
蠅がね、蝿が神様に、「あの雀は、〈ユムドゥヤーといってね〉雀は素足で、あれは素足で貴方達が、まだ食べないうちに、田圃に行って、初苗を貴方より先に取って食べていますよ。」と蝿が告げ口をした。神様は、「そうか、これは許してはならない。それじゃここに呼び出してこい。」と言って(雀は)呼ばれた。蠅は、「いいことを言った。」と家に帰った。そして(神様が雀に)「お前は、私達が食べないうちに、田圃に行って、稲の穂をつついて、食べているだろう。そうだろう。」と言った。「いいえそうはしていません。主が稲刈りをした後に、落ちた稲を、私は食べているんです。絶対に食べてはいません。」と言った。「そうか、じゃあこれは蝿が嘘をついたんだろうか。」と言うと、「ああ、大きな嘘ですよ。」と言った。「それでは、この蝿のことを話します。まず私の話を聞いて下さい。この蠅は素足であなたの御飯の上にも、どこもかもに止まります。便所やあっちこっちから歩いて来てすぐ素足のまま止まりますよ。」と言った。すると、「そういえば確かにあなたの言う通りだ。これは許してはならん。」と、(神様は)言った。そこで蠅はまた御用となった。御用となったので、「お前は、あの雀がそういうふうに話していたが、お前は便所やあっちこっちから歩いて素足のまま、私の御飯の上に止まるけど、お前はそれで通ると思っているのか。」と言った。縄はもう逃げても逃げきれずに、「悪うございました。今からはもうしません。」とあやまった。それで蠅はこんなふうに手を合わせる格好をするそうだ。こういうふうにするときがあるでしよう。前足も。「ごめんなさい」とあやまって、手をこするのはこのことから出た話だそうだ。
| レコード番号 | 47O371825 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C079 |
| 決定題名 | 蠅とユムドゥヤー(方言) |
| 話者がつけた題名 | 蠅とユムドゥヤー |
| 話者名 | 新城平永 |
| 話者名かな | あらしろへいえい |
| 生年月日 | 19210305 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村宇座 |
| 記録日 | 19830222 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村宇座T09B09 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 11 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 渡慶次の国吉真幸さん |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集6宇座の民話 P14 |
| キーワード | 蠅,神様,雀,田圃,初苗,告げ口,大きな嘘,便所,素足のまま止まる,手を合わせる格好で謝った |
| 梗概(こうがい) | 蠅がね、蝿が神様に、「あの雀は、〈ユムドゥヤーといってね〉雀は素足で、あれは素足で貴方達が、まだ食べないうちに、田圃に行って、初苗を貴方より先に取って食べていますよ。」と蝿が告げ口をした。神様は、「そうか、これは許してはならない。それじゃここに呼び出してこい。」と言って(雀は)呼ばれた。蠅は、「いいことを言った。」と家に帰った。そして(神様が雀に)「お前は、私達が食べないうちに、田圃に行って、稲の穂をつついて、食べているだろう。そうだろう。」と言った。「いいえそうはしていません。主が稲刈りをした後に、落ちた稲を、私は食べているんです。絶対に食べてはいません。」と言った。「そうか、じゃあこれは蝿が嘘をついたんだろうか。」と言うと、「ああ、大きな嘘ですよ。」と言った。「それでは、この蝿のことを話します。まず私の話を聞いて下さい。この蠅は素足であなたの御飯の上にも、どこもかもに止まります。便所やあっちこっちから歩いて来てすぐ素足のまま止まりますよ。」と言った。すると、「そういえば確かにあなたの言う通りだ。これは許してはならん。」と、(神様は)言った。そこで蠅はまた御用となった。御用となったので、「お前は、あの雀がそういうふうに話していたが、お前は便所やあっちこっちから歩いて素足のまま、私の御飯の上に止まるけど、お前はそれで通ると思っているのか。」と言った。縄はもう逃げても逃げきれずに、「悪うございました。今からはもうしません。」とあやまった。それで蠅はこんなふうに手を合わせる格好をするそうだ。こういうふうにするときがあるでしよう。前足も。「ごめんなさい」とあやまって、手をこするのはこのことから出た話だそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:20 |
| 物語の時間数 | 2:20 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |