
龍と鶏というのは、あのハートゥヤー、その話である。その龍の耳の中にムカデが入ったようだ。龍の耳の中に、入っていったものだからもう痛くて、痛くて、後はもうムカデはかみつくものだから痛くてたまらない。その耳からムカデが出る道をまちがえてしまって、あっちこっちかみついてしまった。そうして今度は(龍は)医者の家へ行ったようだ。人間に化けて医者の家へ行った。すると、お医者さんは「これは人間ではない化け物が来ているんだ。」と言って、「あなたが正体を表わさない限り、あなたの耳は治してはあげないよ。」と言った。すると龍が、「私は龍ですよ。」と言うと、「私を騙すんだったらあなたの耳は治しませんよ。」と言った。「私は龍です。」と言ったので、今度は、お医者さんは知恵をつかって、ハートゥヤーを持ってきて、龍の耳の中に入れたようだ。ハートゥヤーが入っていって、ムカデは鳥の食べ物であるから、鳥がムカデを食わえて出て来た。「これだ!」と。龍はお医者さんに、「どうもありがとうございました。」と御礼を言った。龍はそれから、あのハートゥヤーを大変あがめるようになった。そういうことで、山原船でも、あの昔の山原船でも、今の船でもマストの所に、あのかざみ鳥がついているでしょう。鶏の形をしたあのかざみ鳥がかざってあるのは、龍が見ても、あの船にはいたずらをしないということでつけてある。そのハートゥヤーに恩があるからという話だがね。あのハーリー船でも龍の形を前に作ってある。またあのハーリーの旗ふりの旗よ、マンサン旗のような三角旗にも、そばにはムカデの形を描いて、中は鳥の形をしている。そうして船尾の方に鳥をつけてあるのはそういういわれからきている話である。
| レコード番号 | 47O371821 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C079 |
| 決定題名 | 龍とにわとり(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | 龍とにわとり |
| 話者名 | 新城平永 |
| 話者名かな | あらしろへいえい |
| 生年月日 | 19210305 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村宇座 |
| 記録日 | 19830222 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村宇座T09B05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 11 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集6宇座の民話 P19 |
| キーワード | 龍と鶏,ハートゥヤー,龍の耳の中にムカデ,人間に化けて医者へ,化け物,ムカデは鳥の食べ物,山原船,マストにかざみ鳥 |
| 梗概(こうがい) | 龍と鶏というのは、あのハートゥヤー、その話である。その龍の耳の中にムカデが入ったようだ。龍の耳の中に、入っていったものだからもう痛くて、痛くて、後はもうムカデはかみつくものだから痛くてたまらない。その耳からムカデが出る道をまちがえてしまって、あっちこっちかみついてしまった。そうして今度は(龍は)医者の家へ行ったようだ。人間に化けて医者の家へ行った。すると、お医者さんは「これは人間ではない化け物が来ているんだ。」と言って、「あなたが正体を表わさない限り、あなたの耳は治してはあげないよ。」と言った。すると龍が、「私は龍ですよ。」と言うと、「私を騙すんだったらあなたの耳は治しませんよ。」と言った。「私は龍です。」と言ったので、今度は、お医者さんは知恵をつかって、ハートゥヤーを持ってきて、龍の耳の中に入れたようだ。ハートゥヤーが入っていって、ムカデは鳥の食べ物であるから、鳥がムカデを食わえて出て来た。「これだ!」と。龍はお医者さんに、「どうもありがとうございました。」と御礼を言った。龍はそれから、あのハートゥヤーを大変あがめるようになった。そういうことで、山原船でも、あの昔の山原船でも、今の船でもマストの所に、あのかざみ鳥がついているでしょう。鶏の形をしたあのかざみ鳥がかざってあるのは、龍が見ても、あの船にはいたずらをしないということでつけてある。そのハートゥヤーに恩があるからという話だがね。あのハーリー船でも龍の形を前に作ってある。またあのハーリーの旗ふりの旗よ、マンサン旗のような三角旗にも、そばにはムカデの形を描いて、中は鳥の形をしている。そうして船尾の方に鳥をつけてあるのはそういういわれからきている話である。 |
| 全体の記録時間数 | 3:17 |
| 物語の時間数 | 3:17 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |