時間数 | 3:21 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |