
島尻のどこだったか、はっきりしたことは分からないが、子供がほんとの鬼になって生まれた。小さい時は大丈夫であったが、大きくなり次第獣を取って食べたり、子供の血を吸うという鬼になってしまった。それから、これは家においておくわけにはいかないと。どこかに閉じ込めなければいかんということで、追い出してしまった。ほら穴みたいな所に住むようになり、そこでまた大きくなり、次第に別の子供の血も吸うようになり、牛や山羊も食べるようになった。女の親は、これを聞いて大変世間に申し訳ないと思った。もうどうせ殺さなければいけないが、しかし自分の子供を殺すということはとても残念なことである。よく考えて、どうして殺そうかということは、もう準備してあったわけです。それは、たとえば残波岬みたいな崖に連れて行って落とすことはできないかと。それには知恵が必要だということで、供養もしないといけないということで、そこに臼も持って行って、餅をついて、「餅ついて今あげるからね。」と。今度は、女の親が知恵をだして、下も全部真っ裸になった。すると子供は、「あれは何ですか?。」「これは餅食う口だよ。」「これは何ですか?。」「これはね、鬼食う口だよ。」と。それでも子供は合点はしなかったそうだ。竹を持ってきて、悪戯をしたのでこれはしめたと思い、「こら悪戯したらこわれるよ!これは鬼食う口だからね大変だよ。」と言って、びっくりさせておいて、「こら!これでもうあなたを食ってやろう。」と言ったら、絶壁から落ちて死んでしまった。それを食べさせるためだけでなく、供養するために餅も作ってあったわけです。供養もするというようなことで、ホーハイムーチーという由来があるということです。そのホーハイムーチーというのは、首里の金城にあったということです。
| レコード番号 | 47O371938 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C084 |
| 決定題名 | 鬼餅由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | ホーハイムーチーの由来 |
| 話者名 | 山城上光 |
| 話者名かな | やましろじょうこう |
| 生年月日 | 19010902 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村渡慶次 |
| 記録日 | 19770221 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第2班 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡慶次T01A10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12,80 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 話を聞くのが好きで幼少の頃、夜寝る前などによく祖父にねだって聞いていた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P27 |
| キーワード | 鬼,餅,女の親,下も全部真っ裸,餅食う口,ホーハイムーチー,首里の金城 |
| 梗概(こうがい) | 島尻のどこだったか、はっきりしたことは分からないが、子供がほんとの鬼になって生まれた。小さい時は大丈夫であったが、大きくなり次第獣を取って食べたり、子供の血を吸うという鬼になってしまった。それから、これは家においておくわけにはいかないと。どこかに閉じ込めなければいかんということで、追い出してしまった。ほら穴みたいな所に住むようになり、そこでまた大きくなり、次第に別の子供の血も吸うようになり、牛や山羊も食べるようになった。女の親は、これを聞いて大変世間に申し訳ないと思った。もうどうせ殺さなければいけないが、しかし自分の子供を殺すということはとても残念なことである。よく考えて、どうして殺そうかということは、もう準備してあったわけです。それは、たとえば残波岬みたいな崖に連れて行って落とすことはできないかと。それには知恵が必要だということで、供養もしないといけないということで、そこに臼も持って行って、餅をついて、「餅ついて今あげるからね。」と。今度は、女の親が知恵をだして、下も全部真っ裸になった。すると子供は、「あれは何ですか?。」「これは餅食う口だよ。」「これは何ですか?。」「これはね、鬼食う口だよ。」と。それでも子供は合点はしなかったそうだ。竹を持ってきて、悪戯をしたのでこれはしめたと思い、「こら悪戯したらこわれるよ!これは鬼食う口だからね大変だよ。」と言って、びっくりさせておいて、「こら!これでもうあなたを食ってやろう。」と言ったら、絶壁から落ちて死んでしまった。それを食べさせるためだけでなく、供養するために餅も作ってあったわけです。供養もするというようなことで、ホーハイムーチーという由来があるということです。そのホーハイムーチーというのは、首里の金城にあったということです。 |
| 全体の記録時間数 | 4:08 |
| 物語の時間数 | 4:08 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |