執心鐘入 中城若松(共通語)

概要

中城若松という若い侍がいた。その人は、琉球では一番の美男子ということでたいそう名が知れていた。そこで、その人が勤めに出たときのことであるが、儀保の、儀保の女の人が、「中城若松にどうしても会いたい。美男子だから、一度会ってその人と寝てみたい。」という執念を持っていたようだ。ちょうどその時、雨が降って、その女の家に雨宿りをしたそうだ。この人に今言ったように恋を自分で打ち明けてね。「今日、泊まっていらっしゃい。」と言って、「私は泊まるわけにはいかないから、どうしても帰る。」と言って帰った。この女は、もうちょうど死んだ人みたいに焦れてこの中城若松はいったん帰って行った。そしてまた、またも、勤めに行くときに夜になった。その時、ある一軒の家に灯がついていたのでその家に行った。そこは、家でもないのに、女が中城若松を惑わして引き寄せた。この女も、もう非常に美人に化けているので、中城若松にまた、恋を打ち明けた。(若松が)「できない。」と言うと、すぐ幽霊になってしまった。幽霊になっているので、若松は怖がって逃げた。(若松は)どこにも行くところがないので、寺に行って自分の救いを求めた。そうして、救いを求めてから、「実は、このように化けものに追われているから、助けて下さい。」と言って、「そういうことなら、どこにも隠れるところがないから、その鐘の下に入れようね。」と言って鐘の下に入れた。一歩でもそこに入れてはいけないと、ここの小坊主達が鐘の下に並んだ。そういうことで、お経をドンドンドンと上げて中城若松は助かったらしいよ。(女は)死んだ人なので、お経でみな跳ね返して、中城若松は助かったということである。

再生時間:2:54

民話詳細DATA

レコード番号 47O371373
CD番号 47O37C060
決定題名 執心鐘入 中城若松(共通語)
話者がつけた題名 中城若松の話
話者名 新垣小松
話者名かな あらかきこまつ
生年月日 19120205
性別
出身地 沖縄県読谷村儀間
記録日 19770508
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第15班
元テープ番号 読谷村儀間T07B01
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情 芝居
文字化資料 読谷村民話資料集5儀間の民話 P294
キーワード 中城若松,若い侍,琉球では一番の美男子,儀保の女,女の家に雨宿り,幽霊,寺に救いを求めた,化けもの,鐘の下,小坊主達,お経
梗概(こうがい) 中城若松という若い侍がいた。その人は、琉球では一番の美男子ということでたいそう名が知れていた。そこで、その人が勤めに出たときのことであるが、儀保の、儀保の女の人が、「中城若松にどうしても会いたい。美男子だから、一度会ってその人と寝てみたい。」という執念を持っていたようだ。ちょうどその時、雨が降って、その女の家に雨宿りをしたそうだ。この人に今言ったように恋を自分で打ち明けてね。「今日、泊まっていらっしゃい。」と言って、「私は泊まるわけにはいかないから、どうしても帰る。」と言って帰った。この女は、もうちょうど死んだ人みたいに焦れてこの中城若松はいったん帰って行った。そしてまた、またも、勤めに行くときに夜になった。その時、ある一軒の家に灯がついていたのでその家に行った。そこは、家でもないのに、女が中城若松を惑わして引き寄せた。この女も、もう非常に美人に化けているので、中城若松にまた、恋を打ち明けた。(若松が)「できない。」と言うと、すぐ幽霊になってしまった。幽霊になっているので、若松は怖がって逃げた。(若松は)どこにも行くところがないので、寺に行って自分の救いを求めた。そうして、救いを求めてから、「実は、このように化けものに追われているから、助けて下さい。」と言って、「そういうことなら、どこにも隠れるところがないから、その鐘の下に入れようね。」と言って鐘の下に入れた。一歩でもそこに入れてはいけないと、ここの小坊主達が鐘の下に並んだ。そういうことで、お経をドンドンドンと上げて中城若松は助かったらしいよ。(女は)死んだ人なので、お経でみな跳ね返して、中城若松は助かったということである。
全体の記録時間数 2:54
物語の時間数 2:54
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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