
京阿波根親方の話をしようね。昔ね、侍の娘が不義理の子供を宿してしまい、とても心配して、どうにかしておろそうと思って、毎日、鉄を煎じて飲んでいたらしいね。何が何でもおろさなければいけないから。しかし、毎日、毎日、(鉄を煎じて)飲んでも、子供はおりなかった。その内、月が満ちて、(子供は)生まれたが、その子供の(体は)、鉄でできていて、ただ顔と喉だけは普通の人間並であった。そして、この人(京阿波根親方)は、士族の娘の子供なので、大武士になった。今度は、この人(京阿波根親方)は戦いの大将となるが、この人に弓矢を引いても、体はすべて鉄でできているので、はね返って当たらなかった。ものすごく強い大武士であったらしいが。後には、こうではいけないと、相手側の企みで、(京阿波根親方を)どうにかして、殺そうと計画した。それを散髪屋の人に騙し討ちしなさいと頼んだ。そして、かみそりで顔を剃りながら話をし、すぐに喉ぼとけへかみそりを刺してしまった。すると京阿波根親方は、「この野郎!」とどなり、(散髪屋の)右足と左足を引きさいて、東の海と西の(海へ)投げたそうだ。(京阿波根親方も死んでしまった。)その内、戦争が始まり、京阿波根親方の臣下達はこれは大変なことになってしまったと、とても心配した。「京阿波根親方は亡くなってしまい、どうして戦争に勝つことができるのか。」ととても心配したらしいが。後には、いろいろと知恵をしぼり出して、この人(京阿波根親方)を墓から出すことにした。その時代の頃は埋葬であったので、それに、鉄でできた人間だったので、そのままの姿であった。そして、京阿波根親方を棺箱から出して、鎧・冑をかぶせて立たせると、遠くからみている敵は、「京阿波根親方は、亡くなられたと聞いたが、生きてハチャグミを召し上がっているではないか。」と思い、(京阿波根親方を恐れ、戦わずに逃げて)切腹した。京阿波根親方は生きているときにも千人殺し、死んでからも千人の人を切腹させたそうだ。「京阿波根親方は生きて千人、死んで千人」と言われたそうだ。
| レコード番号 | 47O371465 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C064 |
| 決定題名 | チョーフグン親方(方言) |
| 話者がつけた題名 | チョーフグン親方 |
| 話者名 | 具志堅タケ |
| 話者名かな | ぐしけんたけ |
| 生年月日 | 19140710 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村儀間 |
| 記録日 | 19811124 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村儀間T10B09 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | むかしよー |
| 伝承事情 | 父 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集5儀間の民話 P292 |
| キーワード | 京阿波根親方,侍の娘,不義理の子,鉄を煎じて飲んだ,子供は生まれた,体が鉄,顔と喉,大武士,戦いの大将,弓矢,散髪屋,喉ぼとけへかみそり,戦争,棺箱,ハチャグミを,生きて千人死んで千人 |
| 梗概(こうがい) | 京阿波根親方の話をしようね。昔ね、侍の娘が不義理の子供を宿してしまい、とても心配して、どうにかしておろそうと思って、毎日、鉄を煎じて飲んでいたらしいね。何が何でもおろさなければいけないから。しかし、毎日、毎日、(鉄を煎じて)飲んでも、子供はおりなかった。その内、月が満ちて、(子供は)生まれたが、その子供の(体は)、鉄でできていて、ただ顔と喉だけは普通の人間並であった。そして、この人(京阿波根親方)は、士族の娘の子供なので、大武士になった。今度は、この人(京阿波根親方)は戦いの大将となるが、この人に弓矢を引いても、体はすべて鉄でできているので、はね返って当たらなかった。ものすごく強い大武士であったらしいが。後には、こうではいけないと、相手側の企みで、(京阿波根親方を)どうにかして、殺そうと計画した。それを散髪屋の人に騙し討ちしなさいと頼んだ。そして、かみそりで顔を剃りながら話をし、すぐに喉ぼとけへかみそりを刺してしまった。すると京阿波根親方は、「この野郎!」とどなり、(散髪屋の)右足と左足を引きさいて、東の海と西の(海へ)投げたそうだ。(京阿波根親方も死んでしまった。)その内、戦争が始まり、京阿波根親方の臣下達はこれは大変なことになってしまったと、とても心配した。「京阿波根親方は亡くなってしまい、どうして戦争に勝つことができるのか。」ととても心配したらしいが。後には、いろいろと知恵をしぼり出して、この人(京阿波根親方)を墓から出すことにした。その時代の頃は埋葬であったので、それに、鉄でできた人間だったので、そのままの姿であった。そして、京阿波根親方を棺箱から出して、鎧・冑をかぶせて立たせると、遠くからみている敵は、「京阿波根親方は、亡くなられたと聞いたが、生きてハチャグミを召し上がっているではないか。」と思い、(京阿波根親方を恐れ、戦わずに逃げて)切腹した。京阿波根親方は生きているときにも千人殺し、死んでからも千人の人を切腹させたそうだ。「京阿波根親方は生きて千人、死んで千人」と言われたそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:36 |
| 物語の時間数 | 2:36 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |