
昔の武士は太刀を買うと、(必ず)切り試しをしたそうだ。そして、あるとき武士が太刀を買った。〈この話は、理屈に合いそうだね〉武士が「切り試しをするから、どこからどこまでは出るな。」と書いた広告が出してあったそうだ。それを知ったペークーも武士だったので、わざと道に出て歩いたそうだね。(すると)太刀を持った武士に見つかって、「君は、あの立て札を見たのか。」と聞かれた。「はい、見ました。」と、「それでは、今日は私に切り試しをされてもいいのだな。」と言われて、「切り試しされても良いが、私は簡単に切られるわけにはゆかない、ござを敷き、ござの上でたくさんの人の見ている前で切られたい、あなた一人の前では切られたくないね。命は、それくらい自分でも大切にする権利があるんだ。」と言ったので、「それでもよい。」と納得したそうだ。それで、「いついつの日に、どこそこの誰と沖縄の誰それが(切り試しの)立ち合いをする。」という広告を出した。そしてペークーが、「私はござの上で試合をしたい。」と言ったので、その上で二人は立ち合った。そのとき、ペークーは素手で、武士は太刀を持って始めたようだ。二人はござの上に立ち、闘う姿勢になっていた、するとペークーがしゃがんで、ござを引っぱったので、武士はそのはずみに倒れてしまった。すばやくペークーに押えつけられ、その武士は負けてしまったという話なんだ。この話は、沖縄における相撲のことではないんだよ。薩摩でのことなんだ。薩摩の武士はそれくらい権利が強かったそうだ。太刀を買う時は、切り試しをすることが許されていたようだね。
| レコード番号 | 47O370648 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C031 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ぺークー 切り試し(方言) |
| 話者がつけた題名 | 渡嘉敷ぺークー |
| 話者名 | 屋良朝乗 |
| 話者名かな | やらちょうじょう |
| 生年月日 | 18921225 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村瀬名波 |
| 記録日 | 19770815 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第3班 |
| 元テープ番号 | 読谷村瀬名波T06B05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集4瀬名波の民話 P133 |
| キーワード | 武士,太刀,切り試し,ペークー,薩摩 |
| 梗概(こうがい) | 昔の武士は太刀を買うと、(必ず)切り試しをしたそうだ。そして、あるとき武士が太刀を買った。〈この話は、理屈に合いそうだね〉武士が「切り試しをするから、どこからどこまでは出るな。」と書いた広告が出してあったそうだ。それを知ったペークーも武士だったので、わざと道に出て歩いたそうだね。(すると)太刀を持った武士に見つかって、「君は、あの立て札を見たのか。」と聞かれた。「はい、見ました。」と、「それでは、今日は私に切り試しをされてもいいのだな。」と言われて、「切り試しされても良いが、私は簡単に切られるわけにはゆかない、ござを敷き、ござの上でたくさんの人の見ている前で切られたい、あなた一人の前では切られたくないね。命は、それくらい自分でも大切にする権利があるんだ。」と言ったので、「それでもよい。」と納得したそうだ。それで、「いついつの日に、どこそこの誰と沖縄の誰それが(切り試しの)立ち合いをする。」という広告を出した。そしてペークーが、「私はござの上で試合をしたい。」と言ったので、その上で二人は立ち合った。そのとき、ペークーは素手で、武士は太刀を持って始めたようだ。二人はござの上に立ち、闘う姿勢になっていた、するとペークーがしゃがんで、ござを引っぱったので、武士はそのはずみに倒れてしまった。すばやくペークーに押えつけられ、その武士は負けてしまったという話なんだ。この話は、沖縄における相撲のことではないんだよ。薩摩でのことなんだ。薩摩の武士はそれくらい権利が強かったそうだ。太刀を買う時は、切り試しをすることが許されていたようだね。 |
| 全体の記録時間数 | 2:38 |
| 物語の時間数 | 2:38 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |