ジョーヌタルガ二ー(シマグチ)

概要

昔、お爺さんとお婆さんの二人暮らしの大変貧しい家庭があったそうだ。お爺さんは山から薪を切り出
して売っていたんだが、どんなに薪を切り出して売っても、お金はいっこうにたまらなかった。お婆さんと二人で今日一日暮らせば明日はどうしようというほどに、貧乏生活は限界に達していた。また山から切り出してきた薪も売らないうちに盗人に盗まれて無くなったりしてちっとも金にはならなかった。「これは不思議なことだ、どうしてだろう。」と考えた。そうこうしているうちにお爺さんは、「今日こそは盗人を捕えよう。」と、夜になってから薪の上に座って番をしていた。しばらくして、お爺さんは昼間の疲れから、ウトウトしていると、天から大変大きな釣瓶が降りて来たようだ。その釣瓶にひっかけられてお爺さんは薪と一緒に天に上げられて神様の所に行った。神様の家にはもう沢山の米が入った桶があった。そこには桶にあふれるほど米が入っているのもあれば、また半分入っている桶もあるし、大きい桶もあれば小さい桶もあった。そして、桶の底にたった一粒だけ米粒が入っている桶があったので、何だろうと神様に聞いてみた。すると、「ああ、お前の福分はこれだよ。」そして、「私の福分はこれだけですか。」と言ったら、「お前は薪商いをして金持ちになろうと頑張っているようだが、お前の福分はこれだけだよ。」と神様は答えた。「あそこに溢れるほどに桶に入っているのは、誰の福分ですか。」と聞いたら、「あれはジョーヌタルガニーという人の福分だよ。」「ああそうですか。そうでしたらもう福分は決められているんですね。天の神様から決められているんですね。」「ああ今、分かったか。もう分かったなら家に帰りなさい」と言うことになって、お爺さんは家に帰って来た。お爺さんが家に帰って来ると、お婆さんは赤ん坊を抱いていたそうだ。「その赤ん坊はどうしたのか。」と聞くと、「お爺さんよ、この赤ん坊はね、お爺さんがいなくなってから私達の門でウェーウェー泣いていたので、このように私が育てているんだよ。」ということだった。そのお婆さんは、「もう門で見つけたのでジョーヌタルガニーと名付けてありますよ。」とお爺さんに話した。「ああ、でかしたぞお婆さん。もう天ではこの子の福分は決められていてね。大変大きな桶に米が溢れるほど入っていたよ。」と。「もうこの子の福分は大変大きいんだね。」と言うことで夫婦で喜んだ。そういうふうにして、お爺さんとお婆さんはジョーヌタルガニーを育てるようになってから、その家庭は目にみえて裕福になっていった。人間の福分というのは天で決められているんだよという話。

再生時間:5:44

民話詳細DATA

レコード番号 47O373702
CD番号 47O37C162
決定題名 ジョーヌタルガ二ー(シマグチ)
話者がつけた題名 ジョーヌタルガ二ー
話者名 比嘉恒健
話者名かな ひがこうけん
生年月日 19230112
性別
出身地 沖縄県読谷村楚辺
記録日 19881222
記録者の所属組織 読谷ゆうがおの会
元テープ番号 読谷村楚辺T13B01
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集11楚辺の民話 P118
キーワード お爺さんとお婆さん,大変貧しい家庭,山から薪,お金,盗人,天から大変大きな釣瓶,神様,沢山の米,桶,一粒だけ米粒,福分,ジョーヌタルガニー,赤ん坊,門
梗概(こうがい) 昔、お爺さんとお婆さんの二人暮らしの大変貧しい家庭があったそうだ。お爺さんは山から薪を切り出 して売っていたんだが、どんなに薪を切り出して売っても、お金はいっこうにたまらなかった。お婆さんと二人で今日一日暮らせば明日はどうしようというほどに、貧乏生活は限界に達していた。また山から切り出してきた薪も売らないうちに盗人に盗まれて無くなったりしてちっとも金にはならなかった。「これは不思議なことだ、どうしてだろう。」と考えた。そうこうしているうちにお爺さんは、「今日こそは盗人を捕えよう。」と、夜になってから薪の上に座って番をしていた。しばらくして、お爺さんは昼間の疲れから、ウトウトしていると、天から大変大きな釣瓶が降りて来たようだ。その釣瓶にひっかけられてお爺さんは薪と一緒に天に上げられて神様の所に行った。神様の家にはもう沢山の米が入った桶があった。そこには桶にあふれるほど米が入っているのもあれば、また半分入っている桶もあるし、大きい桶もあれば小さい桶もあった。そして、桶の底にたった一粒だけ米粒が入っている桶があったので、何だろうと神様に聞いてみた。すると、「ああ、お前の福分はこれだよ。」そして、「私の福分はこれだけですか。」と言ったら、「お前は薪商いをして金持ちになろうと頑張っているようだが、お前の福分はこれだけだよ。」と神様は答えた。「あそこに溢れるほどに桶に入っているのは、誰の福分ですか。」と聞いたら、「あれはジョーヌタルガニーという人の福分だよ。」「ああそうですか。そうでしたらもう福分は決められているんですね。天の神様から決められているんですね。」「ああ今、分かったか。もう分かったなら家に帰りなさい」と言うことになって、お爺さんは家に帰って来た。お爺さんが家に帰って来ると、お婆さんは赤ん坊を抱いていたそうだ。「その赤ん坊はどうしたのか。」と聞くと、「お爺さんよ、この赤ん坊はね、お爺さんがいなくなってから私達の門でウェーウェー泣いていたので、このように私が育てているんだよ。」ということだった。そのお婆さんは、「もう門で見つけたのでジョーヌタルガニーと名付けてありますよ。」とお爺さんに話した。「ああ、でかしたぞお婆さん。もう天ではこの子の福分は決められていてね。大変大きな桶に米が溢れるほど入っていたよ。」と。「もうこの子の福分は大変大きいんだね。」と言うことで夫婦で喜んだ。そういうふうにして、お爺さんとお婆さんはジョーヌタルガニーを育てるようになってから、その家庭は目にみえて裕福になっていった。人間の福分というのは天で決められているんだよという話。
全体の記録時間数 5:44
物語の時間数 5:44
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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