サメに助けられた話(共通語)

概要

黒島は田圃がないんですね。それで西表に、種もの、粟とか、麦とか蒔きに行く時に台風に遭ったんですね。その時は小さい小舟だから、丸木舟といって、小舟に乗って行く途中で、台風に遭ったんですね。遭難してしまった。泳いでいる途中で木の枝が流れてきたんですね。それで、それに乗って風の吹くまま流されてユクンクブシマという無人島に流れ着いて、淋しく暮らしていたそうだ。ところで(故郷では死んだと思って)四十九日の法事も終っていた。もうどうしようかと思案に暮れていると、ある日サメがきた。海岸沿いから漁して歩いている時にサメがきてバタバタしているのを見て、どうせこんな処で暮らすことはできないので、このサメと一緒に行った方がいいと、サメに乗った。するとサメは、自分の故郷の八重山黒島に向かって泳いで行き、干潮時に着いたので、サメから下りて行った。そしてサメは帰っていった。その人は、四十九日以上も経っているものだから、髭(ひげ)もじゃもじゃしているんですね。島では四十九日の法事もすんでいましたから、海岸沿いの人達は恐がって逃げてしまった。海岸に変わった人がいるといって、見ると生きているが変わった人がいると、その人の親戚や家族の者が来て、「変わってはいるがあの人はモーサーだ。間違いない。」ということになった。その人は多良間のモーサーといって、屋号は多良間というが、モーサーの形をしているといってね。公儀といったら、昔の政府、首里のね、そこに呼ばれていちいち事情を聞かれた。そして無事もどってきたので、公儀から賞状をもらった。私はその賞状を見てきました。まちがいありません。今は三代目になります。今、いらっしゃる人は孫で、その人の祖父にあたるそうです。ああり長くはありませんよ。見たから間違いありません。八重山の黒島の仲筋という処の、タルマヤー、名前はモーサーといいます。多良間モーサーとね。それでサメは食べない。その親戚もぜんぜん食べない。 

再生時間:3:39

民話詳細DATA

レコード番号 47O372015
CD番号 47O37C087
決定題名 サメに助けられた話(共通語)
話者がつけた題名 サメに助けられた話
話者名 宜保 亀
話者名かな ぎぼかめ
生年月日 19040706
性別
出身地 沖縄県北谷町
記録日 19770221
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第10班
元テープ番号 読谷村渡慶次T02B15
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 11
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P43
キーワード 黒島は田圃がない,西表,台風,小舟,ユクンクブシマ,無人島,サメ,多良間モーサー,サメは食べない
梗概(こうがい) 黒島は田圃がないんですね。それで西表に、種もの、粟とか、麦とか蒔きに行く時に台風に遭ったんですね。その時は小さい小舟だから、丸木舟といって、小舟に乗って行く途中で、台風に遭ったんですね。遭難してしまった。泳いでいる途中で木の枝が流れてきたんですね。それで、それに乗って風の吹くまま流されてユクンクブシマという無人島に流れ着いて、淋しく暮らしていたそうだ。ところで(故郷では死んだと思って)四十九日の法事も終っていた。もうどうしようかと思案に暮れていると、ある日サメがきた。海岸沿いから漁して歩いている時にサメがきてバタバタしているのを見て、どうせこんな処で暮らすことはできないので、このサメと一緒に行った方がいいと、サメに乗った。するとサメは、自分の故郷の八重山黒島に向かって泳いで行き、干潮時に着いたので、サメから下りて行った。そしてサメは帰っていった。その人は、四十九日以上も経っているものだから、髭(ひげ)もじゃもじゃしているんですね。島では四十九日の法事もすんでいましたから、海岸沿いの人達は恐がって逃げてしまった。海岸に変わった人がいるといって、見ると生きているが変わった人がいると、その人の親戚や家族の者が来て、「変わってはいるがあの人はモーサーだ。間違いない。」ということになった。その人は多良間のモーサーといって、屋号は多良間というが、モーサーの形をしているといってね。公儀といったら、昔の政府、首里のね、そこに呼ばれていちいち事情を聞かれた。そして無事もどってきたので、公儀から賞状をもらった。私はその賞状を見てきました。まちがいありません。今は三代目になります。今、いらっしゃる人は孫で、その人の祖父にあたるそうです。ああり長くはありませんよ。見たから間違いありません。八重山の黒島の仲筋という処の、タルマヤー、名前はモーサーといいます。多良間モーサーとね。それでサメは食べない。その親戚もぜんぜん食べない。 
全体の記録時間数 3:39
物語の時間数 3:39
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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