
年の晩に、ある家庭に盗人が入ったそうだ。その家のお爺さんも物分かりがいい家庭だった。その盗人
はどこの人か分からないが、夕方、その家を見て誰もいる様子がなかったので入ったんでしょう。そこのお爺さんはどこにいたか知らないが入るのを見て、お爺さんは泥棒に入ったのを知らんふりして、声も出さずにね、台所から入って、二階にすぐ行ったようだ。そして、そこの家族は何人いるか分からないが、「はい年も取りなさい。」昔は年も取ってから、年取り茶わきといって、後から出てきよった。最初は年取い夕飯。「年は重ねて、若くして下さい。」と今度は年も取った。夕飯もすんで、「今日のお碗は洗うなよ。そのまま置いておきなさい。」と嫁に言った。「どうしてですか。」「富がたまる。」それだけ言った。盥の中に入れて、ミージョーキをかぶせて、洗いもせずに翌日までおいていた。そのお爺さんがもう泥棒ぼうに入っていると分かっているので呼んだ。「はい、上に昇っている二階の青年よ。下りてきて一緒に年も取りなさい。」とね。盗人は、「もうばれたか。ここの人は大変心がよさそうな主人のようだから、もうあきらめて行かなければならない。」と思った。下りて、「悪うございました。」と、うつむいて長らく顔も上げなかった。主人は、「青年よ、お前の家族、子供はいるか。」「はい、もう年の晩の支度することもできず、供える夕飯もなくて貴方の家に拝借しに来ました。今日は見られてしまって、残念で心配です。お爺さん。」と言った。「そうか、それではここの家は貧しい家ではないので、お前はここで年を取って、子供達の分の御馳走は家に持っていきなさい。」と主人は言った。「はい。」「お前達はどこか。」と聞くと、どこの誰ですよと名を言った。そういうふうに食べたり持ったり、主人が奥さんに、「持たしなさい、母さん。なくてもらいにくるので貸しておきなさい。今は貸りていて、できるときに払いなさい。」と言った。「はい。」と言って、年も取り、食べたり持ち帰ったりした。何年か後に、その人は成功して、「ありがとうございました。やっぱり貴方のおかげで私は立ち上がることが出来、貴方にあやかって私達も裕福になりました。子供達も大きくなっています。」と、お礼に来た。。裕福ということは、生活がやりやすくなったということである。そのようなことがあるので、どんな人でもないときは貸りにくることがあるので、いい心を持っている人にはあげなさい。お金も貸しなさいね。
| レコード番号 | 47O373796 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C165 |
| 決定題名 | 盗人の話(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 盗人の話 |
| 話者名 | 比嘉清次郎 |
| 話者名かな | ひがせいじろう |
| 生年月日 | 19100320 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村楚辺 |
| 記録日 | 19881220 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村楚辺T17A01 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 親から年の晩に聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集11楚辺の民話 P173 |
| キーワード | 年の晩,盗人,台所,年取い夕飯,お碗は洗うな,嫁,富,子供達,御馳走 |
| 梗概(こうがい) | 年の晩に、ある家庭に盗人が入ったそうだ。その家のお爺さんも物分かりがいい家庭だった。その盗人 はどこの人か分からないが、夕方、その家を見て誰もいる様子がなかったので入ったんでしょう。そこのお爺さんはどこにいたか知らないが入るのを見て、お爺さんは泥棒に入ったのを知らんふりして、声も出さずにね、台所から入って、二階にすぐ行ったようだ。そして、そこの家族は何人いるか分からないが、「はい年も取りなさい。」昔は年も取ってから、年取り茶わきといって、後から出てきよった。最初は年取い夕飯。「年は重ねて、若くして下さい。」と今度は年も取った。夕飯もすんで、「今日のお碗は洗うなよ。そのまま置いておきなさい。」と嫁に言った。「どうしてですか。」「富がたまる。」それだけ言った。盥の中に入れて、ミージョーキをかぶせて、洗いもせずに翌日までおいていた。そのお爺さんがもう泥棒ぼうに入っていると分かっているので呼んだ。「はい、上に昇っている二階の青年よ。下りてきて一緒に年も取りなさい。」とね。盗人は、「もうばれたか。ここの人は大変心がよさそうな主人のようだから、もうあきらめて行かなければならない。」と思った。下りて、「悪うございました。」と、うつむいて長らく顔も上げなかった。主人は、「青年よ、お前の家族、子供はいるか。」「はい、もう年の晩の支度することもできず、供える夕飯もなくて貴方の家に拝借しに来ました。今日は見られてしまって、残念で心配です。お爺さん。」と言った。「そうか、それではここの家は貧しい家ではないので、お前はここで年を取って、子供達の分の御馳走は家に持っていきなさい。」と主人は言った。「はい。」「お前達はどこか。」と聞くと、どこの誰ですよと名を言った。そういうふうに食べたり持ったり、主人が奥さんに、「持たしなさい、母さん。なくてもらいにくるので貸しておきなさい。今は貸りていて、できるときに払いなさい。」と言った。「はい。」と言って、年も取り、食べたり持ち帰ったりした。何年か後に、その人は成功して、「ありがとうございました。やっぱり貴方のおかげで私は立ち上がることが出来、貴方にあやかって私達も裕福になりました。子供達も大きくなっています。」と、お礼に来た。。裕福ということは、生活がやりやすくなったということである。そのようなことがあるので、どんな人でもないときは貸りにくることがあるので、いい心を持っている人にはあげなさい。お金も貸しなさいね。 |
| 全体の記録時間数 | 10:37 |
| 物語の時間数 | 10:37 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |