
昔、白髪のじいさんが、道端でもう、赤綱を綯っていたようだ。「なんだね、じいさん!
」と、その時、若い立派な青年が、「何で、その網は何をするのだ、じいさん。」と言うと、「これは、誰と誰が夫婦になるといって結ぶ網だよ。」「それじゃ、私の妻は?。誰と結びなさるのか。」「お前の妻になる人は、現在生まれて10歳余りにしかならない。」(とじいさんは答えた) その男はアカマターに化かされて夢中になっていたそうだよ。それで、笑ったわけだ。「じいさん、じいさん、私はもうとっくに(妻)をみつけてあるよ。」と(男が)言ったので、「こら、若者よ、君はあの女を本当の女だと考えているのか。あれは君、アカマターなんだよ。」「ふーん、何がアカマターだ。」「それじゃあね、とっても大きなキセルを鍛冶屋で作らせてね、それのいっぱい煙草を詰めて、アカマターが来る時に吹きかけなさい。」そこでもう、男は、「(じいさんは)そう言っているから、そのようにしてみよう。」(すると)それは本当にアカマターだったそうだ。もう美女になってくるが、煙を吹きかけるとアカマターになった。そこで、たたき殺したたころ、またもじいさんに出会ったんだね。「あれもう、貴方が言うとおりアカマターでしたよ。」(と言った)。そして、「私の妻になる人はどこで生まれてますか。」(と聞くとじいさんが教えてくれたのは)そこで松葉を掃き集めている、赤毛の、鼻水たらした、見る影もない者だったそうだ。「これとでも夫婦になったら大変なことだ。」と思った。そこで、ある日、(この男はその子を)追い回して行って、人の見ない所で、(女の)顔を切りつけたわけだ、ここ、額を刀で。そして、、「ここに居たら大変だ」と遠くに逃げて(行った)この青年は。それから、その女もまた、居所を変えたわけだね。それから(何年か後に、男は)その女と夫婦になったわけだ。(女は)大きくなったら美人になってね。それで、ある時、「お前の額の傷はどうしたんだ。」と聞くと、「これは私が小さい時に、松葉を掃き集めに行く時、知らない女(男) が突然やってきて傷を負わされ、初めは大きな傷だったが今ではこれ位にしまっているんですよ。」と。すると、それから男は何とも言わなかったそうだ。「私が傷つけた女なんだなあ。なるほど、じいさんは神だったんだな。」と。
| レコード番号 | 47O371003 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C045 |
| 決定題名 | 夫婦の赤い糸(方言) |
| 話者がつけた題名 | 夫婦の赤い糸 |
| 話者名 | 伊波厚徳 |
| 話者名かな | いはこうとく |
| 生年月日 | 19011013 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第15班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T07A10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P83 |
| キーワード | 白髪のじいさん,道端で赤綱,若い立派な青年,夫婦を結ぶ網,男はアカマターに騙された,大きなキセルに煙草,赤毛で鼻水たらした娘,顔を切りつけた,その女と夫婦 |
| 梗概(こうがい) | 昔、白髪のじいさんが、道端でもう、赤綱を綯っていたようだ。「なんだね、じいさん! 」と、その時、若い立派な青年が、「何で、その網は何をするのだ、じいさん。」と言うと、「これは、誰と誰が夫婦になるといって結ぶ網だよ。」「それじゃ、私の妻は?。誰と結びなさるのか。」「お前の妻になる人は、現在生まれて10歳余りにしかならない。」(とじいさんは答えた) その男はアカマターに化かされて夢中になっていたそうだよ。それで、笑ったわけだ。「じいさん、じいさん、私はもうとっくに(妻)をみつけてあるよ。」と(男が)言ったので、「こら、若者よ、君はあの女を本当の女だと考えているのか。あれは君、アカマターなんだよ。」「ふーん、何がアカマターだ。」「それじゃあね、とっても大きなキセルを鍛冶屋で作らせてね、それのいっぱい煙草を詰めて、アカマターが来る時に吹きかけなさい。」そこでもう、男は、「(じいさんは)そう言っているから、そのようにしてみよう。」(すると)それは本当にアカマターだったそうだ。もう美女になってくるが、煙を吹きかけるとアカマターになった。そこで、たたき殺したたころ、またもじいさんに出会ったんだね。「あれもう、貴方が言うとおりアカマターでしたよ。」(と言った)。そして、「私の妻になる人はどこで生まれてますか。」(と聞くとじいさんが教えてくれたのは)そこで松葉を掃き集めている、赤毛の、鼻水たらした、見る影もない者だったそうだ。「これとでも夫婦になったら大変なことだ。」と思った。そこで、ある日、(この男はその子を)追い回して行って、人の見ない所で、(女の)顔を切りつけたわけだ、ここ、額を刀で。そして、、「ここに居たら大変だ」と遠くに逃げて(行った)この青年は。それから、その女もまた、居所を変えたわけだね。それから(何年か後に、男は)その女と夫婦になったわけだ。(女は)大きくなったら美人になってね。それで、ある時、「お前の額の傷はどうしたんだ。」と聞くと、「これは私が小さい時に、松葉を掃き集めに行く時、知らない女(男) が突然やってきて傷を負わされ、初めは大きな傷だったが今ではこれ位にしまっているんですよ。」と。すると、それから男は何とも言わなかったそうだ。「私が傷つけた女なんだなあ。なるほど、じいさんは神だったんだな。」と。 |
| 全体の記録時間数 | 3:33 |
| 物語の時間数 | 方言 |
| 言語識別 | 〇 |
| 音源の質 | 可 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |