
そのフェーライになった人はこうなんだよ。首里末吉で、ある侍に前妻、後妻があったようだ。前妻の
子は頭は良かったが、後妻の子はすこし劣って兄さんほどではなかったんだね。それで、後妻は、自分の子に後継ぎをさせようと考えていた。兄弟、兄貴であったか、弟であったのかはっきり覚えてはいないが、謀いによって兄さんは追い出されてしまった。しかし、どうしても出て行かないと言っているが、追い立てるように旅に出してやったら、山にこもってしまった。その人はここにいると、首里周辺にいると、この人たちに殺されるのかと逃げて来て、最初は山田に逃げて来たそうだ。それで、山田では、その人は旅の者なので誰も分からなかった。軽蔑されたんでしょうね。もうこうではいけないと、山の中にひそんでいたようだ。山の中では、弱いと思うものは助けてあげて、山原から来る旅人は、あんなに遠いところからの旅人は疲れていると思う人には、山の中の道案内をしてあげた。そして、小遣いか何か貰っていた。また、強いと思う人には、その人は武にもたけていて、ほんとうは弱くはなかったので、強い人はそこで退治した。そうしているうちに、兄弟と会ってしまった。自分の兄弟、後妻の子になる弟に会って、二人かけあったがそのフェーライには勝てなかった。すると、二人はお守りを持っていたのでしょうね。そのお守りで、兄弟だということが分かった。どこの芝居だったか芝居であったよ。そして、首里に上って、墓の前で手を合わせてお互いに話し合ったということである。 多幸山(注)のフェーライという。その場所は現在もあるよ。フェーライの岩はあるよ。
| レコード番号 | 47O372510 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C110 |
| 決定題名 | 多幸山フェーレー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 多幸山フェーライ |
| 話者名 | 山城英一 |
| 話者名かな | やましろえいいち |
| 生年月日 | 19120113 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村高志保 |
| 記録日 | 19850416 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村高志保T08B15 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集8高志保の民話 P146 |
| キーワード | フェーライ,首里末吉,侍,前妻,後妻,山田,山の中,多幸山のフェーライ,フェーライの岩 |
| 梗概(こうがい) | そのフェーライになった人はこうなんだよ。首里末吉で、ある侍に前妻、後妻があったようだ。前妻の 子は頭は良かったが、後妻の子はすこし劣って兄さんほどではなかったんだね。それで、後妻は、自分の子に後継ぎをさせようと考えていた。兄弟、兄貴であったか、弟であったのかはっきり覚えてはいないが、謀いによって兄さんは追い出されてしまった。しかし、どうしても出て行かないと言っているが、追い立てるように旅に出してやったら、山にこもってしまった。その人はここにいると、首里周辺にいると、この人たちに殺されるのかと逃げて来て、最初は山田に逃げて来たそうだ。それで、山田では、その人は旅の者なので誰も分からなかった。軽蔑されたんでしょうね。もうこうではいけないと、山の中にひそんでいたようだ。山の中では、弱いと思うものは助けてあげて、山原から来る旅人は、あんなに遠いところからの旅人は疲れていると思う人には、山の中の道案内をしてあげた。そして、小遣いか何か貰っていた。また、強いと思う人には、その人は武にもたけていて、ほんとうは弱くはなかったので、強い人はそこで退治した。そうしているうちに、兄弟と会ってしまった。自分の兄弟、後妻の子になる弟に会って、二人かけあったがそのフェーライには勝てなかった。すると、二人はお守りを持っていたのでしょうね。そのお守りで、兄弟だということが分かった。どこの芝居だったか芝居であったよ。そして、首里に上って、墓の前で手を合わせてお互いに話し合ったということである。 多幸山(注)のフェーライという。その場所は現在もあるよ。フェーライの岩はあるよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:53 |
| 物語の時間数 | 3:53 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |