
金というのはね、生身(現世)の正月ということでね。生身というのはね、生きている人のことで、後生に行っているお爺さんお婆さん達ではないよ。そういうことで現世の正月ということで、マルチャ肉というのがあるでしょう。マルチャ肉を大きく切って、手で取ってたくさん腹いっぱい食べるんですよ。そういうふうにして腹いっぱい食ベてから祖先には供えた。これが現世の正月ということだったらしいよ。昔、ある所にね、もう正月する金もなくてね、それで肉を買う金もない親子がいた。そうしたらもうお父さんがね、「あなた達は二人で寝ておきなさいよ。お父さんは海で蛸を取ってきてお前達に煮てあげるので、お前達は寝ておきなさい。」と。子供達二人は寝かせて、お父さんは海へ行ったようだね。行ったらね、思うように蛸は取れてもう大漁だった。もう担ぎきれないほどの蛸を持ってきたようだね。そうして今度は蛸を煮てからね、蛸を食べさせようと子供達を起こしたようだ。起こしたら、子供二人とも死んでしまっていたって。そうしたからもう、お父さんはもう非常に残念がってね、「ああ!子供達よ。」と、大変嘆き悲しんだそうだが。この伝えというのはね、亡くなって後生に行っているお母さんがいたって。そのお母さんが、「お母さんの所は沢山御馳走もあるんだよ。まったくもう子供達よ、あなた達はこんな生活をしていたのか。」と。そのお母さんが子供を後生に連れて行ったようだね。それで亡くなったんだよ。だからこの伝えに、正月には借りてでも、一人子を売ってでも正月はするものだよと言われている。終わり。
| レコード番号 | 47O373842 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C168 |
| 決定題名 | 正月の御馳走由来(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | 正月の御馳走由来 |
| 話者名 | 照屋梅長 |
| 話者名かな | てるやうめなが |
| 生年月日 | 19021210 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村上地 |
| 記録日 | 19770227 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村上地T01A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 正月に父親から聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集12上地の民話 P42 |
| キーワード | 金,生身の正月,後生,マルチャ肉,祖先に供え,肉を買う金もない親,お父さんは海で蛸,子供二人とも死んい,後生に行っているお母さん,正月は借りてでもするも |
| 梗概(こうがい) | 金というのはね、生身(現世)の正月ということでね。生身というのはね、生きている人のことで、後生に行っているお爺さんお婆さん達ではないよ。そういうことで現世の正月ということで、マルチャ肉というのがあるでしょう。マルチャ肉を大きく切って、手で取ってたくさん腹いっぱい食べるんですよ。そういうふうにして腹いっぱい食ベてから祖先には供えた。これが現世の正月ということだったらしいよ。昔、ある所にね、もう正月する金もなくてね、それで肉を買う金もない親子がいた。そうしたらもうお父さんがね、「あなた達は二人で寝ておきなさいよ。お父さんは海で蛸を取ってきてお前達に煮てあげるので、お前達は寝ておきなさい。」と。子供達二人は寝かせて、お父さんは海へ行ったようだね。行ったらね、思うように蛸は取れてもう大漁だった。もう担ぎきれないほどの蛸を持ってきたようだね。そうして今度は蛸を煮てからね、蛸を食べさせようと子供達を起こしたようだ。起こしたら、子供二人とも死んでしまっていたって。そうしたからもう、お父さんはもう非常に残念がってね、「ああ!子供達よ。」と、大変嘆き悲しんだそうだが。この伝えというのはね、亡くなって後生に行っているお母さんがいたって。そのお母さんが、「お母さんの所は沢山御馳走もあるんだよ。まったくもう子供達よ、あなた達はこんな生活をしていたのか。」と。そのお母さんが子供を後生に連れて行ったようだね。それで亡くなったんだよ。だからこの伝えに、正月には借りてでも、一人子を売ってでも正月はするものだよと言われている。終わり。 |
| 全体の記録時間数 | 2:31 |
| 物語の時間数 | 2:31 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |