
今度は、そして、そうそれもそれだけで済まし、その人は、偉い人だから。その首里城に、竜樋の井戸というのがあって。〈現在はなくなっているが、あの門の近くに、竜樋の井戸というのがありましたよ。それは、現在では博物館に竜の口はあるがね。〉その井戸には、「この付近に小便する者は、二十銭の罰金」と書いて、看板を揚げたそうだ。すると、そのモーイ親方という人は、そこでわざと、小便ぶっぱなしてね、竜樋の井戸の上で。それで、そこの上官に、「どうしてお前は、そこに小便をするか。あそこに立て札が揚がっているのが、見えないのか。」と、言われたそうだね。(モーイは)「うん、見ているからするのだ。」と言ったそうだ。「何だお前は、どうしてそこに二十円の罰金と、札を揚げてあまのに、そこに小便するのか。」と叱られたそうだよ。「何だい、それなら、二十銭あれば、誰でもそこに小便していいじゃないか。」と、言ったそうだよ。(そこで上官は、)「そうか、これでは二十銭ある者は、誰でも小便しに来るからね。どのように揚げたら良いのかな。」と、モーイ親方に質問してみるとね、「あー、『そこに小便する者は、ときの(王府を)吟味しているとみなす。』と、礼を揚げておけばね、誰もしないよ。」と、教えたそうだ。そういうことで、時の(王府を)吟味すると家ば、打ち首にされるか、何をされるか分からないでしょう。それからは(小便は)しなかったそうだよ。
| レコード番号 | 47O371085 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C048 |
| 決定題名 | モーイ親方 立ち小便(方言) |
| 話者がつけた題名 | モーイ親方 |
| 話者名 | 伊波栄純 |
| 話者名かな | いはえいじゅん |
| 生年月日 | 18961124 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770508 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第2班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T10B03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P181 |
| キーワード | 偉い人,首里城,竜樋の井戸,小便,二十銭の罰金,看板,モーイ親方 |
| 梗概(こうがい) | 今度は、そして、そうそれもそれだけで済まし、その人は、偉い人だから。その首里城に、竜樋の井戸というのがあって。〈現在はなくなっているが、あの門の近くに、竜樋の井戸というのがありましたよ。それは、現在では博物館に竜の口はあるがね。〉その井戸には、「この付近に小便する者は、二十銭の罰金」と書いて、看板を揚げたそうだ。すると、そのモーイ親方という人は、そこでわざと、小便ぶっぱなしてね、竜樋の井戸の上で。それで、そこの上官に、「どうしてお前は、そこに小便をするか。あそこに立て札が揚がっているのが、見えないのか。」と、言われたそうだね。(モーイは)「うん、見ているからするのだ。」と言ったそうだ。「何だお前は、どうしてそこに二十円の罰金と、札を揚げてあまのに、そこに小便するのか。」と叱られたそうだよ。「何だい、それなら、二十銭あれば、誰でもそこに小便していいじゃないか。」と、言ったそうだよ。(そこで上官は、)「そうか、これでは二十銭ある者は、誰でも小便しに来るからね。どのように揚げたら良いのかな。」と、モーイ親方に質問してみるとね、「あー、『そこに小便する者は、ときの(王府を)吟味しているとみなす。』と、礼を揚げておけばね、誰もしないよ。」と、教えたそうだ。そういうことで、時の(王府を)吟味すると家ば、打ち首にされるか、何をされるか分からないでしょう。それからは(小便は)しなかったそうだよ。 |
| 全体の記録時間数 | 1:36 |
| 物語の時間数 | 方言 |
| 言語識別 | △ |
| 音源の質 | 可 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |