
楚辺赤犬子が小さい頃、北谷長老がいらして、「これは珍しい子供だ。私でもこの子の頭のよさにはかなわない。」と言ったそうだよ。それは、北谷長老がいらして赤犬子に、「お前のおとうさんとおかあさんはどこに行かれたかね」と聞いた。赤犬子は、「冬青草、夏立ち枯れを刈りに行きました。」と答えた。〈それは何かというと麦だよ。〉北谷長老は、「珍しい、その冬青草、夏立ち枯れというのは、何のことを言っているのかね。」と聞いた。「あなたは、それも分らないのですか。麦を刈りに行ったのです。」「ああ、なるほどそうか。」と、北谷長老は感心し、私より頭がいいな、まず試してみようと考えた。そして、雀をね、あれを掴まえて、「お前は、この雀は生きていると思うか、死んでいると思うか。」と言った。もう赤犬子は賢くてねー、子供なんだから、六歳くらいだったのだろう。すぐに座敷と座敷の間の戸道に立って、「それならあなたは、私はあの室に入ると思うか、それともこの室に入ると思うか。」と聞いた。「お前は、今私が聞いているのに、何故そんなことを言うか。」と北谷長老は怒った。「あなたは、私が生きていると答えたならば死なすつもりでしょう。また死んでいると言えば、そのまま生かす思いでしょう。」と言った。北谷長老は、「まいった」と思った。それにまた、楚辺赤犬子は、犬の子だと言われているが、本当は犬の子ではないそうだ。楚辺の青年の子どもだが、赤犬子の母親がとてもきれかったので、恋人がいたんだが、いないふりをして、いつも犬をつれて歩いていた。それで、妊娠したとき、人々は犬の子供だと思ったんだね。本当は楚辺の恋人との子供だそうだ。
| レコード番号 | 47O371541 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C067 |
| 決定題名 | 赤犬子と北谷長老(方言) |
| 話者がつけた題名 | 赤犬子と北谷長老 |
| 話者名 | 新城平太郎 |
| 話者名かな | あらしろへいたろう |
| 生年月日 | 19130302 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村宇座 |
| 記録日 | 19770228 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第5班 |
| 元テープ番号 | 読谷村宇座T01B14 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集6宇座の民話 P254 |
| キーワード | 楚辺赤犬子,北谷長老,珍しい子供,頭のよさ,冬青草、夏立ち枯れ,麦を刈りに,雀,戸道,楚辺の青年の子ども |
| 梗概(こうがい) | 楚辺赤犬子が小さい頃、北谷長老がいらして、「これは珍しい子供だ。私でもこの子の頭のよさにはかなわない。」と言ったそうだよ。それは、北谷長老がいらして赤犬子に、「お前のおとうさんとおかあさんはどこに行かれたかね」と聞いた。赤犬子は、「冬青草、夏立ち枯れを刈りに行きました。」と答えた。〈それは何かというと麦だよ。〉北谷長老は、「珍しい、その冬青草、夏立ち枯れというのは、何のことを言っているのかね。」と聞いた。「あなたは、それも分らないのですか。麦を刈りに行ったのです。」「ああ、なるほどそうか。」と、北谷長老は感心し、私より頭がいいな、まず試してみようと考えた。そして、雀をね、あれを掴まえて、「お前は、この雀は生きていると思うか、死んでいると思うか。」と言った。もう赤犬子は賢くてねー、子供なんだから、六歳くらいだったのだろう。すぐに座敷と座敷の間の戸道に立って、「それならあなたは、私はあの室に入ると思うか、それともこの室に入ると思うか。」と聞いた。「お前は、今私が聞いているのに、何故そんなことを言うか。」と北谷長老は怒った。「あなたは、私が生きていると答えたならば死なすつもりでしょう。また死んでいると言えば、そのまま生かす思いでしょう。」と言った。北谷長老は、「まいった」と思った。それにまた、楚辺赤犬子は、犬の子だと言われているが、本当は犬の子ではないそうだ。楚辺の青年の子どもだが、赤犬子の母親がとてもきれかったので、恋人がいたんだが、いないふりをして、いつも犬をつれて歩いていた。それで、妊娠したとき、人々は犬の子供だと思ったんだね。本当は楚辺の恋人との子供だそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:55 |
| 物語の時間数 | 3:55 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |