
(勝連バーマーは)、自分が雇っている人達を、大変楽にさせていたようだ。その勝連バーマというお方は、あまりにも理屈っぽい人で、頭もすぐれていた。六月の大変暑い時に、並松を植えなさいという、政府からのお触れが出された。(その時に勝連バーマーが)使っている人達は、全員陰で寝ていたそうだ。全員寝入っていたようである。そうしたら、「一方は松を植えるのに一生懸命なのに、どうしておまえ達は寝ているのか。」と。「私達は、すぐに植え終りますよ。」と言われたので。「そうか。」と、もう時間になったので、松の芯をあるだけ折って来て、植えてあるふりをして全部差していったようである。(すると)「そういうふうにしても生えるか。」と言ったからね。「あれ達が植えたのが生えるんだったら、この松はもっと美しく生えるよ。」と、「そうか。」。すると、六月に植えた松は生えなかった。植えたのも差したのも全部枯れてしまった。上の人は「これは利口な奴だ。これから習うことにしよう。」と考えた。「これはいつ生えるか。」と言ったら、「松は三月の松、六月の節松と、季節が変わらないと生えないよ。」と、「あーそうか。」と言うことになった。「おまえは今日はこんなに遅く来たんだから、遅くまで仕事しないといけないよ。」と言ったからね。「十日月が上がるまで(部下に)仕事をさせますよ。」と言った。上の人は、十日月は何時に上がるのか分からなかった。お昼の中ごろには、十日月はだいたいそこに来るからね、「もう十日月は上がっているので、家に帰りましょうね。」と言った。(そしたら)「おまえは今来たばかりではないか。」「月をごらんになって下さいよ。」ということである。そうしているうちに、十二時前なので休んでいた。弟子達も全員休んでいたので、(勝連バーマは)「私が追いたてたら、すぐに逃げなさいよ。」と言ってあった。(そして)食事を作る人達も、昼食後寝ていたようである。(そこで)お昼代を払ってある人も払ってない人も、「おまえ達は十二時なるのも分からないのか!。」と、棒を持ってかたっぱしから追い払ったそうだ。そうしたら、これだけたくさんの人達が混じっているので誰がお金を払ってあるのかないのか分からなくなり、新たに昼食代はまぬがれたそうである。勝連バーマという方は、それほどに頭の秀れたお方であったそうだ。勝連
| レコード番号 | 47O372674 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C117 |
| 決定題名 | 勝連バーマ(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 勝連バーマー |
| 話者名 | 比嘉幸太郎 |
| 話者名かな | ひがこうたろう |
| 生年月日 | 18940223 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村波平 |
| 記録日 | 19770813 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第5班 |
| 元テープ番号 | 読谷村波平T04B09 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 主に村の年寄りから聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集9波平の民話 P73 |
| キーワード | 勝連バーマ,理屈っぽい人,頭もすぐれていた,六月の大変暑い時,並松,政府からのお触れ,松の芯,利口な奴だ,十日月,お昼代, |
| 梗概(こうがい) | (勝連バーマーは)、自分が雇っている人達を、大変楽にさせていたようだ。その勝連バーマというお方は、あまりにも理屈っぽい人で、頭もすぐれていた。六月の大変暑い時に、並松を植えなさいという、政府からのお触れが出された。(その時に勝連バーマーが)使っている人達は、全員陰で寝ていたそうだ。全員寝入っていたようである。そうしたら、「一方は松を植えるのに一生懸命なのに、どうしておまえ達は寝ているのか。」と。「私達は、すぐに植え終りますよ。」と言われたので。「そうか。」と、もう時間になったので、松の芯をあるだけ折って来て、植えてあるふりをして全部差していったようである。(すると)「そういうふうにしても生えるか。」と言ったからね。「あれ達が植えたのが生えるんだったら、この松はもっと美しく生えるよ。」と、「そうか。」。すると、六月に植えた松は生えなかった。植えたのも差したのも全部枯れてしまった。上の人は「これは利口な奴だ。これから習うことにしよう。」と考えた。「これはいつ生えるか。」と言ったら、「松は三月の松、六月の節松と、季節が変わらないと生えないよ。」と、「あーそうか。」と言うことになった。「おまえは今日はこんなに遅く来たんだから、遅くまで仕事しないといけないよ。」と言ったからね。「十日月が上がるまで(部下に)仕事をさせますよ。」と言った。上の人は、十日月は何時に上がるのか分からなかった。お昼の中ごろには、十日月はだいたいそこに来るからね、「もう十日月は上がっているので、家に帰りましょうね。」と言った。(そしたら)「おまえは今来たばかりではないか。」「月をごらんになって下さいよ。」ということである。そうしているうちに、十二時前なので休んでいた。弟子達も全員休んでいたので、(勝連バーマは)「私が追いたてたら、すぐに逃げなさいよ。」と言ってあった。(そして)食事を作る人達も、昼食後寝ていたようである。(そこで)お昼代を払ってある人も払ってない人も、「おまえ達は十二時なるのも分からないのか!。」と、棒を持ってかたっぱしから追い払ったそうだ。そうしたら、これだけたくさんの人達が混じっているので誰がお金を払ってあるのかないのか分からなくなり、新たに昼食代はまぬがれたそうである。勝連バーマという方は、それほどに頭の秀れたお方であったそうだ。勝連 |
| 全体の記録時間数 | 3:06 |
| 物語の時間数 | 3:06 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |