
昔話に、「入れ髪は拾うものではない。」ということばがあると、昔の人は言われていたがね。ある漁師が、浜のあたりに暮していた。月夜の晩、(月の光に)ひかれて、外に出て行くと、もうとてもいい匂いがしてきた。「こんなにもいい匂いってあるものか。」と、歩いて行った。すると、そこに入れ髪が落ちていたので、それを拾ってね、入れ髪を拾ってからまた歩いて行った。するとね、美しい女の人がデイゴの木の下に立っていた。美しい女の人が立っていたので、「それほどまでに美しい女がいようとは。」と、びっくりした。そして、ふたりでお話などをし、(漁師の)家に連れて行った。家に連れてきて、一夜を共にしたようだね。一夜は共にしたのだが、朝起きてみると、どこに行ってしまったのかいなくなっていた。その後は、漁師はもう寂しくてしかたがなく、海へも行かず、たいそうしょげていた。 それから、二、三年、四、五年も過ぎてしまった。もうそのような事も忘れて、再び海へも行くようになった。(ある日)海へ行くと、舟のそばから、「お父さん、お父さん!。」と、男の子達三人が出てきた。出てきてね、「あのね、おれたちのお母さんがおいでと言っていたよ。連れておいでと言っていたよ。」と、三人は、そう言った。そして、その人は、子ども三人に連れられて行ってその後戻ってこなかったようだね。 そういうことで、昔の人は「入れ髪は拾うものではない。」と、話していた。これもまた雑誌で読んだんだがね、沖縄雑誌でね。
| レコード番号 | 47O370727 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C033 |
| 決定題名 | 入れ髪は拾うものではない(方言) |
| 話者がつけた題名 | 入れ髪は拾うな |
| 話者名 | 神谷カマド |
| 話者名かな | かみやかまど |
| 生年月日 | 19020608 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村瀬名波 |
| 記録日 | 19810424 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村瀬名波T09A10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | んかしばなし |
| 伝承事情 | 雑誌 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集4瀬名波の民話 P47 |
| キーワード | 入れ髪,漁師,月夜の晩,いい匂い,美女,デイゴ,男の子三人 |
| 梗概(こうがい) | 昔話に、「入れ髪は拾うものではない。」ということばがあると、昔の人は言われていたがね。ある漁師が、浜のあたりに暮していた。月夜の晩、(月の光に)ひかれて、外に出て行くと、もうとてもいい匂いがしてきた。「こんなにもいい匂いってあるものか。」と、歩いて行った。すると、そこに入れ髪が落ちていたので、それを拾ってね、入れ髪を拾ってからまた歩いて行った。するとね、美しい女の人がデイゴの木の下に立っていた。美しい女の人が立っていたので、「それほどまでに美しい女がいようとは。」と、びっくりした。そして、ふたりでお話などをし、(漁師の)家に連れて行った。家に連れてきて、一夜を共にしたようだね。一夜は共にしたのだが、朝起きてみると、どこに行ってしまったのかいなくなっていた。その後は、漁師はもう寂しくてしかたがなく、海へも行かず、たいそうしょげていた。 それから、二、三年、四、五年も過ぎてしまった。もうそのような事も忘れて、再び海へも行くようになった。(ある日)海へ行くと、舟のそばから、「お父さん、お父さん!。」と、男の子達三人が出てきた。出てきてね、「あのね、おれたちのお母さんがおいでと言っていたよ。連れておいでと言っていたよ。」と、三人は、そう言った。そして、その人は、子ども三人に連れられて行ってその後戻ってこなかったようだね。 そういうことで、昔の人は「入れ髪は拾うものではない。」と、話していた。これもまた雑誌で読んだんだがね、沖縄雑誌でね。 |
| 全体の記録時間数 | 2:01 |
| 物語の時間数 | 2:01 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |