
ねえ、田原にね、田圃を耕やしに、継子で男の子だったのでしょうね。そして、田原に田
圃を耕やしに行かせた。あのうもう、弁当はいつもなら、まずいものを、まずいものを食べさせていた。(その日は)あの、去年マタベー〈稲を植えて、そして、また芽が出て刈り取った後、その古株から出てくる去年マタベーという稲ね、米さ。田圃に去年マタベーと言ってこうして刈り取った後の稲の根元から生えた二・三年も、三・四年もたってから生える稲よ。〉それをね、しごいて干し、精米にして、賄ないの弁当に、飯は、田原米を入れて、その継子に持たせた。時間になっかのでもう昼食の頃だと思い、時間になったのでね、時間になったので開けてみた。「さて、これは私達の親がこうして、おいしい物を今日は入れて持たせてあるが、これは様子を先ずは見てからにしよう。」と(思った)。弁当だよ、弁当を包んである蓋を開けて「どれを先ずは。」と向う側に向けて蓋を開けて自分は食べないで(おいた)。(すると)飛ぶ鳥が来て食べた、その弁当箱から。もう食べたら、すぐ飛ぶ鳥は倒れてしまったらしい。そしたらもう、「ああ、本当に予想通りだった。それは、本当に毒入りだった。やっぱり私が思っていた通り毒入りだったんだなあ。動物でさえ酔って倒れてしまうのだから。」といった。そこで、これは最後までこの飛ぶ鳥を見ていよう。」と見ていた。(すると鳥は)そこの田原に生えているオオタニワタリね。〈貴方たちには分かってないでしょう。ヒラスルーと言うよ。〉オオタニワタリを引きむしって食べたそうだ。それで、「なるほどこれは、毒物を戻す草なんだなあ。」とその青年は思った。 それから、「もう、御馳走になりました。」と継母への返答(をした)。(自分は)食べていないが、人が食べたようにみせかけ、残りの弁当はこぼして、もう、弁当箱も立派に洗って行ったんでしょうね。すると、(継母は)「これは毒物ではないんだな。」と思い、自分の子供にも炊いて食べさせたら、自分の子供ともう死なせたという話は聞いたよ。
| レコード番号 | 47O370940 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C042 |
| 決定題名 | 継子話 毒入り弁当(方言) |
| 話者がつけた題名 | 継子話 |
| 話者名 | 伊波カマ |
| 話者名かな | いはかま |
| 生年月日 | 18891005 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第12班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T05A11 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P121 |
| キーワード | 田原,田圃,継子,男の子,弁当,まずい,米,おいしい物,鳥,毒入り,オオタニワタリ,ヒラスルー,継母 |
| 梗概(こうがい) | ねえ、田原にね、田圃を耕やしに、継子で男の子だったのでしょうね。そして、田原に田 圃を耕やしに行かせた。あのうもう、弁当はいつもなら、まずいものを、まずいものを食べさせていた。(その日は)あの、去年マタベー〈稲を植えて、そして、また芽が出て刈り取った後、その古株から出てくる去年マタベーという稲ね、米さ。田圃に去年マタベーと言ってこうして刈り取った後の稲の根元から生えた二・三年も、三・四年もたってから生える稲よ。〉それをね、しごいて干し、精米にして、賄ないの弁当に、飯は、田原米を入れて、その継子に持たせた。時間になっかのでもう昼食の頃だと思い、時間になったのでね、時間になったので開けてみた。「さて、これは私達の親がこうして、おいしい物を今日は入れて持たせてあるが、これは様子を先ずは見てからにしよう。」と(思った)。弁当だよ、弁当を包んである蓋を開けて「どれを先ずは。」と向う側に向けて蓋を開けて自分は食べないで(おいた)。(すると)飛ぶ鳥が来て食べた、その弁当箱から。もう食べたら、すぐ飛ぶ鳥は倒れてしまったらしい。そしたらもう、「ああ、本当に予想通りだった。それは、本当に毒入りだった。やっぱり私が思っていた通り毒入りだったんだなあ。動物でさえ酔って倒れてしまうのだから。」といった。そこで、これは最後までこの飛ぶ鳥を見ていよう。」と見ていた。(すると鳥は)そこの田原に生えているオオタニワタリね。〈貴方たちには分かってないでしょう。ヒラスルーと言うよ。〉オオタニワタリを引きむしって食べたそうだ。それで、「なるほどこれは、毒物を戻す草なんだなあ。」とその青年は思った。 それから、「もう、御馳走になりました。」と継母への返答(をした)。(自分は)食べていないが、人が食べたようにみせかけ、残りの弁当はこぼして、もう、弁当箱も立派に洗って行ったんでしょうね。すると、(継母は)「これは毒物ではないんだな。」と思い、自分の子供にも炊いて食べさせたら、自分の子供ともう死なせたという話は聞いたよ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:58 |
| 物語の時間数 | 2:58 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |