
では、昔の火玉の話をしようね。あるところの家庭に、火玉がはいって来て、カーミ、何も入ってない壷にその火玉が入りこんでしまった。その火玉というのは、この家に火をつけ、家を焼こうと思って、カーミから首を出したりひっこめたりして出ようとしていた。それをそこの家の女中に見当てられた。すると、その女中は、すぐ蓋をして、「お前はもう、この家を焼こうとしているなあ、合点しないぞ。」と言った。「ただでは合点しないぞ。」と言うと、(火玉は)「もう私が悪かった。しかし、これは天から『この家を焼いてこい』と、言い付けられて来たんだ。私の言うことも聞いてくれないか。」と言った。「なんだ。」と言うと、「あの、この家の屋敷のまわり全部に、さとうきびの枯れ葉を敷いてくれ、そうしたら、『焼いてきたよ』と天へ報告できる。」と、火玉は言った。それから、ここの女中はとてもかしこくて、「そうなら言うとおりにするよ。」と返事した。そのさとうきびの枯れ葉を水につけておいた。屋敷中を水につけた枯れ葉を敷いたわけだ。それからまた、そこへ桶に水をいっぱい入れておいた。それから蓋を開けたら、すぐ火になって出てきたので、その桶の水でボンとかき消した。すると、おき火だけが残っていた。そうして、火玉はおき火になってしまい、火事はまぬがれたようだね。
| レコード番号 | 47O371467 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C064 |
| 決定題名 | 火の神報恩(方言) |
| 話者がつけた題名 | 火玉の壺入れ |
| 話者名 | 具志堅タケ |
| 話者名かな | ぐしけんたけ |
| 生年月日 | 19140710 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村儀間 |
| 記録日 | 19811124 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村儀間T10B11 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | むかし |
| 伝承事情 | 祖母 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集5儀間の民話 P103 |
| キーワード | 火玉の話,壷に火玉が入った,家を焼く,家の女中,家の屋敷にさとうきびの枯れ葉,桶に水,火事はまぬがれた |
| 梗概(こうがい) | では、昔の火玉の話をしようね。あるところの家庭に、火玉がはいって来て、カーミ、何も入ってない壷にその火玉が入りこんでしまった。その火玉というのは、この家に火をつけ、家を焼こうと思って、カーミから首を出したりひっこめたりして出ようとしていた。それをそこの家の女中に見当てられた。すると、その女中は、すぐ蓋をして、「お前はもう、この家を焼こうとしているなあ、合点しないぞ。」と言った。「ただでは合点しないぞ。」と言うと、(火玉は)「もう私が悪かった。しかし、これは天から『この家を焼いてこい』と、言い付けられて来たんだ。私の言うことも聞いてくれないか。」と言った。「なんだ。」と言うと、「あの、この家の屋敷のまわり全部に、さとうきびの枯れ葉を敷いてくれ、そうしたら、『焼いてきたよ』と天へ報告できる。」と、火玉は言った。それから、ここの女中はとてもかしこくて、「そうなら言うとおりにするよ。」と返事した。そのさとうきびの枯れ葉を水につけておいた。屋敷中を水につけた枯れ葉を敷いたわけだ。それからまた、そこへ桶に水をいっぱい入れておいた。それから蓋を開けたら、すぐ火になって出てきたので、その桶の水でボンとかき消した。すると、おき火だけが残っていた。そうして、火玉はおき火になってしまい、火事はまぬがれたようだね。 |
| 全体の記録時間数 | 1:31 |
| 物語の時間数 | 1:31 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |