
これは戦前渡慶次にあったことですがね。今も渡慶次にその墓地はあるんですがね。ヒージャという非常に豪傑な方がいたそうです。沖縄でも昔の武士というのは、剣で争う武士ではなく権力でやったそうです。この人の家は今も宅地はあるんですが、子孫はもういないそうです。その人も喧嘩も非常に強かったそうです。もういろんな人が試合しに来るそうですが、試合に勝った人はいないそうです。ほとんど、負けて行くそうです。試合を望んできたら、どうせ相手にしないといけない。もし殺してしまったら、将来自分の子孫たちに、武士というのはそれぐらいのことも分からないのかということになるから、殺したら大変だと、どうにかしてよい方法はないかということで、「よしよし、これはいい考えがある。」という話になった。鉄もでてからの話である。自分でヒートゥヤーを準備した。マッチもない時代だから、ヒートゥヤーに火種をたくわえておいてですね。自分防衛のためにもまた、沖縄一の武士が人を殺したといわれてもつまらんからということで、大きな灰皿を作った。自分で作ったかどうかは分からないが、三百斤もある灰皿を作ったそうです。今でもそういうふうな話はあるんですが、強い人は、私も試合をやってみようということでほとんど毎日来るそうです。三百斤もある灰皿に火を焚いてですね。そこに来る人には、「はいどうぞ。」と言ってその灰皿を床の前に持っていって、ちょっと離れた所に置いたそうです。これは灰皿なんだから、どうせ前の方に持ってこないと使えないということで、「どうぞ火をつけて下さい、タバコでもつけて下さい。」と言ったんだが、これは三百斤もあるんだから、動かないものでびっくりした。そして「私はちょっと忘れ物がありますので取ってきます。」と。「タバコでもつけてからいって下さい。」「私はタバコはもう……。」と立っていったそうです。それからはもう来なくなった。ヒートゥヤーというものは、片手で持つものであって、そこにあるものは両手でも動かすことができなかった。あの人を相手にすることはできないと、その後は来る人はいなかったそうです。しかしその前には、人も殺したかどうかは分からないわけです。その人は自分で、生きている時に海から大きな石を持って来て、棺を作ったそうです。石で棺おけ作って、蓋も準備して、私が死んだらあれに入れてくれ!石でうめて蓋も石でしなさいと、墓に持っていったそうです。木でやってしまったら、もし子孫があけて見たらね、ミイラになっているのを見たら、昔は人もたくさん殺したので、バチがあたってミイラになったんだろうといわれるからと。それで、あけて見たことはないそうです。墓は現在もあるそうです。
| レコード番号 | 47O371941 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C084 |
| 決定題名 | 大力男とヒージャ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 大力男とヒージャ |
| 話者名 | 山城上光 |
| 話者名かな | やましろじょうこう |
| 生年月日 | 19010902 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村渡慶次 |
| 記録日 | 19770221 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第2班 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡慶次T01A13 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 話を聞くのが好きで幼少の頃、夜寝る前などによく祖父にねだって聞いていた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P118 |
| キーワード | ヒージャという非常に豪傑な方,ヒートゥヤーに火種,三百斤もある灰皿,石で棺おけ |
| 梗概(こうがい) | これは戦前渡慶次にあったことですがね。今も渡慶次にその墓地はあるんですがね。ヒージャという非常に豪傑な方がいたそうです。沖縄でも昔の武士というのは、剣で争う武士ではなく権力でやったそうです。この人の家は今も宅地はあるんですが、子孫はもういないそうです。その人も喧嘩も非常に強かったそうです。もういろんな人が試合しに来るそうですが、試合に勝った人はいないそうです。ほとんど、負けて行くそうです。試合を望んできたら、どうせ相手にしないといけない。もし殺してしまったら、将来自分の子孫たちに、武士というのはそれぐらいのことも分からないのかということになるから、殺したら大変だと、どうにかしてよい方法はないかということで、「よしよし、これはいい考えがある。」という話になった。鉄もでてからの話である。自分でヒートゥヤーを準備した。マッチもない時代だから、ヒートゥヤーに火種をたくわえておいてですね。自分防衛のためにもまた、沖縄一の武士が人を殺したといわれてもつまらんからということで、大きな灰皿を作った。自分で作ったかどうかは分からないが、三百斤もある灰皿を作ったそうです。今でもそういうふうな話はあるんですが、強い人は、私も試合をやってみようということでほとんど毎日来るそうです。三百斤もある灰皿に火を焚いてですね。そこに来る人には、「はいどうぞ。」と言ってその灰皿を床の前に持っていって、ちょっと離れた所に置いたそうです。これは灰皿なんだから、どうせ前の方に持ってこないと使えないということで、「どうぞ火をつけて下さい、タバコでもつけて下さい。」と言ったんだが、これは三百斤もあるんだから、動かないものでびっくりした。そして「私はちょっと忘れ物がありますので取ってきます。」と。「タバコでもつけてからいって下さい。」「私はタバコはもう……。」と立っていったそうです。それからはもう来なくなった。ヒートゥヤーというものは、片手で持つものであって、そこにあるものは両手でも動かすことができなかった。あの人を相手にすることはできないと、その後は来る人はいなかったそうです。しかしその前には、人も殺したかどうかは分からないわけです。その人は自分で、生きている時に海から大きな石を持って来て、棺を作ったそうです。石で棺おけ作って、蓋も準備して、私が死んだらあれに入れてくれ!石でうめて蓋も石でしなさいと、墓に持っていったそうです。木でやってしまったら、もし子孫があけて見たらね、ミイラになっているのを見たら、昔は人もたくさん殺したので、バチがあたってミイラになったんだろうといわれるからと。それで、あけて見たことはないそうです。墓は現在もあるそうです。 |
| 全体の記録時間数 | 7:44 |
| 物語の時間数 | 7:44 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |