久良波首里殿内(方言)

概要

恩納村の久良波ヌン殿内の、話をしてみたいと思うのだが。昔、久良波ヌン殿内と言って、ヌン殿内だけれども、そこは、丁度、旅宿だったので、それで、客は、首里からも那覇からも、あちらこちらからやって来た。客は、もう、山原への道だったので、泊まり客は多くよく泊まったようだ。客がよく泊まって、泊まり客が多かったので、そこは、もうそれで大変儲かったらしい。丁度、このヌン殿内に、「入る人は居るが、出て来る人はいない。」という、話がある。それはどうしてかというと、(旅人が)そこに泊まるは、(宿の主は)初め、自分の娘、美しい娘だけれども、そこに、座敷に寝かせておいた。そうして(客が)、眠った自分に上から、天井から槍をおろして、すぐに、泊まっている客を槍で射ち止めて、お金やら宝物やらを全部盗んでしまったようだ。盗んで、その宿の主は、あれからもこれからも、大変多くの物を盗ったので、世間の噂が悪くなり、「これは、このままではいけない。」と官府も考えていた。また、ある知恵のある人が、「お金のある人を苦しめてはいけない。」と思って、それで、自分一人でそこに行って泊まった。初めは、この寝間で布団から何から、被って、そこの女も一緒に寝ていた。(その客は)「これは、物事はよく考えなければいけない。」と思い、自分の被っている布団や寝具などは、その女に被せておいて、そんなふうにしておいてまた、自分は女物を被っていた。そうしたら思った通り、いよいよ、その天井から槍を降ろしているようだ。槍をおろしたら、そこの女が客の物を被っているしまた、そこに泊まっている人は、女物を被っていた。それで丁度、自分の娘に当たって、すぐそこに槍を立ててみたら、自分の娘に当たってしまったらしい。この例え話から「久良波ヌン殿内に、入る人は射るが、出て来る人は、一人もいない。」という歌が、作られていたという話。

再生時間:3:34

民話詳細DATA

レコード番号 47O370985
CD番号 47O37C044
決定題名 久良波首里殿内(方言)
話者がつけた題名 久良波ヌン殿内
話者名 松田信正
話者名かな まつだしんしょう
生年月日 18961027
性別
出身地 沖縄県読谷村伊良皆
記録日 19770223
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第14班
元テープ番号 読谷村伊良皆T06A14
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P214
キーワード 久良波ヌン殿内,旅宿,客,首里,那覇,山原への道,入る人は居るが、出て来る人はいない,美しい娘,天井から槍,射ち止め,お金,宝物,盗む,官府
梗概(こうがい) 恩納村の久良波ヌン殿内の、話をしてみたいと思うのだが。昔、久良波ヌン殿内と言って、ヌン殿内だけれども、そこは、丁度、旅宿だったので、それで、客は、首里からも那覇からも、あちらこちらからやって来た。客は、もう、山原への道だったので、泊まり客は多くよく泊まったようだ。客がよく泊まって、泊まり客が多かったので、そこは、もうそれで大変儲かったらしい。丁度、このヌン殿内に、「入る人は居るが、出て来る人はいない。」という、話がある。それはどうしてかというと、(旅人が)そこに泊まるは、(宿の主は)初め、自分の娘、美しい娘だけれども、そこに、座敷に寝かせておいた。そうして(客が)、眠った自分に上から、天井から槍をおろして、すぐに、泊まっている客を槍で射ち止めて、お金やら宝物やらを全部盗んでしまったようだ。盗んで、その宿の主は、あれからもこれからも、大変多くの物を盗ったので、世間の噂が悪くなり、「これは、このままではいけない。」と官府も考えていた。また、ある知恵のある人が、「お金のある人を苦しめてはいけない。」と思って、それで、自分一人でそこに行って泊まった。初めは、この寝間で布団から何から、被って、そこの女も一緒に寝ていた。(その客は)「これは、物事はよく考えなければいけない。」と思い、自分の被っている布団や寝具などは、その女に被せておいて、そんなふうにしておいてまた、自分は女物を被っていた。そうしたら思った通り、いよいよ、その天井から槍を降ろしているようだ。槍をおろしたら、そこの女が客の物を被っているしまた、そこに泊まっている人は、女物を被っていた。それで丁度、自分の娘に当たって、すぐそこに槍を立ててみたら、自分の娘に当たってしまったらしい。この例え話から「久良波ヌン殿内に、入る人は射るが、出て来る人は、一人もいない。」という歌が、作られていたという話。
全体の記録時間数 3:34
物語の時間数 3:34
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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