
知能の秀れている盗人がね、ある家庭の牛を盗もうと考えた。しかし、盗むとなると盗人という名がつくので、知恵を出して、そこの家へ、坊主の姿をして行ったようだ。坊主の衣を着けて、「私は何処から来ている坊主だけど、あなた方の家庭に、大変な災難がある。その災難というのは、あなた方の牛、私はどういう因果の生まれか知らないが、あなた方の牛は、実は私の兄弟なんだよ。」と言ったようだ。「はあ!私たちの牛があなたの兄弟ということもあるんですか。」「そうだよ、その証拠を、それでは見せてあげよう。」と。体いっぱいに塩を塗りつけて行ったようだ。そこへ行く時に、体全体、頭から足先までね。「あなた方の牛を出して下さい。あなた方の牛が『よくも会うことができたね、兄弟』と、私をとてもなめるのであれば、これはもうはっきり私の兄弟だからね、これは牛の姿をしているが、この牛をあなたの所に長らく置いておくと、あなた方に災難があるので、私はこれを連れて行かねばならない。」と。裸になっているのをとてもなめたようだ。その家族はびっくりして、「さあ、もうこの牛は連れて行って下さい。ありがたいので、連れて行って下さい。」と、そのようにして盗んだようだ。こんな話はやりたくないよ、盗人の話だからね。はい、それだけだよ。牛が塩を好きだということは、これに表われているでしょう。牛はとても塩が好きだそうだ。
| レコード番号 | 47O373085 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C133 |
| 決定題名 | 牛泥棒の話(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 牛泥棒の話 |
| 話者名 | 照屋寛良 |
| 話者名かな | てるやかんりょう |
| 生年月日 | 19080510 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村座喜味 |
| 記録日 | 19770227 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村座喜味T04B10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 夕食後に祖父から聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集10座喜味の民話 P1 |
| キーワード | 知能の秀れた盗人,牛を盗む,坊主の姿を,大変な災難,私の兄弟,牛は塩が好き |
| 梗概(こうがい) | 知能の秀れている盗人がね、ある家庭の牛を盗もうと考えた。しかし、盗むとなると盗人という名がつくので、知恵を出して、そこの家へ、坊主の姿をして行ったようだ。坊主の衣を着けて、「私は何処から来ている坊主だけど、あなた方の家庭に、大変な災難がある。その災難というのは、あなた方の牛、私はどういう因果の生まれか知らないが、あなた方の牛は、実は私の兄弟なんだよ。」と言ったようだ。「はあ!私たちの牛があなたの兄弟ということもあるんですか。」「そうだよ、その証拠を、それでは見せてあげよう。」と。体いっぱいに塩を塗りつけて行ったようだ。そこへ行く時に、体全体、頭から足先までね。「あなた方の牛を出して下さい。あなた方の牛が『よくも会うことができたね、兄弟』と、私をとてもなめるのであれば、これはもうはっきり私の兄弟だからね、これは牛の姿をしているが、この牛をあなたの所に長らく置いておくと、あなた方に災難があるので、私はこれを連れて行かねばならない。」と。裸になっているのをとてもなめたようだ。その家族はびっくりして、「さあ、もうこの牛は連れて行って下さい。ありがたいので、連れて行って下さい。」と、そのようにして盗んだようだ。こんな話はやりたくないよ、盗人の話だからね。はい、それだけだよ。牛が塩を好きだということは、これに表われているでしょう。牛はとても塩が好きだそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 1:42 |
| 物語の時間数 | 1:42 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |