
こうだそうだ。この昔は、家を建てる時は、紫微鑾駕と書いてね字は。紫微鑾駕と書いて、この塩包みと言って、塩を包み、その紫微鑾駕の字の側にさげていたでしょう。この小満芒種といって、長雨の季節が、沖縄にはあっるでしょう。小満芒種といって。その時に、7ヶ月も雨が降り続いて、塩が作れなかった。塩が作れなくなったので、潮水で、味を付けて、王様に差し上げたそうだ。そうして、そこの炊事係が家に帰って来てみると、長雨が続いているせいで、(天井から)汁が垂れ落ちたらしい。汁が垂れ落ちたので(炊事係は)、「何だ、これは何だろうか。」と言って、嘗めてみたそうだ。辛かったので、「これは塩だなあ。」と言って天井に上がってみると、「塩の包みから、垂れ落ちたのだなあ。」と分かった。その塩包みは、立派に包まれているので、きれいでしょう。包まれて汚くないので、(炊事係が)開けて嘗めてみて、「ああ、塩だ。」(と分かった)。ほら料理は、潮水で味をつけて食べているから、(その)潮で味付けして食べてみると、味が変わっていたので、「これは、王様に差し上げなくては。」と言って、この包みを(持っていった)。そしてもう、その首里城の王様の炊事係が、炊事係は王様に、御汁を沸かして差し上げたそうだ。この王様が、「どうして、今日の御汁は変わって、味が同じものではないなぁ。何を入れたのだ。」と言ったそうだ。(炊事係は)「はい、これは貴方様にはお分かりにならないはずだが、これは、家の普請の時に、紫微鑾駕と一緒に、塩を包んでさげてしるものです。長雨が続いたために、その汁が垂れて落ちて来たので、開けて見ると塩で、それは立派に包まれて汚くないので、貴方様に味付けして差し上げたのです」と答えた。(王様は)「さあ、あちこちの国々を巡って、微発して来なさい、家を造る時にさげてある塩を全部、微発して、首里城に納めなさい。」と命じたので、全て塩包みが集められた。そして、それで味付けして、(王様に)差し上げたそうだ。その話だ。
| レコード番号 | 47O370803 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C037 |
| 決定題名 | 塩が一番おいしい(方言) |
| 話者がつけた題名 | 塩が一番おいしい |
| 話者名 | 伊波蒲戸 |
| 話者名かな | いはかまど |
| 生年月日 | 18940613 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第1班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T01A13 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 年寄り |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P150 |
| キーワード | 紫微鑾駕,塩包み,小満芒種,長雨の季節,7ヶ月も雨,塩が作れな,潮水で味付け,王様,炊事係,天井から汁,首里城,御汁 |
| 梗概(こうがい) | こうだそうだ。この昔は、家を建てる時は、紫微鑾駕と書いてね字は。紫微鑾駕と書いて、この塩包みと言って、塩を包み、その紫微鑾駕の字の側にさげていたでしょう。この小満芒種といって、長雨の季節が、沖縄にはあっるでしょう。小満芒種といって。その時に、7ヶ月も雨が降り続いて、塩が作れなかった。塩が作れなくなったので、潮水で、味を付けて、王様に差し上げたそうだ。そうして、そこの炊事係が家に帰って来てみると、長雨が続いているせいで、(天井から)汁が垂れ落ちたらしい。汁が垂れ落ちたので(炊事係は)、「何だ、これは何だろうか。」と言って、嘗めてみたそうだ。辛かったので、「これは塩だなあ。」と言って天井に上がってみると、「塩の包みから、垂れ落ちたのだなあ。」と分かった。その塩包みは、立派に包まれているので、きれいでしょう。包まれて汚くないので、(炊事係が)開けて嘗めてみて、「ああ、塩だ。」(と分かった)。ほら料理は、潮水で味をつけて食べているから、(その)潮で味付けして食べてみると、味が変わっていたので、「これは、王様に差し上げなくては。」と言って、この包みを(持っていった)。そしてもう、その首里城の王様の炊事係が、炊事係は王様に、御汁を沸かして差し上げたそうだ。この王様が、「どうして、今日の御汁は変わって、味が同じものではないなぁ。何を入れたのだ。」と言ったそうだ。(炊事係は)「はい、これは貴方様にはお分かりにならないはずだが、これは、家の普請の時に、紫微鑾駕と一緒に、塩を包んでさげてしるものです。長雨が続いたために、その汁が垂れて落ちて来たので、開けて見ると塩で、それは立派に包まれて汚くないので、貴方様に味付けして差し上げたのです」と答えた。(王様は)「さあ、あちこちの国々を巡って、微発して来なさい、家を造る時にさげてある塩を全部、微発して、首里城に納めなさい。」と命じたので、全て塩包みが集められた。そして、それで味付けして、(王様に)差し上げたそうだ。その話だ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:08 |
| 物語の時間数 | 3:08 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |